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『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学』書評・目次・感想・評価

[読みやすさ 9/10] 政治用語って意味が固定しないから難しいが読みやすい。 
[何度も読む 7/10] 一度読み通せば十分。 
[読後感 7/10] 結局は右も左も経済は集票のための客寄せなのかと悲しく。 
[学び 7/10] 現在のEUの政治時情勢などはいろいろ学べる。 
[斬新さ 8/10] 今の野党、特に左派の低迷理由が経済軽視は新視点だった。 

【Q1】どんな人にオススメ?

 現在のEUの政治情勢をわかりやすく説明してもらいたいと思っているあなた。左派、特に日本の左派が低迷理由について常々疑問に思っているあなた。(ぼくも疑問だった)

【Q2】この本の弱みは?

 左派は景気や再分配で庶民の生活を大切にするという最も大切で基本的なことに戻ろうという内容だったが、読み進めているうちに、その理由がとても政治的なもので、憲法改正阻止などの政治的で、貧しい人や庶民と共にあろうというありかたは左派のアイデンティティではなく既に集票のための手段に成り下がっていることを著者自身が示してしまった。我々左派の知的エリートは政治的な力を得るためにもっと庶民のことを経済を理解しようという内容に読めた。

【Q3】この本の強みは?

 EUの政治的状況を分かり易く説明してくれる一冊。また、庶民の経済的不満を中道政党がフォローできないとわかりやすい経済政策を持った極右・極左が支持を得て危険な事になりうることを警告してくれる。タイトルは「そろそろ左派は〈経済〉を語ろう」だが、内容的には「マジで左派はいい加減に経済を語れや」って内容だった。

そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学

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【『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学』目次と読書メモ】

1.下部構造を忘れた左翼
 
 経済成長と一口に言っても内容的には2種類ある。
 生産性が向上し供給力が上がる天井の成長。
 もうひとつがいわゆる景気循環的な失業率が下がり完全雇用に近づく短期の経済成長。
 経済成長はもういらない派は残酷な存在。自分たちは山のてっぺんにいながらもう登ってくるなと言っているようなもの。
 現在の日本の左翼は経済を避け、軽くみている。貧困を減らすのは分配だけでなくやはりパイを大きくしなくてはいけないのに。
 
^_^ 経済成長?完全雇用?これはもう古いのかもしれない。がっつり働いてがっつり消費してが人生の浪費であると気付いている人はいる。勤労→消費がすでに幸せではなくなってきていると、僕は思う。
 
2.「古くて新しい」お金と階級の話
 
 EUでは泥臭い人々にパンと職をという左翼が力を付けている。
 それはイギリスのブレアを始め各国が緊縮財政、均衡財政を目指し、人々を飢えさせ、公共サービスを削ってきた反動。
 ドイツはうまく言っているがEUを利用しているだけで、ギリシャを怠け者として追い詰めているのも、問題。
 ギリシャの借金の返済はほとんどドイツフランスの銀行に返済される。
 過去、ドイツフランスは大戦の借金を経済成長で返したくせにギリシャは緊縮で借金を返せと迫る。
 緊縮で借金を返した国はない。経済成長無くして借金の返済はない。
 財政黒字など国民から税金を取り立てて貯金をしてどうするんだという話。
 蓮舫財政均衡憲法に入れようという話をした。
 メルケルだってそこまではやらない。
 野党がこれではどうにもならない。
 今こそ、ニューディール政策が必要。
 日本の借金はほとんど日銀に対するもので問題ない。
 
^_^ つくづくこう言った社会学政治学について思うのは
 
補論1 来るべきレフト3.0に向けて
 
レフト1.0
古い社会主義
レフト2.0
レフトの皮を被った保守主義サッチャリズムの仕上げをおこなった。
レフト3.0
反緊縮主義から始まる可能性がある。レフト1.0が周回遅れでトップに見えるだけ?
 
^_^ 左翼の歴史の話は正直よくわからん。興味もあまりない。なんだろ議論のための議論というか、、、。
 
3.右と左からの反緊縮の波
 
 世界的に政権を握っている中道保守や中道左派は緊縮財政を取っている。
 そして規制緩和を続けてあらゆるものをカジノ化して行っている。
 そこで左派、右派、時には極右、極左が反緊縮の旗を掲げて支持を得つつある。
 日本の左翼には経済的見地、反緊縮がないので安倍政権に勝てない。
 アベノミクスは矛盾に満ちている。反緊縮の第一の矢、異次元緩和、第二の矢、財政出動は反緊縮。
 最後の規制緩和ネオリベ的政策で評価できるものとできないものが混在している。
 だからアベノミクス批判となると内部でねじれてしまう。
 EU各国では経済政策をEU、ひいてはドイツに握られているので金融緩和が自由にできない。
 そうなるとEU批判から右派的ナショナリズムと繋がりやすい。
 
^_^ 金融緩和は良いが、規制緩和は、、、例えば派遣労働の後、働く事の中抜きが許されるようになった。派遣労働者は自分が会社にどれだけ抜かれているかわかっているのだろうか?規制緩和であらゆるものがカジノのようになってしまった。規制緩和ってなんだろ。うーむ。
 
4.万国のプロレタリアートは団結せよ
 
 左翼、右翼は右左ではなく、そもそも世界の分け方が違う。
 右翼は世界を内と外、我々と我々以外に分け、内の味方をする。
 左翼は世界を上と下に分けて、下の味方をする。
 だから純粋に対立するものではない。
 
^_^ なるほどそう考えるとこれまたねじれているなぁ。
 
 とにかく左派は経済に目覚めて反緊縮を主張し、労働者にご飯を食べさせることを、思い出すべき。
 さもないと右派の連中に持っていかれる可能性がある。
 
^_^ 穏健な政党が労働者の深刻な問題に向き合わないと、極右、極左に支持を奪われ危ないことになるんだろうね。
 
補論2 新自由主義からケインズそして。マルクス
 
 反緊縮のリフレ政策は完全雇用が実現されたらインフレになるのでもう実行できない。
 左派が反緊縮主義に目覚めて安倍政権に対抗すべきだと長い間言ってきたが実現しなかった。
 リフレ政策を取れるのは2020のオリンピックまでだろう。
 そうなったら別の政策を考え出さなければならない。
 
^_^ この本にはベーシックインカムの話が一切出てこなかった。これは切り札にはならないのだろうか?それとも触れる価値もないと考えているのか、、、なんにしてもオリンピック以降が心配な日本です。