『平成史』書評・目次・感想・評価
83点
読了まで4時間
賛成できる点、納得しかねる点があるが、 時折見つかる佐藤氏の知識と経験から生まれる斬新な視点がとても 面白い一冊。
読んで理解できるのだから、 自分自身でも思いつきそうなものだが、 おそらく絶対自分では思いつかないような視点なのだ。
佐藤氏が新しいことに飛びつくミーハーさがあればもっと面白いか もしれない。
その点では片山氏の方が、現代社会を遊んでいる感覚がある。
【著者・佐藤 優さんの気になる著書リスト】
新・学問のすすめ 脳を鍛える神学1000本ノック (文春文庫 さ 52-8)
- 作者: 佐藤優
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2018/07/10
- メディア: 文庫
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【著者・片山 杜秀さんの気になる著書リスト】
「五箇条の誓文」で解く日本史―シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ (NHK出版新書)
- 作者: 片山杜秀
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2018/02/01
- メディア: 新書
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【『平成史』目次と読書メモ】
^_^ 家庭教師で週五、 一日四時間で年収200万円で満足している学生に、 外交官試験を受けて研修をえれば年収一千万だ。 もったいない言ってやった、 ここまで言わないとわからないと言っているが、 わかっていないのは佐藤自身ではないか?
ましてや若い連中は幼子と同じで今しか見ていないとか、、、。
佐藤自身、外交官を経験して残業200時間、 日本にほとんど帰国できずだったと言っているのにおなじようなこ とをしろと?
いくら貰っても使う時間はなく、 ましてや事件に巻き込まれて逮捕された人が他人を同じ道に誘うと は、、、。
今の若者の方がわかっているのだ。 自分をすりつぶして金に換えて何の意味があるのかと。
今の若者の方がお金との距離の取り方を理解しているのだ。
第2章 オウム真理教が誘う千年に1度の大世紀末 平成7年→11年(1995年ー1999年)
フョードロフは自然科学の発達によって近未来に万民が復活すると 考えた。
過去の死人がすべて復活すると地上に土地と空気が足りなくなる。 だから他の惑星に移動しなければならないと主張した。 その思想はアポロ計画やソユーズ計画に生かされ、 やがてフョードロフはロケット工学の父と呼ばれるようになる。 ページ61
佐藤 極論かもしれませんが、オウム真理教とイスラム原理主義、 あるいはキリスト教の違いは単なる数に過ぎない。 週末的なドクトリンを内包する宗教は、 キリスト教でもイスラム教でも暴発すればオウム真理教と同様の行 動に走る危険性がある。ページ66
^_^ こんな大胆な発言、佐藤氏、そこに痺れる憧れるぅ。
佐藤 地下鉄サリン事件は、 日本が法治国家では無い現実を浮き彫りにしましたよね。 信者がドライバーを持っていれば銃刀法違反で、 駐車場に足を踏み入れれば建造物侵入で微罪逮捕した。 これは放置国家によることでは無い。ページ67
政府は破防法適応してオウム真理教を解散まで追い込まなかった。 これは日本政府のインテリジェンスの高さを表している。 解散させたところで組織は地下に潜る。 それならば合法的な組織として残し行動や全体像を把握した方が賢 明だと言う判断をした。 反社会性力の非合法化が逆効果なのは歴史が証明している。
^_^ なるほど。当時はなぜオウムを残したのかわからなかったが、 こう言われると納得。
佐藤 そうなんです。昼長期的スパンで見るならば、 沖縄が日本から独立する可能性は十分にあります。 私は生生と言う時代がそのプロセスになると見ているんです。
^_^ 僕個人的にでも本土の沖縄に対する態度は理解ができない。 全く歴史を知らないのか、 歴史をあえてゆがめて認識しているのか、 沖縄に対しては頭を下げるこそすれ、ゆすりだ、たかりだ、 民度が低い、怠け者だという論調には虫唾が走る。大田実中将の打電を読んだのか、 どれほど本土が沖縄に負担を強いた来たのか、 今でも女性がレイプされ殺され、 12歳の少女が3人の男に犯されるなど、 米軍基地関連の事件は起きている。 その米軍基地の軍事力に寄って平和に生きている本土の人間がよく ぞこんな妄言がはけるというような、 沖縄は米軍基地で生活しているから文句を言う権利がないだとか、 補助金もらってるだろとか、の論調がネットにはあり、 許しがたい。そんな書き込みをしているのは自分は本を読まない、 歴史を学んだことのない人間だと言っているようなものだと思う。
第三章 小泉劇場、熱狂の果てに 平成12年→17年(2000年ー2005年)
片山 日本人はやはり大破壊を前提として生きているのでしょう。 いくら丈夫に作っても壊れるのは当たり前。 瓦礫の中からやり直すのも織り込み済み。 それでみんな困るはずなんだけどなんとなく受け入れてしまう。
あるいは循環していくと言う感じなのではないですか。 蘇りの破壊が胃炎と繰り返されていく。 それは週末思想を持つキリスト教にはない感覚でしょう。 破壊と再生がセットになっている日本には、神の終末論は無い。 ページ130
天井のない勉強 英会話など
天井のある勉強 英検など
第五章 「3.11」は日本人を変えたのか 平成21年→24年(2009年ー2012年)
「すぐ決めたい!られる政治」が有効なのは非常時であって、 そうでなければ「すぐ決められる政治」は、「後悔先にたたず」 で、単に怖いだけのような気が!します。ページ211
^_^ 煽り立てる奴はいつだって「今は未曾有の危機」
ましてや7年越しで、小惑星に行って戻ってきて、 オーストラリアの砂漠に落下させたのである。
個人で平和を作り出すことができないが個人で戦争を引き起こすこ とができる
第六章 帰ってきた安倍晋三、そして戦後70年 平成25年→27年(2013年ー2015年)
紹介書籍「最低生活研究」
紹介書籍「底辺への競争」
紹介書籍「国体の本義」
しかしやがて日本に土地を買って、慰安婦像を立てた場合、 日本の団体がその慰安婦像を破壊しにやってくるだろう。
すると日本の警察は器物破損でその人物を逮捕しなければならなく なる。
さらに幾度も対応されるうちによくぞ破壊した人物は英雄視される 。
ここに至って日本の世論も、韓国の世論も沸騰するだろう。
日本人の中にも分断が生じるだろう。
テロリストは3つのタイプに分けられる、 1人で行動するローンウルフタイプ。
兄弟や夫婦など少数で行動するローカルネットワークタイプ。
紹介書籍「カウンター・テロリズム・パズル 政策決定者への提言」
座間9人殺害事件では容疑者が自殺志願者をたやすくリクルートし ていた。
もし犯人の願望が快楽殺人ではなく、テロであった場合、 恐ろしいことになっていた可能性がある。 その視点が行政府にもマスコミにも欠けている。
その対策として政府の予算で自殺願望を持つものを引き寄せてケア する仕組みを作ること。それが福祉にもテロ対策にもつながる。
^_^ これは大事な知見かもしれない。
紹介書籍「神様」
紹介書籍「神様2011」
紹介書籍「夜のピクニック」
紹介書籍「神様2011」
紹介書籍「夜のピクニック」
紹介書籍「蜂蜜と遠雷」
^_^ 確かに。さてどこの新聞が始まるかな?
野村萬斎、私も賛成です。彼は名跡をつげば能楽師になれるのに、 学理に興味を持ち、難関の東京芸大に進んで能楽を学ぶんです。
もう一つ私が野村万斎を尊敬する理由が「陰陽師」 で今井絵理子とにの共演していること。 今井は中国からやってきた蝶の妖怪を演じたのですが、
長いセリフを、覚えられなかった。 そこで野村萬斎が話す言葉の語尾を繰り返すだけの役になってしま った。ページ418
紹介書籍「歴史とデカダンス」