書評『困ったら、「分け方」を変えてみる。』

 

困ったら、「分け方」を変えてみる。

困ったら、「分け方」を変えてみる。

 

   『困ったら、「分け方」を変えてみる。』コクヨで働く著者・下地寛也さんが四人の娘と妻との暮らしや、会社での出来事などを絡めて「分け方」という視点で整理術、オフィスはもちろん、マーケティングから人間関係まで読み解いていく。新しい視点を得る一冊。

82点。

読み終わるまでに掛かった時間 2時間

 
著者には4人の娘がおり、四女が部屋を欲しがるが、スペースがない。そこで、共用スペースを廃し、3人部屋を4人部屋にしたところ、各自の責任が明確になり、部屋が片付くようになった。
また、オフィスではフリーアドレスを導入し、個人個人にデスクを与えず共有することでスペースを確保できた。
世の中、分け方を変えることで解決することは多い。

【01】どんな人に薦めたい?

 コクヨが文具以外でどんな仕事をしているか知りたい人。部屋の片づけを考えている人。
 
【02】何歳ぐらいから読めるのか

 四人の娘を育てる父親の気持ちまで汲み取れなくていいなら高校生ぐらいからOK。
 
【03】読み終わるまでどれぐらいの時間がかかった?

 一時間半、サラッと読めます。
 
【04】新刊で買った方がいい?中古で安くなってからでいい?

 サラッと読めるので中古で出回るのも早いかも。

【05】金額での評価

 500円。読み応えは少ない。
 
【06】最も肝になるのは?(立ち読みをするならどこがお勧めか)

第4章 「思い通りに人を動かす」分け方」は特に面白かった。
 
【07】お勧めの関連書籍

同じ著者の
『一発OKが出る資料 簡単につくるコツ: 「説得」「アピール」「プレゼン」「決裁」最強の方法』


も高評価


【目次+読書メモ】


序 章 「どうして私の部屋だけないの?」


著者には4人の娘がおり、四女が部屋を欲しがるが、スペースがない。そこで、共用スペースを廃し、3人部屋を4人部屋にしたところ、各自の責任が明確になり、部屋が片付くようになった。
また、オフィスではフリーアドレスを導入し、個人個人にデスクを与えず共有することでスペースを確保できた。
世の中、分け方を変えることで解決することは多い。

!冒頭からちょっと面白い。分け方=
発想の転換ということだろう。!
 
第1章 「分ける」を邪魔する「5つのバグ」とは
 
グレーゾーン、複数属性、メンテナンス性、不平等、その他など、分けるを邪魔する5つのバグがある

第2章 もしも、「分ける」をやめたらどうなるか?
 
分ける対象物、分けるパターン、分ける意義戦略を書き出し意識して分ける。
 
第3章 「ちょうどいい」と感じる分け方
 
分け方には必要、平等、公平の3種がある。
必要に応じて分ける お小遣い
平等に同じ数だけ分ける いちご
公平に貢献度に合わせて分ける ご褒美、給料
 
3つに分けるとたいていうまくいく、お金をもらう時はもう少し複雑に
 
!こう見るといろんな分け方があるなぁと、思う!

第4章 「思い通りに人を動かす」分け方
 
電車、講演会の椅子など、さまざまな問題を分ける事で考えてみる。あくまで門外漢なので頭の体操として。
クライアントの車内の分け方から相手の情報もかなり得られる。例えばA部門とB部門は仲がわるいとか。
 
!なかなか面白い話だった。実際に実現できるかはともかく、分けてかんがえてみるというのは面白い。自分の専門分野に置き換えてみれば面白いものが生まれるかもしれない!

第5章 「自然に整理される」分け方
 
洋服を1軍、2軍、3軍にわける。3軍はダンボール箱に放り込んでおいて、一定期間、使わなかったら捨てる。するといきなりゴミ箱に叩き込むより精神的障壁が低くなる。
パソコンのデスクトップのゴミ箱と同じシステムだ。
書類はいらないものをピックアップするのではなく、使うものをピックアップすると効率的に片付けられる。
 
!ちょうど家の片付けを迫られていたので参考になった。特に洋服はいいやり方だ!

第6章 「商品・サービスが売れる」分け方
 
ビジネスでも分け方次第でうまくいく、分割して販売するディアゴスティーニ
イニシャルコストと継続コストを分けたプリンターや髭剃りなど。
これからは新しいカテゴリをつくることが成功に繋がる。
 
この章はあちこちのビジネス小話をわけるという視点で解説しているだけで目新しさは感じない。新しいカテゴリをつくることが成功に繋がるのは分かる気がする!

終 章 相手はどうやって分けていますか?
 
 
相手と意見が合わないときは相手はどんな分け方をしているのだろうと観察するとよい。
 
!人と話をする利点は新しい視点に気づけるってことですしね!