実践型PDCAここにあり!!『鬼速PDCA』書評・目次・感想・評価

鬼速PDCA レーダーチャート

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[読みやすさ 7/10]
断定・言い切り型で最初は違和感を感じるが慣れると癖に。 
[何度も読む 8/10] 実行を伴う本なので、何度も確認しながら読む必要あり。  
[読後感 7/10] 抱えていた難題も解決できそうな気分になった。 
[学び 9/10] 著者ほどイケイケのビジネスマンでなくても学ぶことは多い。 
[斬新さ 8/10] PDCA本の中でも、著者独自の解説や視点かあり価値が高い。

【Q1】どんな人にオススメ?

 ビジネスに行き詰まりを感じている経営者のあなた。
 生産性が低いことを悩んでいるホワイトカラーのあなた。
 多くのPDCA本を読んでもいまいち成果の上がらなかったあなた。 

【Q2】この本の弱みは?

  著者がバリバリの経営者なので、読者の中には彼のビジネスな対するテンションというか姿勢についていけないひともいるかも知れない。そこまでストイックにビジネスに打ち込まなくてもという気はする。

【Q3】この本の強みは?

 まず何と言っても著者が現役の経営者でPDCAを実践で回し、社内に浸透させるために人に教え、コーチングをし、現役でPDCAを改善し続けていること。実践で磨かれたPCDAは価値が高い。読者も自分用にカスタマイズしながら実践したい。

鬼速PDCA イメージ

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【著者・冨田和成さんの気になる著書リスト】

  

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【『鬼速PDCA』目次と読書メモ】

 

1章 前進するフレームワークとしてのPDCA
 
 PプランDドゥCチェックAアドジャストでアクションではない。
 うまくいった理由についても対応するために調整という単語を当てはめる。
 PDCAは上位、下位がある。目標に上位、下位がある様に。
 DOはさっさとタスクに埋め込む。
 
!著者の書き方がデスマス調でないのは最初違和感があったが、逆に自信に満ち溢れている様でいい感じ!
 
2章 計画初級編:ギャップから導き出される「計画」
 
 目標はブレイクして達成を確認できる形に数値化する。
 課題を絞り込んで優先順位をつける。時には思考の枷を取っ払う。
 目標と現在のギャップ⇨それを埋める課題⇨課題の数値化⇨手軽さと期待できる成果で3つに絞る。
 PDCAは共有する。しないとやらされている感や何のためにやっている変わらない人が出る。
 
!目標を持つことの大切さを改めて知らされた気がするなぁ!
 
3章 計画応用編:仮説の精度を上げる「因数分解
 
 目標から因数分解(ロジックツリー)を作る。ロジックツリーの一段目はMECE(もれなく重複なく)を意識する。
 5段目までは掘るように意識する。
 分解に困ったら質と量の分け方を意識する。
 
ロジックツリーの具体的なやり方が書いてあるのはとても助かる。
 
4章 実行初級編 :確実にやり遂げる「行動力」
 
 DOをtodoに分解することで行動力が上がる。
 TODOは単発と継続の2種がある。
 大きなTODOはさらに分解してラップタイムを設定する(1000ページの本を週200ページに分けるなど)。
 数値化しづらい(例えばお客様に笑顔で接するなど)は1日の終わりに自己採点すれば大体正確に評価できる。
 1日に3回程度セルフトークで自分の目標を声に出して確認すると有効。
 
ぼくもサイトの作成と改良がDOのままほっておかれてるのよね。帰ったらTODOに分解しましょ!
 
5章 実行応用編:鬼速で動くためのタイムマネジメント
 
 人の状態はコンフォートゾーン、ラーニングゾーン、パニックゾーンに分けられる。コンフォートゾーンは快適だが成長しない。パニックゾーンでは効率が著しく下がる。
 そこでタスク量を学びと成長を期待できるラーニングゾーンに維持することが望ましい。
 仕事が多すぎてパニックゾーンに陥りそうなら、一部のDO、TODOを捨てることが一番手っ取り早い。
 DO.TODOをプライベートも含めて緊急重要、緊急非重要、非緊急重要、非緊急非重要の4つに分ける。
 そのなかでも非緊急非重要を捨てる。プライベートも含めると結構あるものだ。
 また、自分のお尻を叩くために無理やり緊急重要に持っていくこともできる。
 周りに宣言したり、資格試験の受験料を払ったりだ。
 
!これまた役に立つ内容が満載だ。どこかで聞いた話も多いがいい話は何度でも学べると思う!
 
6章 検証:正しい計画と実行の上に成り立つ「振り返り」
 
 KGI 目標の達成率
 KPI サブゴールの達成率
 KDI 行動達成率
 
 上記の成果がきちんとリンクしているかも大事。
 また、未達の場合はどこがボトルネックになっているか考える。
 また、反省だけでなく、うまくいっている部分も検証してそれをさらに伸ばしていくことも考えるべき。
 
うまくいっていることを伸ばすというのは見落とされがちなので重要ですよね!
 
7章 調整:検証結果を踏まえた「改善」と「伸長」
 
調整adjast
 改善2、伸長1ぐらいの割合にしないと日本人の気質上、改善ばかりになってしまう傾向がある。
 
!ええっと検証は現状の把握、調整は対策ということですね。なんだか同じことのような気がしてましたが違いますね。意識しないと!
 
8章 チームで実践するPDCA
 
 気づきを一週間で7つ書き込むなるほどノート。
 細かく継続的な行動をルーチンワークシートで自分で寝る前に評価する。自分に嘘をついても仕方ないのでまあ正確だろう。
 
ぼくはひとり事業者だからコーチングとかはまだ必要性が感じられない。いずれステージが変わればまた学ぶ必要も湧くだろう。ルーチンワークシートは使えそう!
 
91点
2時間半
 
 文章の内容は言い切り型で最初は違和感を覚えたが終盤にかけてそれが心地よくすら思えた。
 丁寧な印象を受けるより逆に著者が時間と紙幅を大切にしていると感じられて好印象に変わった。
ともあれ、役に立つ内容満載の一冊。