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『パンダをいくらで買いますか?』書評・目次・感想・評価

[読みやすさ 8/10] 会計学を取扱ながらも身近な題材で解説して読みやすい。 
[学び 10/10] 会計学上のリスクの意味とその恐るべき力を学ぶことができました。


【Q1】どんな人にオススメ?

 会計を勉強しなきゃいけないけど、専門書は気が重くて手が出ないあなた。会計にちょっと興味があるけど、本格的に勉強する気にはなっていないあなた。

【Q2】この本の弱みは?

 レッスン1、レッスン2はユニークな事例でとても読みやすく理解が進んだが、レッスン3になるとやや駆け足でついていけない部分もある。何度か読み直したが理解しきれないところがあった。

【Q3】この本の強みは?

 面白味があるとは言い難い会計学をユニークで身近に感じられるで例を用いて、解説してくれる価値ある一冊。リターンが大きくてもリスクの大きければ収益は上がらないというのは目からウロコだった。

パンダをいくらで買いますか?

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【『パンダをいくらで買いますか?』目次と読書メモ】

プロローグ
ようこそ!ファイナンスの世界へ
 
レッスン1「パンダの値段」はいくらか?
 
原価法
 そのものを作るのに一体いくらかかったのかと言う考え方。
 しかし本当の価値を表しているとは言い難い。
 パンダを例にとれば生まれたばかりのとパンダが安く、寿命が残り少ない老パンダの方が値段が高いことになってしまう。
 
取引事例比較法
 似たような取引での価格を参考に価格を決める。
 パンダの価格をコアラで考える。
 隣のマンションが3000万円で売れたから家のもそれぐらいで売れるだろう。
 また、取引価格事例法ではバブルがつきまとう。
 
収益還元法
 そのものが将来にわたっていかに収益を上げるかでその価値を決める。
 その点では収益還元法においてキャッシュフローを生まない金には価値がない。  
 
収益還元法によるそのものの現在価値を決める3つの要素
キャッシュフローの金額
金利(割引率)
キャッシュフローの発生する時期
 
現在の価値=毎年のキャッシュフロー÷割引率
 
数式を整理していった結果この単純な式になる。
 
^_^ うちの場合は家賃40,000として年間のキャッシュフローが480,000割引率を10%として現在価格は4,800,000円。まま妥当な金額。約10年前に修理費込みで3,500,000だったのでむしろ価値が上がっている(笑

レッスン2「会社の値段」はいくらか−企業価値を計算する
 
バランスシートはレントゲン写真。
 例えば自分自身が借金の方が資産より多くても、自分が働くと言うキャッシュフローがあるので多くの場合はバランスシートは債務超過に陥らない。
 
損益計算書は動画ファイル
 損益計算書当期純利益が発生するとその自己資本が増える。
 
 会計の世界では会社は永遠にキャッシュフローを生み続けると言う前提で計算される。それをゴーイング・コンサーンと呼ぶ。
 
 減価償却費は見せかけの支出なのでフリーキャッシュフロー計算する場合には差足し戻さなければならない。
 例えば100億円の工場建てて10年で償却する場合、形式上は減価償却日で年間10億円を償却するがそれは実際に出ていくお金ではないので、フリーキャッシュフローに10億円足さなければならない。
 
 ファイナンスの世界ではリスクは不確実性を表し、スカイツリーから飛び降りるリスクはゼロ、確実に死ぬので不確実性0、つまりリスク0と言うことになる。
 
毎年、+30%、− 24%を繰り返す投資信託は資産を50年後には40%減らす。
 
^_^ これには驚いた。これをギャンブルに利用したら多くの人が賭けるのではないだろうか。普通に計算したらお金が減ったが、普通増えると思うよなぁ。
 
□ 小話
毎年30%、− 24%の運用成績を繰り返す投資信託に100万円預けると50年後には60万円程度になる。
 
 期待リターンが高くても、リスクが大きすぎると物の価値は下がる。大事なのはリスクとリターンのバランス。リスクの割にリターンが高いと言う投資商品ほど優れている。
 
会計上は企業は永久に存続しキャッシュフローを産み続けると言う前提条件。
 
WCCA=(ROD社債利率+ROE株主利益率)平均
 
■用語
MM理論
経済学者フランコ・モジリアーニとマートンミラーが指摘したどれだけ借金をしても企業価値は変わらない。たとえとして「どんな分け方をしても、パイ全体の大きさは変わらない」
 
a社 2000億円の価値 200億円の営業利益 ROE10%
b社 2000億円の価値 200億円の営業利益 社債1000億円 社債利子30億円 残り170億円 を株主価値1000億円で割るのでROEは17%でa社より多くなる。
 
 つまり借金分1000億円は取り分の少ないRODなのでその分、ROEが高くなる。
 
 ただし損益分岐点は上がっているのでその分、リスクは高くなる。
 
 ただし、税金を考えると借金をしていた方が、金利分、収益が減るので、税金が安く済み、結果としてキャッシュフローが増える。つまり、借金をすると株価が上がるのである。
 税金が減るとくにが困ると思うが企業の税金が減っても貸し手の銀行の収益が増えて税収が増えるので問題ない。
 かといって借金が増えすぎてもリスクが高くなりすぎてしまう。
 
 銀行は世間では安定的だと思われているが実は景気に左右されやすく、ROEは保険、証券と並んで高い。それだけリスクの高い業界だと言える。
 
レッスン3 ケーススタディー−投資の意思決定に挑戦する
 
■言葉
NPV法
はじめの投資額と将来見込まれるキャッシュフローの現在価値(プレゼントバリュー)を比較し、投資の判断をする方法。
 
投資判断するのは投資額対現在価値
🌟あくまで比較対象は現在価値
 
 比較する瞬間は工場が完成した瞬間。その瞬間ならライバル会社に現在価値で売れると考えられる。
 
 新規事業のスタート時の赤字は、本業の黒字を減らすので、会社全体としては節税になる。
 
91点
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