たのしい最安値探し01 体にいいというダークチョコレートの最安値を探す
「チョコレートはからだにいい」
そんな夢のような話が出まわって何年ぐらいたったのでしょう。
いまではすっかりチョコレートは健康に良いが常識となり、小腹が空いたらチョコレートを口に放り込む、素敵な丸の内ОLさんが丸の内にはひしめいているとかいないとか。丸の内に行ったことないので知りませんが。
チョコレートの健康効果に関してのレポートも数多く上がっています。
排便回数は、チョコレート摂取1週後で増加し、さらに2週後も改善されました。(チョコレート摂取による健康効果に関するレポートより)
チョコレートを食べて便秘が改善するなんて、そんな都合のいい話・・・あるんですね~。生きる希望が湧いてくる話じゃありませんか。
高カカオチョコレートの摂取により、腸内細菌「フィーカリバクテリウム」が増加しました。(チョコレート摂取による健康効果に関するレポートより)
腸内に有用な菌が増えると日本人の死亡原因の一つ大腸がんを遠ざける可能性があるとか。
チョコレートの摂取により、アルツハイマー型認知症や記憶・学習などの認知機能と関連性が報告されているBDNFが増えることがわかりました。(チョコレート摂取による健康効果に関するレポートより)
まずボケる可能性を遠ざける可能性があるということですね。ぼくはどっちかというとツッコミなので安心して食べられますね。
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールにより、動脈硬化につながる、炎症や酸化ストレスが低下しました。(チョコレート摂取による健康効果に関するレポートより)
動脈硬化は脳溢血や心筋梗塞の原因となるので、動脈硬化を防げるならば、健康長寿につながる可能性がありますね。
というわけで大好きなチョコレートが体にいいなんて素敵なはなしは本当のことの様です。ただ調べているのが明治。つまりチョコレートメーカーっていうところが気になりますが、ここはだまされたつもりで、素直に受け入れておきましょう。
ぼくも小腹が空いたらチョコレートを食べることにしました。
しかしチョコレートもどれでも良いわけではなく、条件があるようです。どうもカカオ量が70%を超えるものをハイカカオチョコレートと呼ぶらしいのです。
ちなみに上記の実験も、72%のハイカカオチョコレートを1日25グラム(5グラム×5枚)食べて検証したとか。
というわけでどこのどのチョコレートがカカオ1gあたりの単価が安いのか調べてみることにしました。
まずはアマゾンです。
アマゾン
明治 チョコレート効果カカオ72%大容量ボックス1kg カカオ72%
2,861円税込(送料無料 ポイント1%還元) 実質2,832円(2019年07年31日調べ)
含有カカオ 720g カカオ1g当たり 3.93円
大容量な分、割安なのですがメーカー品だけあってなかなかな値段ですね。
アマゾン
きくや アリバ72%1kg チョコレート 高カカオ
2,414円税込(送料無料 2019年07年31日調べ)
含有カカオ 720g カカオ1g当たり 3.35円
アマゾンだと、このあたりが底値かも知れませんね。冬はクール便ではないので、もう少しお値段が下がるかもしれません。
実店舗でハイカカオチョコレートの最安値を探してみたのですが、なかなか見つかりませんでした。
ハイカカオではなく、もう少し条件を緩めてみようと考えました。何しろ、72%チョコレート、このハイカカオチョコレートは"子ども舌"のぼくには苦いのです。そしてハイカカオチョコレートブームで値段が高い。
どうせ、おやつならまぁまぁ甘いチョコレートをおいしく食べたい。
そこで、まぁまぁカカオ(50%程度)を目指して、比較的安いチョコレートを探してみました。
そこで見つけたのがぼくらの味方、業務スーパー。
神戸物産 bitter-schocolade(ドイツ産) 100g カカオ48% 131円税込
カカオ48g カカオ1g当たり 2.73円
ついにカカオ1g当たりの価格が2円台になりました。味はなめらかな口どけで日本人好みの味かも知れません。
そしてついに見つけたのは西友さん。
なんとこのチョコレート、カカオの含有量は書かれていません。しかし、日本語のシールをはがしてみると・・・。
ここには
「Chocolate contains : cocoa solids 50% minimum.」と書かれています。
Google翻訳先生に翻訳してもらうと「チョコレートは以下を含みます:ココア固形分50%以上。」とのことつまり、ココア分は50%ということ。
ちなみに森永製菓さんがココアとカカオはおなじものと言ってます。
つまりはこのチョコレートはカカオ50%として扱っても問題はないと考えました。
ASDA Dark Chocolate(ドイツ産) 200g カカオ"多分"50% 268円税込
カカオ100g カカオ1g当たり 2.68円
わずかですが、業務スーパーの「神戸物産 bitter-schocolade(ドイツ産) 100g カカオ48%」より、カカオ1gあたりの単価がわずかに安いです。
ただわずかな差なので、もう味の好みで選んでもかまわないと思います。個人的には業務スーパーの方が滑らか、西友の方がカカオ感が強くザラザラしています。
ただ、西友の方はもう一つ裏技があります。最安値を目指すなら、西友のお客様アンケートユアレポを使えば税込み1,000円分購入で、さらに50円値引きすることができます。
つまり4枚購入で1,072円でここから50円引き。
ASDA Dark Chocolate(ドイツ産) 200g カカオ"多分"50%
268円税込×4枚=1,072円-クーポン50円=1,022円
チョコレート800g×カカオ率50%=カカオ400g カカオ1g当たり 2.555円
とにかく最安を目指すためにやりましたが、このユア・レポ長くめんどくさい。
どんなに急いでも5分程度は掛かってしまいます。
50円値引きしてもらうのに5分。時給にして600円。正直、効率がいいとは思えないのでもうやりません。
あとはセゾンカードで5%OFFの日を利用すればさらに安く買えますが、セゾンカードがなくてはならず、誰でも利用できるとは言えないので、今回は省きます。
というわけで、ぼくはこのチョコレートを毎日、どのくらい食べればいいのでしょう?
ハイカカオチョコレートの健康効果を調べた実験が参考になると思います。
実験では、72%のハイカカオチョコレートを1日25グラム(5グラム×5枚)食べて検証したとのことですから、カカオにして1日18グラム。カカオ50%の西友のチョコレートなら36グラム食べればカカオにして1日18グラムになります。
ASDA Dark Chocolate(ドイツ産) 200g カカオ"多分"50%なら、約5.56日分ですね。チョコレートはこのようになっていますので、
32個に割れるので、32個/5.56日=約5.76。つまり1日あたり、割ったものを6カケラといったところでしょうか。
カロリー的には1枚200gで533kcalですので、ひとかけらで 533kcal/32=16.65kcal
それが1日6個で99.9kcalですね。
食パン5枚切りのカロリーで211kcal(食パンのカロリー グラムのわかる写真館より)ですので、その半分以下です。
(なんで8枚でも6枚でなく、5枚切りなのかは突っ込まないでください。「その半分以下です」と言いたかっただけです)
もちろん食べすぎはよくないかも知れませんが、1日6カケラならそれほど気にするほどのカロリーではありませんね。
「よし、明日から、おやつは菓子パンをやめてチョコを食べよう、10時に3カケラ、3時に3カケラ」
エアコンはつけっぱなしの方が電気代が安いはウソだった~我が家は一時間を目安とすることに決めた~
「なんでエアコンつけっぱなしにしてんだよ!!」
「エアコンはつけっぱなしじゃないと電気代がかさむのよ」
本日、相方と「エアコンつけっぱなしの方が電気代が安くすむは本当か?」問題で、かるくケンカのようなことになりました。
節約だけをかんがえるならエアコンなしが正解なのでしょうが、地球温暖化のせいなのか、いつのまにか日本の夏はエアコンなしでは、乗り越えられないものになってしまいました。
節約のためにエアコンなしで過ごせば、病院にいくことになって逆に医療費がかさみそうですし、何よりも世間様に迷惑がかかります。
(おじいちゃん、おばぁちゃん、たとえ医療費が1割負担でも、暑いの我慢して病院送りよりも、エアコンのスイッチオンですよ、死んじゃったら年金は貰えませんからね)
子供のころは、貧乏な我が家にはエアコンはなかったのですが、今、国民年金額の65000円で生活していても、真夏にエアコンなしでは暮らせない自分がいます。
相方が言うにはつけっぱなしの方が電気代が安く済むそうですが、そんな都合のいいことってあるのでしょうか?
世の中、都合の良すぎることにはたいていウラがあるものです。
さて少し調べてみました。
エアコンの消費電力量は、外気温と設定温度の差が大きいほど増加します。このことを踏まえると、エアコンを消して、再度つける間の外気温の変化を考えずに、つけっぱなしにする方がお得というのは間違いです。(エアコンはつけっぱなしの方が電気代が安いって本当?より)
おやおや、どうやら何も考えないでつけっぱなしにしておけばいいというわけではないようです。
日中、外気温の高い時間帯では、外気温と設定温度の差が大きくなるため、こまかくつけなおすと、起動時の消費電力も大きくなってしまいます。逆に夜中であれば、外気温と設定温度の差が小さいため、つけっぱなしにしてしまうと無駄な電力を消費することになります。(エアコンはつけっぱなしの方が電気代が安いって本当?より)
つまり、外が高温になる昼間ほど、つけっぱなしの方が節電になるということのようですね。
ダイキンが行った実験では、目安としては、日中であれば30分程度、夜中であれば20分程度の間隔で消してつけるのであれば、つけっぱなしの方が電気代を節約することができるという結果となっています。つまりは、ちょっとした外出の後に再度エアコンをつけるのであればつけっぱなしの方がお得で、長時間外出するのであれば消した方がお得といえるでしょう。(エアコンはつけっぱなしの方が電気代が安いって本当?より)
エアコンをいったん止めると部屋にもどったときには、エアコンが効くまで暑い部屋にいなくてはならないことを考えると、目安を1時間としておくとわかりやすくていいかも知れません。
暖房に関しても、同じようなことが言えるようです。
紹介されていたダイキンの実験についても調べてみました。
日中は、35分までの外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」の方が安い。
夜は、18分までの外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」の方が安い。
これらを一つの目安として、例えば日中は30分程度の外出ならエアコンをつけっぱなしにし、夜間はこまめに停止させるといった調整を行うことで、お得な運転が出来ると考えられます。 ダイキン「つけっぱなしがお得”という説は本当なのかを検証せよ!」より
やはり、30分というのがひとつの目安となりそうですね。一部にはつけっぱなしの方が電気代が安く済むらしいから、ひと夏つけっぱなしでいくというひともいるらしいですが、何でも極端に走るとろくなことになりませんね。
こちらのサイトでも、厳密とは言えませんがエアコン暖房の比較実験をして、数時間以上部屋を離れる時には、エアコンを切った方が電気代が安く済むといっています。
「エアコンの運転は、状況によって変えるべき」なんです。例えば、
ずっと家にいる→
こまめにスイッチをオン・オフせずに、つけっぱなしにしたほうが◎
30分程度の外出や、洗濯物を干すのに5分ベランダに出る場合→
こまめにスイッチをオン・オフせずに、つけっぱなしにしたほうが◎
数時間外出する→
一度エアコンのスイッチを切ったほうが◎
仕事で夜まで帰らない→
エアコンのスイッチを切ったほうが◎
と、いうわけで我が家では電気代節約のため、一時間以上部屋を空けるときはエアコンを切るというルールを決めようと思います。
そして、エアコンを使うときはなるべく二人とも同じ部屋にいるようにするというのも電気代節約には良い方法だと思います。
あー家が狭くて良かった(負け惜しみ)
5章 買い物編 車の購入 月額65000円で生活するぼくは車を買うべきか、借りるべきか?
「車を買うべきか」ということで悩んでいます。
25歳で免許を取ってからずっと車をもっていたので、車というものがいかにカネ食い虫かはわかっているのですが、とても都会とはよべないような場所に住んでいるので、なかなか車なし、という決断ができないのです。
今回、約6年ほど前に20万円ほどで買った初期型プリウスが、この夏、エアコンが効かないので、日中熱くて乗れず、前照灯が点かないので、夜間は乗れないという、どうにもならない状態になってしまいました。
何しろ、新車登録は1999年という、20世紀の遺物と言っていい一台なので、もう「ご苦労様、ありがとう」と言ってあげたい。
そこで新しい一台を買うかどうかで悩んでいるのです。
そんなに乗らないのであればレンタカーという手もあります。
<レンタカーのメリット>
・点検整備の手間がない
・乗らなければお金が掛からない
・車両を買うときのような大きな金額の支払いがない
<レンタカーのデメリット>
・レンタカー屋さんまで出向かなくてはならない
・レンタカー屋さんまで返しに行かなくてならない
・レンタカー屋さんの営業時間にしか借りられない
・自分の荷物を車に置いておけない
近隣のレンタカーの相場をちょっと調べてみることにしました。
ニコニコレンタカーで軽自動車で24時間3,600円
タイムスレンタカーで軽自動車で24時間5,184円
トヨタレンタカーで軽自動車で24時間で7,020円
トヨタレンタカーなら歩いて行けるのですが、値段が倍近いですね。ニコニコレンタカーとタイムスレンタカーは少し大きな駅まで行かなくてはならないので、面倒です。
自動車の利用を月に2回まで減らしたとして、最安のニコニコレンタカーで3,600円。二回で7,200円。
ガソリン代はどちらでも同じように掛かるので考えないでおきましょう。
この生活を1年続けたとして、月額7,200円×12か月で86,400円
これが6年続いたとして、518,400円となりますね。
格安レンタカーで月に2回乗った場合
6年合計 518,400円
さて、軽自動車を20万円で買ったパターンを考えてみましょう。
<中古車購入のメリット>
・いつでも乗りたいときに乗れる
・ある程度の荷物を車に積んでおける
<中古車購入のデメリット>
・一括で車体購入の代金が必要
・故障時などに想定外の出費の可能性がある
・車検などの点検整備費用が必要
費用についてどうでしょう、前回のプリウスと同じように6年保たせると考えて、
本体価格 200,000円
軽自動車税 10,800円×6年=64,800円
任意保険(車両保険無し) 20000円×6年=120,000円
オイル交換(半年に一回) 2000円×12回=24,000円
タイヤ交換(格安タイヤ2500円×4+装着5,000円=15,000円)×3回=45,000円
駐車場(自宅にあり) 0円
[車検時にかかるお金]
重量税2年(新車登録から13年以上) 8,200円
自賠責保険2年 25,070円
印紙代 1,400円
点検整備 15,000円
合計 49,670円
これが6年で3回で149,010円
中古の軽自動車を20万円で買って6年で乗りつぶした場合
6年合計 602,810円
金額差は6年で84,410円ってところですね。
年額約14,000円。
月額約1,200円。
という差になります。
これがいつでも車に乗れるというメリットと釣り合うかということになりますね。
国民年金額、月額65000円の生活、つまり年間78万円の生活の中で、年間10万円程度、割合にして、12.8%が自動車の維持と運用に消えることを考えると、ぼくは、ひとり暮らしなら、車は持たないと思います。
相方がいて、お互いの両親のためにも車が必要なので、車を検討している訳です。
やはり、家族、友人と、家や車をシェアすることで、安い生活費でも、豊かな生活ができるのですね。
で、自分はどうするのか?
一つの考え方として、車を買ってしまってから、レンタカー生活をすることはできませんが、いったん、レンタカーで運用してから、不便だと感じるようなら、あらためて中古者の購入に踏み切ることはできます。
レンタカー体験→中古車購入 〇可能
中古車購入→レンタカー体験 ×不経済
というわけで、レンタカーでの生活をいったん体験してみようと思います。
その記事はいずれ。
「もっと、もっと」という気持ちをなくす『樹木希林さんが貫いた「ものをもたない、買わない生活」』
樹木希林さんが貫いた「ものをもたない、買わない生活」
2018年9月15日に永眠された女優の樹木希林さんの言葉を集めた本『一切なりゆき』(文芸春秋社刊)。実売100万部を突破し、まだまだ売れ続けています。
女優として、女性として、母として、その魅力的な生き様を私たちに教えてくれた希林さん。今回は、希林さんが残した数多くの言葉から、お金やものとのつき合い方を紹介します。
樹木希林さんはどのようにしてお金やものと向き合っていたのか
本のタイトルどおり、潔く人生をまっとうされた希林さんが、さまざまな項目について語っています。
ここでは、お金やものとのつき合い方について、深くて重みのある言葉のひとつひとつを抜粋してお届けします。樹木希林さんが貫いた「ものをもたない、買わない生活」
希林さんの魅力がギュッと詰まった1冊
『一切なりゆき~樹木希林のことば~』
樹木希林/著
文春新書(文藝春秋社刊)¥864
樹木希林さんが、雑誌のインタビューなどで遺した数多くの言葉を収録。「生きること」「家族のこと」「病いのこと、カラダのこと」「仕事のこと」「女のこと、男のこと」「出演作品のこと」などについて章ごとにユーモアを交えて語った1冊。
●「『もっと、もっと』という気持ちをなくすのです」
『一切なりゆき』(65ページより)「もっと、もっと」という気持ちをなくすのです。「こんなはずではなかった」「もっとこうなるべきだ」という思いを一切なくす。自分を俯瞰(ふかん)して、「今、こうしていられるのは大変ありがたいことだ、本来ありえないことだ」と思うと、余分な要求がなくなり、すーっと楽になります。もちろん人との比較はしません。
自分の手元にあるものに感謝する。他人と比較しない。これは楽に生き、お金に振り回されなない方法だとわかってはいる。でも言うのはかんたんでも、実践するのはなかなかむずかしいですよね。
人の持っているものは欲しくなるし、人の目が気になるし、そのむずかしい生き方を実践していたからこそ、樹木希林さんは自然体でしなやかな印象だったのかも知れません。
これはやはり、病気になってから得た心境でしょうね。いつ死ぬかわからない。諦めるというのではなく、こういう状態でもここまで生きて、上出来、上出来。そのうえ、素敵な作品に声をかけていただけるのですから、本当に幸せです。
(「表紙の私 ありのままで」『婦人公論』2018年5月22日号より)
順風満帆のときには人はなかなかそういう心境にはなれないものなのかも知れませんね。つらい思いをしてわかるというか、傷ついてわかるというか。
●「モノを持たない、買わないという生活は、いいですよ」
『一切なりゆき』(22ページより)靴も昔から、長靴を含めて3足と決めています。長靴は40年ほど前に業務用のものを買って履き続けていたんですが、先日、履いているうちに中がちょっとしみてきてしまって。仕方なく出先で別の長靴を買ったので、一瞬だけ家に靴が4足ある状態になりましたけど(笑)。
これが他の人にどうみられるだろうとか、流行遅れだとか、気にしていたらとてもできることではありません。
ある意味、樹木希林さんは自分に自信があって、靴が古かろうが流行遅れだろうが、自分の価値には微塵も傷がつくことはないと思っていたのでしょうね。
この強さは自分がやりたいことをやり続け、自分にとって大切なものをしっかりと見極めることで、身に着けたのでしょうね。改めてすごい人だなぁと思います。
洋服は、自分で買ったものはほとんどなくて、どなたかからお古を譲っていただいて、それを着やすいように自分で胸ポケットをつけてみたり、ちょっとリメイクして着ています。家具にしても同じ。どなたかが「もういらなくなった」というものをいただいて使っています。
ものにこだわらないようでいて、自分でアレンジして楽しんだりもする。その遊び心が素敵だと思います。もはやカッコいい。
もともとケチだということもありますけど、一度使い始めたら、それをできるかぎり活かして、最後まで使い切って終了させたいんです。「始末」ですね。
これも考えさせられますね。ぼくたちは簡単にものを買うけれど、それを最後まで使い切るのはとても大変。本当は時間も掛かります。そして、ものを最後まで使い切った時にはただ買うよりも強い満足感があると思います。
最後まで使い切るということを考えると、簡単にモノなんて買えませんし、それが大量生産大量消費ではないもう一つの生き方なのかも知れません。
先日も、近所の方が引っ越しをする際に、家具を捨てていったんです。たしかに古ぼけていましたけど、昔の家具というのは素材がよくて造りもしっかりしているので、ちょっと直せば十分使える。その家具も自分で表面を塗り直して、今使っています。
そのまま使うんじゃなくて、塗り直して使うっていう部分に、遊び心と、ケチではない心の豊かさがあると思います。
モノを持たない、買わないという生活は、いいですよ。部屋がすっきりして、掃除も簡単。汚れちゃったけど、いまは忙しいから掃除ができない、どうしよう……なんていうストレスもない。暮らしがシンプルだと、気持ちもいつもせいせいとしていられます。
(「歳をとるのはおもしろい」『PHPスペシャル』2015年7月より)
ミニマリズムなんて言葉が流行するまえから、樹木希林さんは実践していたんですね。もともと物を持たないから「断捨離」すら、必要ないですものね。
●「モノがあるとモノに追いかけられます」
『一切なりゆき』(24ページより)着飾っても甲斐がないし、光りものも興味がない。それより住むところを気持ちよくしたいなあって。
結局、大切なのは自分にとって何が大切か、覚悟をもって選ぶということなのかもしれませんね。
何が自分にとって大切なのかわからないから、流行やセールストークに踊らされて、時間やお金を無駄にする。それは人生を無駄にするということでもあるのでしょう。
若い頃は安物買いの銭失いだったんですよ。でも、モノがあるとモノに追いかけられます。持たなければどれだけ頭がスッキリするか。片づけをする時間もあっという間。
(「50歳からの10年が人生を分けていく」『婦人公論』2016年6月14日号より)
反省するばかり、次々と手を出して、家はモノがあふれて、お金はなく、ストレスはたまる。手放すことを覚えなければ、モノが自分を支配する。
●「不自由なものを受け入れその枠の中に自分を入れる」
『一切なりゆき』(50ページより)日常生活では、手を抜くことがいちばん。そのためには、徹底してものを増やさず無駄を出さない暮らしをしています。まず買わない。
楽に生きること。それはお金を使って便利なものをかうことではなく、自分が管理しなければならないモノを最小限にするということなのかも知れませんね。
靴下は3年くらい前に4足1束で売っていた、はき口が広がってる締めつけないものを今も使っています。ブラジャーも締めつけないものでダラっとね。ゆったりといちばんラクに、布をまとっているという着方です。
まったくぼくの個人的な話なのですが、靴下を右左そろえるのがメンドクサイ。そこでまったく同じ黒の靴下(葬式にもはいていける)を20足ほど買ってあとは捨てたいと思っているですが、今までの靴下が捨てられないんですよね。
年をとると、メガネだけでも何種類も増えるでしょ。そういうことをなくしてなるべく使うものを減らす。とにかく減らす。何かと何かを兼用できるとか一生懸命考えて、思いついたときはもう最高に幸せ(笑)。不自由? もちろん不自由でしょうよ。不自由なものを受け入れその枠の中に自分を入れる。年をとるというのは、そういうことです。
(「人生でやり残しはないですね。この先はどうやって成熟して終えるか、かしら。」『いきいき』2015年6月号)
現代社会で生きているとモノを増やさせる圧力が強いですよね。新しい、便利だ、流行だとか、そこら中にセールストークがあふれていますし。だからこそ、しっかりと自分の価値観をもたないとあっという間に家はモノであふれ、お金は無くなり、仕事で人生は埋め尽くされ、自分のやりたいことはわからなくなる。
そんな中でしっかりと自分を貫いた樹木希林さんの話は、自分の目標とする自分がそれほど間違ってもいないのかも知れないな、というちょっとした自信を与えてくれる内容でした。
希林さんの言葉の数々は、どれも深くて心にじーんと沁み入るものばかり。あなたの人生を輝かせる、その一助になりますように。
<文/ESSE編集部>
よいコラムでした。まとめてくれたESSE編集部の方に感謝します。
働くっていうのはけっこうお金が掛かるということ(20190724)
学生からサラリーマンになってみて驚くのは、実は働くっていうのはけっこうお金が掛かるということ。
フルタイムの仕事をやめたら、買わなくていいものや、使わなくていいお金ってけっこうあるものです。
例えばスーツなんかのビジネス衣料いろいろ。会社が制服を貸してくれるならいいのですが、たいていのサラリーマンは自腹ですよね。
さらには仕事上の付き合いでの出費。飲み会や、ランチ、その他、上司や同僚、顧客の趣味や愚痴に付き合ってけっこうお金を使っているなんて言うこともありませんか?
もっといえば仕事上の盆暮れの贈り物も。
視点を変えれば、今払っている家賃もだってそうです。毎日通勤するから、駅近物件に住まなきゃいけない。その分、家賃も高くなる。
また、通勤に車を使うから家には車が2台というのも、仕事をしているからこその必要経費。
子どもがいる方は保育園の費用も、仕事をしているからこその経費です。ときおり働いた収入のほとんどが保育園代に消えるなんて、まるで税金を余計に払うために働いているような人もいらっしゃるようです。
さらには人によっては仕事のストレスが散財につながっている場合があります。
仕事のストレスがなければ、飲みに行く回数も減るのにとか、パチンコやめられるのにとか、けっこうよくある話です。
あなたは仕事のストレスがなければやめられそうな悪癖はありませんか?
仕事を減らして仕事のストレスを減らしたら、赤字だった家計に余裕が出るなんてことも十分にありえます。
仕事を減らせば当然、収入が減ります。たとえば月収20万円の収入が国民年金額程度の6万5千円になったからと言って、そのまま差額の13万5千円分生活の質が落ちるわけではありません。
税金も、社会保障費も、年収が下がれば大きく下がりますし、仕事のために使っていた経費も減るので、実質的な家計へのダメージは数字ほどではないはずです。
そして、忘れてはならないのが、仕事が減らすことで、手にできる時間です。その時間で外食やコンビニでお弁当を買う代わりに、手料理のレパートリーを増やしたり、買い物に工夫をしたり、節約することもできます。
さらにそのやりたくなかった仕事から取り戻した時間は、あなたの大切なもののために使うことができます。子育て、家族、趣味、生きる意味を感じられるライフワークなど、自分の人生を自分手に取り戻すことができるのです。
国民年金額で暮らす大先輩の記事『元自営業の高齢夫婦は「国民年金だけ」でどう暮らしているのか』(20190724)
「年金だけでは暮らせない」「今から2000万円も貯められるだろうか」──6月に公表された金融庁の報告書が、国民の不安を煽り続けている。しかし、一般的なサラリーマン家庭であれば、それほど心配する必要はない。標準的なサラリーマン夫婦がもらう厚生年金は月22万円(妻が専業主婦の場合)ほど。さらに大企業なら2000万円超、中小企業でも1000万円超の退職金がもらえるため、老後資金を確保する余裕が出てくるのだ。
そもそもフルタイムで仕事をしている時と同じだけのお金を引退後も使おうという発想がおかしいですよね。仕事をせずに月額22万円って、ぼくからみたらそうとう金持ちです。
「夫の兄が大阪の旭区で米屋さんを営んでいた縁で、小さな酒屋を始めました。大きな儲けはありませんでしたが地道に商売を続けてきて、娘2人を育てあげました」(寿美子さん)
成人した娘たちはそれぞれ結婚して家を離れていった。その後も野澤さん夫婦は細々と店を続けた。
そして正男さんが80才になったのを機に、「そろそろ潮時や」と酒店を閉めて、次女夫婦の近所である守口市の公団団地に移り住んだ。
65歳ハイ、引退。もう働きませんっていうのもアリといえばアリですが、収入の多い少ないではなく、本当にやりたい仕事を見つけた人なら、65歳になってもそのライフワークを続けたいと思うはずです。
もちろん、頻度や、やり方は年相応に変えながら。
つまり収入の多い少ないではなく、お金にはあまりならなくても、どうしてもやりたいという天職を見つけることが、老後も仕事を続ける意欲になり、自分の老後を経済的に守ることにつながるのではないでしょうか?
野澤さん夫婦が国民年金だけで暮らせる理由の1つは、年金の受給開始を遅らせる「繰り下げ受給」を選んだことだ。
繰り下げ受給で3万円ほど多く国民年金を受け取っていますが、このご夫婦は、月の家賃を7万5千円も払っています。これはちょっと驚きです。
これだけの高額の家賃(収入の約半分が家賃に消えています)を払ってなお、暮らしていけているということです。
引退後は通勤はしないので、病院と、ショッピングセンターがそばにあれば、駅近でなくても暮らしていけます。今、日本は家余りで家賃ゼロの家すらあります。若いうちに家を買っておくのは理想ですが、この月額7万5千円は公団とはいえ高すぎな気がします。
つまり、こんな高額な家賃を払っても大丈夫ってことは、国民年金でぜんぜん生活できるということです。
現在、年金の受給開始年齢は原則65才だが、もらい始めるタイミングは受給者自身が60~70才の範囲で決められる。受給開始を遅らせる、つまり繰り下げるほど年金額は増え、「70才受給」を選ぶと、年金額は本来の42%増しになる。ファイナンシャルプランナーの森田悦子さんが解説する。
「年金なしでも生活できそうなら、繰り下げ受給を選んで、もらえる年金額を増やすべきです。繰り下げは1か月単位で可能です」
野澤さん夫婦の場合、酒店を閉めた時に自宅を売却して、公団団地に移り住む「住まいのダウンサイジング」をしたことも効果的だった。老後も自宅に住み続ける場合、傷んだ箇所の修繕や、介護が必要になった時にバリアフリー化のためのお金を要するケースが少なくない。
若いうちに家が買えるなら、平屋の一戸建てがいいかも知れませんね。バリアフリー化もしやすいし、車も乗り付けやすい。いわゆるトカイナカの中古物件なら激安です。
卒寿を迎えた正男さんは耳が少し遠くなり、軽い認知症を患っているが、まだまだ健康で日常生活に不自由はない。妻の寿美子さんも元気で快活そのものだ。
「夫は酒屋だったのに酒が飲めず、たばこもやりまへん。日々の暮らしもぜいたくはしないけど、夫は肉好きだから月に1度や2度はすき焼きをします。夫婦仲がいいことも幸せな暮らしの条件ですよ。お金をぎょうさん持っていても夫婦仲や家族関係が冷え切っていたら不幸やからね。
まあ、私らは国民年金だけでなんとか暮らせていますが、もし可能やったら、あと3万円ほど多めにもらえればうれしいですわ」
そう言って寿美子さんは楽しそうに笑った。
※女性セブン2019年8月1日号
この夫婦仲がよいというのが何といっても大事なんだと思います。
仲が悪いと外でストレスを発散しようとしたり、余計なお金が掛かって、経済的にも良くないですしね。
奥さんがもう3万円あればという具体的な金額をあげているのも好感が持てます。あればあるだけ、貰えるなら貰えるだけ、要求できるんであれば一円でも多くという人は、いくらあっても幸せになれないものです。
きっと奥さんは3万円の具体的な使い道があるんだと思います。旦那さんにもうちょっといいお肉ですき焼きをもう少し多く食べさせたいとか、たまには二人で外食したいとか。
国民年金生活の大先輩の話はとても参考になり、同時に温かい気持ちになれました。まずはパートナーと仲良くということですよね。
お金なんかに寄り道しないで、まっすぐ幸せになろうよ(20190724)
世界的に格差が大きくなっていると言われています。
この日本も例外ではなく、ここ数十年でお金もちはよりお金もちになりました。
確かにお金を人生の尺度として見て、他人と比較すればするほど、つらい世の中になりました。自分には手が届かないとわかっているものやサービスが増え、自分にお金がないことを強く実感させられるからです。
お金持ちのお金はさらにお金を産みますます豊かになり、自分は人生を必死に切り売りしてどうにか人並みに見える生活している。
そうなると、たしかにつらい世の中です。
しかし、そのお金中心の世の中に参加し、お金に力を与えているのは、そのお金を求めて人生を切り売りしているあなた自身です。
お金持ちは、人々がお金で人生を切り売りしてくれるおかげで、他人の人生をお金で自由にすることができるのです。
マイホームを建てたばかりの人を転勤させたり、子どもを産んだばかりのお母さんを職場復帰させたり、政治家を動かして自分たちの税金を下げさせたり、お金を使って人をあやつり、さらにお金を儲けるわけです。
では、お金を持たない我々には対抗する手段はないのでしょうか?彼らの靴を舐め、そのおこぼれに少しでもあやかろうとするぐらいしかできないのでしょうか?
違うと思います。我々がお金で人生を切り売りする限り、お金は我々の人生を歪める力を持ち続けます。ですから、我々は「お金では人生は売れない」とはっきりいうべきなのです。
例えば月額6万5千円で生活すると決めているひとは、月に6万5千円稼げば、それ以上はお金で言いなりにはなりません。いくらでも少しでもお金が欲しい、あればあるだけ幸せなれるというひとはいつまでたってもお金のいいなりです。
転勤もNO、子どもを預けての出勤もNOです。パワハラもNO、理不尽なお客にもNOです。そこまで自分を切り売りしなくても暮らしていけるからです。
つまり、お金持ちの力を削ぐには、彼らの力の源であるお金自体の力を削げはいいのです。
できれば政治家も
「お金で政治をするわけではありませんから政治献金なんていりません」
「金持ち優遇税制は廃止します」
「お金を持って海外に出ていく?結構です。出ていかれる時にはたっぷりと税金を頂きます」
「政治はお金の力には屈しません」
と言ってくれればいいんですが…。難しいでしょうね。
ともかくあなたが食べる分のお金を稼いだら、それ以上はいくらお金を積まれても人生は切り売りしないと決めれば、その時点で、たとえ世界一のお金持ちでも、あなたの人生を自由にはできません。
もちろん、お金には人と人を協力させる素晴らしい力があります。しかし、お金はそそれ自身がスムーズに流れないほどゆがんだ配分になってしまいました。
一億ドル持っているお金持ちのところに新たに一億ドルが追加され、百ドルで幸せになれる人のところにはその百ドルが届かないようになってしまったのです。
お金を捨てろとか、無視しろと言っているのではありません。お金と一定の距離を取りませんか?というのがぼくの主張です。
必要最低限のお金を稼いで、残り自分と自分が大切にしているもののために時間を使う。
それは、人によっては家族との時間だったり、他人から理解されない趣味だったり、人生をかけて成し遂げたいライフワークだったりするのです。
つまりは「お金なんかに寄り道しないで、まっすぐ幸せになろうよ」ということなのです。