『脳は回復する 高次脳機能障害からの脱出』書評・目次・感想・評価
【『脳は回復する 高次脳機能障害からの脱出』目次と読書メモ】
序章 脳コワさんになった僕
変態登場/おっぱい号泣男/僕と僕の取材対象者たちのこと/ 面倒くさい彼らの本音
僥倖というにはあまりにもつらい/「脳コワさん」と定義する!
第一章 号泣とパニックの日々
戻らない「現実世界」/「ありがとう」が言えなくて/ 号泣する準備はできていた
寝入りばなを襲う窒息感/「免許がなくても死ぬわけじゃない」/ 知らない人が電話に出る
このままでは、生きていけない
第二章 僕ではなくなった僕が、やれなくなったこと
ガン見と変顔/僕を包む井上陽水/解離と離人/井上陽水の正体
身体の記憶という財産/架空アイドル現象/ 導かれることの有り難さ
三種の神器=耳栓、サングラス、帽子
第三章 夜泣き、口パク、イライラの日々
パニックとは何か/夜泣き屋だいちゃん/幼児の気持ち
聞こえれど、わからず/フリカケじいちゃんとスマホママ/ 口パク現象と芸人
「回りくどい」という強敵/頻発する謎のミス/ 脳の黒板がアホちゃん/必要事項だけ端的に
イラたんさん/四ヶ月続いた「嫌い」/さらばイラたんさん/「 気は持ち様」?
変態登場/おっぱい号泣男/僕と僕の取材対象者たちのこと/
僥倖というにはあまりにもつらい/「脳コワさん」と定義する!
第一章 号泣とパニックの日々
戻らない「現実世界」/「ありがとう」が言えなくて/
寝入りばなを襲う窒息感/「免許がなくても死ぬわけじゃない」/
このままでは、生きていけない
第二章 僕ではなくなった僕が、やれなくなったこと
ガン見と変顔/僕を包む井上陽水/解離と離人/井上陽水の正体
身体の記憶という財産/架空アイドル現象/
三種の神器=耳栓、サングラス、帽子
第三章 夜泣き、口パク、イライラの日々
パニックとは何か/夜泣き屋だいちゃん/幼児の気持ち
聞こえれど、わからず/フリカケじいちゃんとスマホママ/
「回りくどい」という強敵/頻発する謎のミス/
イラたんさん/四ヶ月続いた「嫌い」/さらばイラたんさん/「
病前の僕は、 いつも不機嫌でその機嫌をなかなか解消できずに拘泥し、 周りに当たったり不快な気分にさせている人たちのことを、 こう思っていた。「こいつ自分勝手に好き放題してて、 さぞや気分がよかろう。 ストレスなんかしらねーんじゃねーかこいつは」
けれどとんでもない自分の不機嫌や不快な気分を自力で払拭できな い事は、こんなにも「辛い」ことなのだ。 どんなに楽しいことも気持ち良いことも止まらない不快な感情が思 想の底流やり続ける状態ではその喜びを享受できない。
けれどとんでもない自分の不機嫌や不快な気分を自力で払拭できな
^_^ 常に不機嫌だったり、 怒りに支配されている人間が幸福なわけは無い。 それは周りの人間も不幸にする上に、 当人も不幸と言うどうにもやるせない状態。 それを当人がどうにかできればいいんだけれど。 最近は老人にそういう人が増えている気がする。脳の老化とか、 孤独による脳の萎縮とかも、関係ありそう。とりあえず、 自分自身はできるだけ機嫌よく居よう。できる限り。
第四章 「話せない」日々
「普通に話せてますよ」/麻痺が回復しても/会話ができない/
怒りがもたらすもの/言葉を失う/ラスボス=初恋玉の登場/
相槌は難しい/楽しい会話が戻ってきた!
第五章 「受容」と、「受容しないこと」のリスク
99%の今/回復する身体、回復しない高次脳機能/
やれた記憶/受容できた! /「何でそこまで頑張るの?」/できないことはしょうがない
やれなくなってしまったこと探し/「受容」が人生の分岐点/
二次障害のリスクは甚大/加害化・対立・孤立/人生の質/
病前の日常生活に復帰する以上のリハビリ= 高次脳機能の再発達トレーニング、は現状存在しない ページ187
^_^ 元の生活に戻るろうとすることがリハビリには1番大事と言うこと か。そうなると勤め人には難しかろうな。
やはり改めて痛感せざるをえない。 僕の病前の日常生活がどちらかと言うと「 ほとんど得意なことで占められていたこと」= 比較的ストレスフリーでノイズの少ない「戻りやすい日常」 であり、 そこに戻ることで効率的に高次脳のリハビリをすることができたの は、僕にとってこの上ないアドバンテージだったのだ。
^_^ 日常生活が、 仕事も含めて得意なこと好きなことをで占められている事はこのよ うな突発的な障害に襲われたときでも大きなアドバンテージになる のだ。 やはり得意なこと好きなことをやるというのはこういう点でもとて も大事なことなのだろう。
助けなきゃいけない人たちが、 助けたいと思えるような人たちだとは限らない ページ212
助けなきゃいけない人たちが、
^_^ これは示唆に富んだ言葉だ。 助けたいと思えないような人もおそらく助けなければいけないのだ ろうけれど。
脳コワさんは二次障害が恐ろしい、障害がさらに鬱を呼んだり、 暴力が人を遠ざけたりすれば、孤立、障害、鬱、犯罪となり、 どうしようもなくなる。
第六章 脳コワさん伴走者ガイド
福祉の対象なのかを鑑別/復帰の前に休ませる/「
コミュニケーションしよう! /情報を減らす/予定通りでお願いします! /やれることの鑑別
伴走者の基本姿勢は肯定/医療の支援と断絶した僕/
まず福祉の対象となるのか、家庭に、 社会に復帰させていいのかを峻別。
家族全員が巻き込まれて不幸になるのは避けなければならない。
脳コワさんが職場内にいるということは、 その他の職員にとっても職場の環境改善のチャンスなのでは? ページ237
^_^ 確かにそんな人がいてもちゃんと回る職場というのは普通の人にと っても余裕がある証拠で経営者や上司が優秀な証でもあるわけです よね。
脳コワさんにできそうもない仕事でも細かく分解し、 逐一指示を出し、 チェックをしてあげればできる仕事になる可能性がある。 上司として脳コワさんを使いこなせるようにならなければ有能とは 言えないというか無能。
貧困問題を取材してきた記者である僕にとって、 その記者人生でたどりついた結論はたった1つ。
「社会の中で、最大のリスクとは孤立」である。
「社会の中で、最大のリスクとは孤立」である。
^_^ 全くその通りだと思う。 昨今やたらと孤独を賞賛する文化人もどきが多いが、 彼らが本当の孤独を理解しているとは到底思えない。 家族に囲まれ、 仕事では編集者たちに囲まれちやほやされながらも時々1人になっ てものを考えれば孤独だと孤独こそが人を作るなどとのたまわって いる。全くヘドが出る。あいつらなんとかしろ!
昨今は、「ひとりでいることが自由」と言う考え方もあるし、 多くの者にとって対人関係は楽しいことばかりではない。 けれども「1人でも大丈夫」なのが、健常者の贅沢だと言う事は、 あまり知られていない。そしてその間上なんて、 誰しもが一瞬にして失う可能性があるものだ。ページ257
あとがき
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