『世にも奇妙な人体実験の歴史』書評・目次・感想・評価
【『世にも奇妙な人体実験の歴史』目次と読書メモ】
<<用例>>
太字 もくじの写し
要約 内容の要約(ただし恣意的です)
引用 気になった部分をメモとして引用しています(最後に引用ページを記載)
名言 気になった名言をピックアップしてメモ
小話 後で人に話したくなるような内容をメモ
^_^ 一読者としての意見・感想(笑顔ですが読者の感情ではありません)
はじめに マッド・サイエンティストの世界へようこそ
第1章 淋病と梅毒の両方にかかってしまった医師ー性病
^_^ 過去において医学は貧者を実験台にして、 富者の治療に生かすという搾取構造があった。 現在はないとは言えないが随分マシになったのだろう。 他の本でも読んだがこのジョン・ ハンター氏はマッドサイエンティストというより、 偉大な科学者であり、医師であったと思う。何しろ、 誰にとってもいちばん大切な自分を実験台にしている点で、 貧民を実験台にするばかりの医師より、平等だし、 新しい地平を切り開いた偉人だと思う。
第2章 実験学のつもりが中毒患者にー麻酔
小話
小話
小話
イギリスで流通している紙幣のおよそ80% はコカインまたはヘロインに汚染されている。ロンドンでは、 その割合は99%にまで及ぶ。 ドラッグに手を染めていない善良な市民を守るため、毎年、 1500万ポンド分の紙幣が廃棄処分となる。ページ47
イギリスで流通している紙幣のおよそ80%
^_^ フロイトがヤク中であったことを思えば、 未だにヤク中の医者の妄想をありがたがっている人が大勢いるのは どうかと思うが、 一方で清原の打撃理論に聞く価値がないかと言えばあるわけで、 ヤク中かどうかはともかく聞く側の冷静な判断が求められるのは間 違いないだろう。
第3章 インチキ薬から夢の新薬まで-薬
どんな化学物質が薬になるかは、 人体実験をしてみないとわからない。英国の医者フィールドは、 ダイナマイトの原料をあえてなめてみた。すると……
現在、インターネットの普及に伴って自己診断が再び流行し、 多くの人が医師の診断を受けずに自己判断で、 偽物の可能性すらある無認可の薬を購入している。 インチキ薬業界は未だに大繁盛しているのである。 イギリス人は45億ポンドを「大開企業」に費やしている。 アメリカ人は、正規の医師の診断を受けるよりも、 有効性の事象もなく何の規制も受けていない嵐月療法に頼ることの 方が多い。糖尿病や顔を拭く万病に効くと信じて、 大勢の人がいまだに尿を飲んでいる。この分だと、「小便預言者」 にも復活のチャンスがあるかもしれない。ページ59
^_^ 今の医療にも問題がないわけではないがだからといってなんの規制 もない怪しい治療法に大金をつぎ込む愚は後を絶たない。 はっきりいってどちらがマシなのかという部分もある。 とりあえず国民健康保険も効くし、 通常の医療を受けるべきだろう。
第4章 メインディッシュは野獣の死骸ー食物
引用
^_^ 確かに多様性や繁栄度を見ても人間より虫の愛され方は半端ない。
昆虫の中には70%もタンパク質が含まれているものもあり、 グラムあたりのタンパク質の量は肉よりも多く、脂肪分は少ない。 しかもビタミンやミネラルも豊富である。 ただ栄養豊富なのは認めるが食べるとなると昆虫はどうしても見た 目が悪い。これは神様の営業戦略の深刻な失敗である。ページ82
^_^ 笑った。でも昆虫食って病気を誘発しなかったっけ?
小話
穀類の多くには昆虫編が混入しており、 年に1kgほどの昆虫を食べてしまっている。
第5章 サナダムシを飲まされた死刑囚ー寄生虫
小話
第6章 伝染病患者の黒ゲロを飲んでみたらー病原菌
これらの研究でここに挑んだペッテンコーファーは、 菌入りの水を飲みほした。 また黄熱病の研究者たちは患者のゲロを集めて煮詰め、 自ら飲んでみた。
医学会に限らず、古い権威がイノベーションを阻害するのだ。
今、権威に疎外されている科学的事実はなんだろうか?
第7章 炭疽菌をばら撒いた研究者ー未知の病気
^_^ 政府は嘘をつく。以上。
電磁気の発見は、怪しげな雲街を起こした。放射線もそうだった。 だが犠牲者の数は電磁気とは比較にならないほど多かった。
第9章 偏食は命取り-ビタミン
食物に含まれている「何か」。 それが不足すると病気になってしまう「何か」。 その正体を突き止めるため、 孤児院の子供達が実験台として選ばれた。
ビタミンCを体内合成できない動物は人間やモルモットなど数種し かいない。 実験動物であるモルモットがビタミンCを体内合成できないのは人 類にとって幸運だった。
^_^ ビタミンCに葉酸などなど、 とにかく多様な食べ物を食べろと医学はいっているのだろう。
第10章 ヒルの吸血量は戦争で流れた血よりも多いー血液
最近、 アメリカ麻酔医協会はこれと同じようなアドバイスを医師向けに発 表した。 手術に伴って輸血を受けた患者は1ヵ月以内に感染症や卒中や心臓 発作や腎臓障害に見舞われる危険がはるかに高くなると言う研究結 果が出ていると言う。ページ184
^_^ なるべくなら輸血なしで手術を受けられるのがベストってことです ね。
^_^ 血液にあれを入れたりこれを入れたり、 自分なら絶対やだと思うことを自分で実験するお医者さんは尊敬し ます。他人を騙して実行する奴は、、、外道ですね。
第11章 自分の心臓にカテーテルを通した医師ー心臓
^_^ 医学会というのはどこでも閉鎖的で、権威主義的なんだなぁ。
第12章 爆発に身をさらし続けた博士ー爆弾と疥癬
第13章 ナチスドイツと戦った科学者たちー毒ガスと潜水艦
ドイツ軍の毒ガス攻撃から身を守るにはどうすればいいのか? 科学者たちは自ら毒ガス中毒になりながら、 ガスマスクを開発した。
第14章 プランクトンで命をつないだ漂流者ー漂流
第15章 ジョーズに魅せられた男たちーサメ
獰猛な人食い鮫を追い求め、世界各地の海を渡り歩いたハンス・ ハス。腕に食いつかれ、ズタズタにされてもなお、 彼はサメの研究を止めなかった。
第16章 超高圧へ挑戦し続けた潜水夫ー深海
^_^ 条件が揃わないからと中止を宣言できなくするマスコミのプレッシ ャー、しかし大衆支持なくしては冒険に予算をつけるのは難しい。 判断は難しく、 ある意味大衆とマスコミが冒険家を死に追いやった例は数多いのだ ろうな。
第17章 鳥よりも高く、早く飛べー成層圏と超音速
アメリカの自動車業界は変革に抵抗した。 これらの優先事項は格好の良さであって安全性ではなかった。 ゼネラルモーターズ社の会長は、 我が社の経営は技術者ではなくセールスマンで持っているのだ、 と胸を張った。シートベルトが初めて一般車に導入された時、「 シートベルトがドライバーに与えるダメージは、 衝突によるそれよりも大きい」と主張する人々がいた。
^_^ 自動車業界がいかに安全性を軽視しているかを表すエピソードです ね。今も、 100キロ以上出せない様にリミットされた車が一台も販売された いないことに自動車会社はなんと弁明するのでしょうか?
あとがき 究極の自己犠牲精神を持った科学者たちに感謝
【著者・トレヴァー・ノートン さんの気になる著書リスト】