『最強のベーシックインカム AIとロボットが働く時代のおカネのシステム』書評・目次・感想・評価
[読みやすさ 8/10] 分かり易くしようと会話形式や漫画を入れるなど努力している。
[何度も読む 6/10] 何度も読むのではなく同テーマの関連書籍を読んで行きたい。
[読後感 7/10] ベーシックインカム導入の難しさに唸る。
[学び 8/10] ベーシックインカム導入を考える勢力や動機なども学べる。
[斬新さ 9/10] 漫画・会話形式が斬新。BI導入勢力の意図などは新しい知識。
【Q1】どんな人にオススメ?
ベーシックインカムの導入を考える勢力の考えていることを知りたい。ベーシックインカムについて漫画や会話形式でライトに学んでみたい。
【Q2】この本の弱みは?
漫画や会話形式での説明で誰にでも分かり易くしようという努力はわかるのだが、残念ながら半分程度しか達成できていない。経済政策などは会話形式にしてもやはり専門用語が出てくれば分りにくい。
【Q3】この本の強みは?
二昔前の学習漫画のような表紙と各章の冒頭にある漫画によって、他のベーシックインカム関連書籍とは違う読者層にアプローチできているので、ベーシックインカムの認知度を上げるという使命においてはとても価値がある一冊。
【『最強のベーシックインカム AIとロボットが働く時代のおカネのシステム』目次と読書メモ】
第1章 政府は今すぐお金をばらまこう!
月額1万円であればデフレの日本では通貨発行益だけで開始できる 。
!資産課税1〜2%との事だが、 なんだろう貧乏人がほとんどなのに政治的に実現しない気がする。 金持ちが反対キャンペーンCMをバンバンやって貧乏人もなんだか 反対するみたいな。今、 消費税増税もなんだか容認するような雰囲気になってるし、 日本の貧乏人って物分りが良すぎる気がする。ぼくも貧乏だけど!
資産課税はフランスの学者ピケティ氏も貧富の差を埋める為に必要 と言っていた。
ベーシックインカムは4つの導入動機がある。
! わかりやすくしようと精一杯頑張っているけどなかなか難しいみた いだ!
第2章 『生活の為の労働』の終焉
みんなが一生懸命働けば働くほど企業は人を減らすことができ、 労働者全体としては賃金は減る。
ベーシックインカムで生活できるようになると人々は労働から解放 され研究や芸術など創造的なことに人生を振り向けるようになる。
古代ギリシャで哲学が生まれたのは奴隷がいて人々が労働をする必 要がなくなっていたから。
これはベーシックインカムの失敗ではなく、 リンで得た資金を生産施設などに振り向けなかったため。
! ベーシックインカムが導入されるとガチャを実装するソーシャルゲ ームの害が増加しそうな気がする。 あれは課金と作業量を競うラットゲームでプレイヤー同士のラット レースを煽っているだけで創造的でなく、多くの時間を費やす。 まぁ、人生が暇つぶしならいいが、 せっかく労働のラットレースを抜け出せたのにバーチャルな作業ラ ットレースをするというなかなか闇深いことになりそうな気がする 。!
第3章「ベーシックインカム」で問題解決
ベーシックインカムによって若者が自殺したいなどという社会を改 革できるかもしれない。
トランプ大統領誕生やヨーロッパ諸国の右傾化もその傾向が原因か 。
それらの対策としてもベーシックインカムは効果を発揮するだろう 。
第4章 お金に縛られない自由な社会
日本はこれから衰退するのだから、 みんなで平等に貧しくなろうという主張から導入しようとするベー シックインカムもあるので注意が必要だ。
ベーシックインカムを導入することによって無理に失業者をゼロに する必要がないので地球環境に対しても良い。
ベーシックインカムを紹介するだけでなく各勢力の導入意図に注目 して紹介しているのはより深い視点として価値があると思う!
91点
読了まで2時間