『建築家―中村好文―と建てた「小さな家」』

【著者・鈴木紀慶さんの気になる著書リスト】

 

日本インテリアデザイン史

日本インテリアデザイン史

 
1971→1991―倉俣史朗を読む

1971→1991―倉俣史朗を読む

 
24の家 建築家と建てた夢を育む住まい

24の家 建築家と建てた夢を育む住まい

 

 

【『建築家―中村好文―と建てた「小さな家」』目次と読書メモ】

はじめに 
家を建てたくなったら、今が建てどき 

なぜ、編集者は家を建てたのか 
世の中は、デザイナーズマンション・ブーム 
フツウの家、フツウのデザインとは 
家は買うよりも建てたほうが面白い 
なぜ、編集者は家を建てたのか 
 
紹介書籍「建築家と家を建てたい」

 

建築家と家を建てたい

建築家と家を建てたい

 

 

^_^ やはりデザイナーズと言うものは、賃貸でのみ成立するものだと思う。だってとんがったデザインの家に一生住み続けるのは結構苦痛だったりするだろう。
更新までの2年間が面白がって住める限界だと思う。そう考えるとホテルなどの宿泊施設はもっと尖ってもいいと思う。ほんの数日、住まい自体がエンタイトルメントしていても全然良い。
ツリーハウスだったり、100%地下室で爆音okだったり、まぁありきたりなホテルが多くてつまらない。
そう考えると、くそ面白い宿泊施設を紹介するサイトがあればぜひ見てみたい。

2章 土地探しは自転車に乗って 
土地はどうやって探したらいいの 
東京二三区内に家を建てられますか? 
土地探しは自転車に乗って 
広さは三〇坪くらいで、坪一五〇万円以下の土地 
土地探しに拍車をかけざるを得ない事態に 
 
^_^ 特に物件探しの地域が限定されている場合は、自転車の機動力は他の追随を許さないだろう。

3章 土地を買う前に建築家に相談する 
宣言としての設計依頼 
建築家に土地を見てもらう 
土地探しのポイント 
 
紹介書籍「ちいさいおうち」
 
^_^ 建築家があっけなくゴーサインを出したのは拍子抜けした。まぁここはやばいだろうと言うところ以外はゴーサインを出すつもりだったみたいなので後から納得。

4章 難関の住宅ローンと予算 
本当に貸してくれる住宅ローンがあるのか 
資金調達のポイント 
予算が少なくてもやっぱり屋根は欲しい 
建築家と旅する 
 
^_^ こう言ってはなんだが、40過ぎて数千万の借金を背負って、何年ローンだかわからないが、子供たちと一緒に住むのもあと数年と言いながら2世帯住宅を建てる。端から見ているとどう考えても理性的な選択とは思えない。そもそも新築の家を買うと言う事は完全に算盤勘定の合うことではなく、そうしたいからそうするのだと言う感情の話なのかもしれない。
こう言ってはなんだが、これで著者はやりたくない仕事でも、住宅ローンのためにやらなければならないだろうし、人生のあらゆる面において住宅ローンを払うための選択を余儀なくされる。人生において大きな枷を背負ったとは考えないのだろうか?自分ならとてもできない。
あと数年で子供たちが巣立つと言うのに。娘たちが外に出て行かないようにと言う父親独特の感情が裏に潜んでいるような気がする。
 
対談「中村好文(建築家)×鈴木紀慶(建築ジャーナリスト)」 
光庭としての中庭を最大限生かし、 
土間が二世帯をうまく分けている「小さな家」 

 素晴らしいクライアントと悪条件に恵まれた住宅/自然光が美しく、風の通り抜けていく家/光庭と階段をめぐって/「いい刀は鞘に入っているものですよ」/「ひとつ屋根の下」と「土間」について/工事費と建築家の役割について/簡素と粗末の臨界点/家を建てることは家族同士で話し合うための得がたい機会/批評としての家 
 
住宅の価値は、居場所の数で決まるような気もする位です(笑)ページ80
 
紹介書籍「建築家・吉田鉄郎の手紙」
 
名言
人をびっくりさせるような建築も面白いかもしれない。しかしそんなものは、本当の天才でなければできるわけのものでもないし、またそんなものは、そうたくさんある必要もあるまい。柄でもないのにうっかりそんな真似をして失敗すると多くの人々に迷惑をかけずにすむまい。(建築家・吉田鉄郎)ページ82
 
紹介書籍「住宅巡礼」

 

住宅巡礼

住宅巡礼

 

 


紹介書籍「住宅読本」

 

住宅読本

住宅読本

 

 


紹介書籍「意中の建築(上・下)」

 

意中の建築 上巻

意中の建築 上巻

 
意中の建築 下巻

意中の建築 下巻

 

 


5章 建築家に設計を依頼する 
あなたの理想の家は 
基本設計とスタディ模型 
ローコストのポイント 
設計の手順と進め方 
 
^_^ 著者が「普請道楽」という言葉を言っている。建築家と工務店を雇い家を建てる。まさに「普請道楽」
道楽だと理解すれば莫大な借金を背負ったり、あと数年で家を離れるかもしれない娘が2人いるのにその娘がいる前提で家を立てたりする理由も理解できる。
建立やら建築(築城)は過去のあらゆる権力者が行ってきた道楽の1つであり、「建築物を建てさせるのって最高に道楽だぜ」と言われてしまえば、不経済だとか合理的ではないとか言う批判は何の意味も持たない。ただいいなぁ楽しそうだなぁと思うばかりである。
そう考えると、改めて浮き彫りになるのが新築建売住宅を買う人の気持ちはわからないということだ。

6章 地鎮祭上棟式 
鯛を忘れた地鎮祭 
木造軸組は美しい 
上棟式(建前)という祝いの席で 
 
紹介書籍「普請の顛末ーデザイン史家と建築家の家づくり」

 

普請の顛末―デザイン史家と建築家の家づくり

普請の顛末―デザイン史家と建築家の家づくり

 

 

名言
大方が社会的習慣、見栄、体裁によって家を建てているのが現実だ(建築家・石山修武)ページ119
 
^_^ この名言、建築家がこれを言っていいものかどうか、自分も全くその通りだと思っている。今回この本を読んで道楽の部分もあると言うのも理解できた。自分の要望で家が立つんだものそれ楽しいわ。
 
^_^ 地鎮祭が30,000円、上棟式が200,000円など、相場が書かれていてとても興味深かった。そういうことってなかなか当事者でなければからないものだから。今後道端で地鎮祭上棟式を見たらあー30,000円だなぁとか200,000円ぐらいかかってるんだなーとか思うようになるんだ。

7章 僕の家ができたよ 
ついに竣工、そして引き渡し 
僕の家ができたよ 
人をなごませる家具 
引き渡し時に取材モードに入る 
さて住み心地は 

8章 余所行きの家から普段着の家に 
仕立て直しの一年目点検 
夏涼しい土間、冬暖かい居間 
階段の話 
やっぱり猫が好き 
余所行きの家から普段着の家に 
 
「猫仕上げ」だと思えばいいと言う話を聞いて、それ以来白い壁紙が所々毛羽立っていても、障子が少し位やぶけていても、あまり気にならなくなりました。ページ146
 
^_^ この家猫飼ってたんだ。新築の家に猫を向かい入れるなんて本当の猫好きでなければなかなかできることではないと思う。家を大事にしすぎて、家に振り回されている人もいるだろうに。猫好きとしては何かうれしい。そしてこの「猫仕上げ」と言う言葉はどこかで使わせてもらおう。
 
^_^ この家の2匹のメス猫は自由に外に出かけているようでかなり心配。都会だと車にひかれるのではないだろうか。家の本を読んでいるのに猫の心配ばかりしている自分て。猫は完全室内飼いにしてくあげてください。猫が出かけている外というのが中庭だけであれば良いのだけれど。

9章 家をつくることは、家族を見つめなおすこと 
家が完成した後の家族の関係は 
食の話 
家族の満足度 
小さな庭 
二世帯住居の間にある土間 
アトリエにも、修理場にもなる土間 

おわりに 
父帰る 
 
紹介書籍「父たちよ家へ帰れ」

 

父たちよ家へ帰れ (新潮文庫)

父たちよ家へ帰れ (新潮文庫)

 

 

紹介書籍「中年シングル生活」

 

中年シングル生活 (講談社文庫)

中年シングル生活 (講談社文庫)

 

 


人間観察ごっこ -中村好文