書評『スライトエッジ』これはもっと売れるべき本。孫はいないが孫ができたら孫全員に配りたい。子供もいないけど。

 

スライトエッジ

スライトエッジ

 

 98点

読み終わるまでに掛かった時間 4時間半

 これはもっと売れるべき本。

 孫はいないが孫ができたら孫全員に配りたい。子供はいないが子供ができたら子供全員に配りたい。タイムマシンがあったら中学生の自分にも渡してきたい一冊。中学生の俺は読まずにブックオフに売りそうで怖いが、、、。

 端的に言えばお金以外の事、幸福、健康、仕事、学び、すべての事柄に世界の八番目の魔法「複利」を持ち込んだ。人生は小さな選択の連続、その小さな選択がやがて、大きな結果に繋がるという啓発本。

 そんなことはわかってんだよと思うかも知れないがこの本を読むとちょっと意識が変わる。もう少し人生が計画的になる。

 著者が一番薦めてくるのは一日に良著を10ページ読むこと。著者お勧めの書籍リストも掲載されているので、そこから始めてもいいかも知れない。

 自己啓発本を読む人は「意識高い系」になると思われがちだが、「意識高い系」でもいいと思う。是非、読み続けて欲しい。読みやすい本(気持ちいい本)ばかりでなく、長い間、読み継がれて来た自己啓発本の名著を読み、その周辺に読書を広げていけば、きっと人生が豊かになる。

 そんな風に自分にも言い聞かせる春である。

【『スライトエッジ』目次+読書メモ】

1章 99.9%の人がやっていないこと
 
人はドン底に落ち込むと必死に立ち直ろうとあらゆる手立てを使い自分の人生を立て直そうとする。しかし、それも一定の水準まで立ち直ると必死さは失われ、やがて人生は再び下降曲線に入る。ほとんど99.9%の人の人生はその繰り返しだ。しかし、ドン底に落ちた時の必死さを続ければどうなるか、そのまま、成功へと人生は向かっていくのである。
 
!これは実感がある。ぼくはちょっと生活に余裕ができると途端に仕事をしなくなる。だから経済的にはずーーっと低空飛行だ!
 
2章 成功する人は、成功しない人のやりたがらない事をする。
 
成功するためのハウツーは世間に溢れている。しかし、それでも成功できない人が世界に溢れているのは何故か?それは成功するハウツーを受け入れる触媒、哲学がないからだ。行動せよ、そして求めよ。ジャストドウイット!
 
!この章だけではその哲学がわからない、読み進めよう!
 
3章 世界で8番目の不思議
 
複利の力を世界で8番目の不思議と呼ぶ人もいます。「となりの億万長者」という名著にある様に継続と複利の力で億万長者になる人が沢山います。しかし、それはお金だけの話ではありません。健康のためのちょっとした習慣、良い友人を持つためのちょっとした習慣、少しずつでも学んでゆく習慣、それらも継続と複利のちからで時間が経つほど驚くほどの差となって現れてくるのです。
 
複利と継続の力はお金にだけのことだと考えていたが、それ以外にも及ぶという発想は無かった。まあ、お金以外に複利の力が及ぶ根拠はないが、少なくとも継続が大きな力を生むのは理解できる。いや、いっそ複利の力も及ぶと思い込んでもいいのかも知れない。今の小さな違い(スライトエッジ)が将来、大きな違いを生むのだ!
 
4章 あたりまえの事をキチンとやる
 
やってもやらなくても大して差はないと思う。
やっても結果が見えない。
重要なことではないと思う。
この3つの事で人はやるべき事をやらずに過ごしてしまう。
 
!簡単なのに貯金をせず、簡単なのに運動をせず、簡単なのに家族を大切にしない、それがやがて人生を崩壊させる。人生を立て直すチャンスかも知れない!
 
5章 宇宙最強の力
 
宇宙最強の力とは時間のこと。困難なことは時間がかかる。不可能なことはそれよりちょっと余計に時間がかかる。時間を味方につけて良い方へスライトエッジしよう。人は今を生きているし、今しか生きられない。今、良い習慣を行おう。
 
!お金のことだけではなく、あらゆることで良いスライトエッジを選ぼうと思う。単純に言えば継続は力なりだ!
 
6章 それが見えないだけ
 
飛躍的進歩をしたように見える事柄もスライトエッジが積み重なって結果として現れただけ。
スラム街に住む子供たちにスポーツで英雄になれと教えるがそれが実現できるのは飛び抜けた才能を持ったわずかな人だけ。それよりもスライトエッジを教え、毎日、10ページ良書を読ませたら10年後、20年後、どれだけ良い成果を生むか、、、
人々は飛躍的進歩を夢見て宝くじを買う、メディアも飛躍的進歩を煽る。しかし、力となるのはスライトエッジだ。良い選択の積み重ねだ。
 
!確かにメディアは飛躍的進歩を煽る。もちろんそのほうが面白いし感動的だからだ。でも、面白いほうが現実に即しているわけではない。現実に即していないから面白いのだとも言える、何か選択をするときはこれは人生を良くするスライトエッジだろうかと一瞬考えよう!
 
7章 幸せの科学
 
ここ15年でポジティブ心理学が発展してきた。
成功することが幸せに繋がるのではなく、幸せであることが幸福に繋がるのだ。
毎日、3つ良かったことを書き出そう。15分運動をしよう。2分間、人に親切にしよう。この中の1つでも続けられれば幸福感が増す。
 
!幸せであることが、成功より先にあるというのは納得できる。毎日の運動はしているから、毎日、感謝すべき事を3つ書き出すというのは是非やりたい。いややろう。幸せになるためのスライトエッジだ!
 
8章 始まりは1セントから
 
始まりは0ではない。1セントだ。1%を毎日、積み重ねていけば年率365%
複利がなくてもこの威力だ。365%改善できる。そして良い影響は時間という偉大な力だけではなく横にも広がる。人々の間に広がっていくのだ。
 
!さて、1セントを始めよう!
 
9章 人生の2つの道
 
人生には上昇曲線と下降曲線しかない。経済、健康、人間関係etc.
あなたは今、どちらの曲線にいるのだろう?真ん中?真ん中というのはありえない。上昇曲線にいないなら下降曲線にいる。そして、それは日々のちょっとした簡単な選択による。
下降曲線にあるものは周りのあらゆる物を非難する。上昇曲線にあるものは責任を取る、起こったことを自分の責任と受け止め対処を考える。
 
心理学的に何でも自分のせいにしない楽天家の方が精神衛生上良いとされているので人のせいにして何もしないのも考えものだが、まあ、今日は日が悪かった。風向きが悪かった。今度はうまくいくだろうぐらいの楽天家でもいいし。その方が自分に合っている気がする。
人生の上昇曲線は大事だが、本当にやりたい娯楽はやるべきだろうな。老後の金のために今を食い潰すような真似はしたくない。だが、やりたくもないような娯楽(テレビ鑑賞、ネットサーフィンなど)は止めてその分は上昇曲線に乗るために突っ込もう。自分の日々をコントロールする事が人生をコントロールすることになるのだろう!
 
10章 最初の一歩を踏み出す
 
夢を語ること、ねがいを語るのは苦しいことだ、それは自分にそれが欠けている、足りていない、自分が完璧でないことの証明だからだ。
夢と現実、理想と現実にはギャップがある。その間を埋めるには2つの方法がある。スライトエッジを使って理想に近づくこと、もう1つは理想や夢を捨ててしまうこと。
スライトエッジを使って5%の人の人生を進もう。
 
!人生は小さな選択の集合だ。今までの選択が今の自分を作り上げている。あの時、ちょっとした勇気を出さなかったら今もぼくはひとりぼっちだったかも知れない、そんなことを考える!
 
11章 人生とは「行動」すること
 
5匹のカエルがいました。一匹が池に飛び込むことにしました。残りのカエルは何匹でしょう?
答えは5匹。一匹は飛び込むことにしただけで飛び込んでいない。
つまり、この本を読んで始めようと思ってもスタートではなく、実践、行動して初めてスタートなのだ。
また、軌道修正は恥じることではない。月面着陸を成し遂げたアポロ宇宙船も95%は軌道修正中だった。常に選択肢が与えられ選ぶ機会がある。
最後に人間の意識の多く99.99%は無意識だ。車の運転、歩くこと、食べること。1つ1つの動きを意識していない。他のことを考えていても歩けるし、車は目的地に到着する。
スライトエッジを意識し始めた頃は常に良い方へスライトエッジを効かせるにはと考えてあらゆる選択をしなければならないがやがてそれは無意識による自動操縦になってゆくだろう。
無意識に良いスライトエッジが効く方を選択できるようになるのだ
 
!ここは重要なことが3つも書いてあった。まず行動、軌道修正、自動操縦。
ただ、ぼくの場合、脳の構造が違うのか無意識に運転してると目的地を誤ることが多い。あれ、今日はこっちに用事はないのに。まぁ、セルフコンパッション。自分を許そう。!
 
12章 5%の人たちとマスターマインドを結成する
 
口を開けば文句と愚痴しか出ない、人々から生気を奪う人たちがいる。その人たちが存在するのは仕方がない、距離をとろう。彼らの反対側に向かって走っていこう。
メンターを持とう。モデルとなる人を持とう。それはスポーツ選手など、メディアから与えられたものでなく、自分のろールモデルとなる人を探そう。
スライトエッジに気づいた上昇曲線にある人たち5%と交わろう、一人より二人、二人より五人。多いほどいい。
 
!誰と付き合うかは自分自身に大きな影響を与えると知っている。ぼくは誰をロールモデルにすればいいのだろう。そもそもぼくはどうなりたいのだろうか?本が書きたいのか、ブログで喰いたいのか、ユーチューバーになりたいのか?なぞである!
 
13章 ゆっくり着実に進む者が最後に勝つ
 
あらゆるものには適切な成長速度がある。可能な限り早い成長速度は、適切な成長速度よりはるかに早い。そして早すぎる成長速度はそのものを破滅させる。
イソップ童話のウサギとカメは遅いものが勝つ話ではなく、着実な者が勝つ話だ。止まってはいけない、止まれば動き出すのにまた大きなエネルギーが必要になる。また、止まってしまってはハンドルは切れない。軌道修正できないのだ。
 
!止まらないというのは、大きなポイントだろう。止まりそうになっても少しでも動いていればまた走り出せる!
 
14章 反復の威力
 
毎日、顔を出そう。一貫して顔を出そう。とにかく顔を出そう。誰も見ていなくても自分の決めたこと実践しよう。
 
!疲れていても、やる気になれなくても、やろう。嵐の日も自転車に乗ろう。あんな日もやったんだから今日だってできるじゃないかって気になるよ。それ以降は雨が降っていても苦にならない!
 
15章 書き出した瞬間、夢は現実になり始める
 
目標を書き出しなさい。そして、そこに至る計画を立てなさい。そして実現している自分を思い浮かべなさい。
計画は目標を達成させるためにあるのではなく、一歩を踏み出させるためにある。完璧な計画は要らない。状況に応じて第二、第三、第四計画を発動させればいい。
 
!ぼくの目標は何だろう。あんまり思いつかないw、計画は完璧でなくていいというのは新発見。綿密な計画が成功をっていうストーリーが多いなか、計画はスタートを切るためっていうのは良かった。まぁ、あとは大方、軌道修正の連続なんだからね。アポロ宇宙船のように!
 
16章 自分の仕事を愛する
 
夢、幸福、人間関係、経済力、自己開発、仕事、世界に残すべきもの、これらのことについて、鉛筆で紙に書き出そう。完璧でない計画も。いつでも書き直せるように鉛筆で。
 
!自分の人生を整理するためにもやってみるかな。恥ずかしいけど。誰にも見られないように!
 
17章 これから行く場所
 
オススメの自己啓発本のリスト。数十冊ある。この本を本棚にしまって忘れてしまうのも自由だ。
 
!さてさてスライトエッジ。どうするか!