『無銭経済宣言――お金を使わずに生きる方法』書評・目次・感想・評価

44文字×18行×482ページ=381,744文字
図表や改行分を計算に入れて3/4を掛けると=286,308文字
日本人の平均的読書スピードを毎分600文字として477.18分
平均的な読者で

読了まで7時間57分

 この本の著者はヴィーガンです。
 ベジタリアンよりさらに限定された食生活を送る人々で、肉や魚だけでなく乳製品や蜂蜜も取らない人です。
 著者は環境問題に置いて悲観的で、問題解決の答えは中世の村社会(はっきり書いていませんが)にあると考えているようで懐古主義的で賛同できません。
 答えは常に前にあります。
 テクノロジーを手放して人類の未来が開けるなんてありえません。
 個人的には人々が半歩ずつ、良い方向に進めば世界の問題は解決すると思っている楽観主義者なので、その辺からもちょっと著者の思想にはついていけない部分も多いです。
 それでも貨幣経済とはもっと距離を取った方が人は幸せになれるという思いは賛同できるので、興味深く読めました。

【『無銭経済宣言――お金を使わずに生きる方法』目次と読書メモ】


<<用例>>
太字 もくじの写し
要約 内容の要約(ただし恣意的です)
引用 気になった部分をメモとして引用しています(最後に引用ページを記載)
名言 気になった名言をピックアップしてメモ
小話 後で人に話したくなるような内容をメモ
^_^  一読者としての意見・感想(笑顔ですが読者の感情ではありません)


序文 チャールズ・アイゼンスタイン
はじめに
 
名言
「お金を持たずに生きている」といったところで大して意味は無い。「サンタクロースを信じないで生きている」と言うようなもの。ただ、誰もがサンタクロースを信じている世界では、サンタクロースを否定するだけでも、常軌を逸した人間だと思われるだろう。(ダニエル・スエロ) ページ20
 
おかしなことに、我々大人はお金に養ってもらっていると勘違いしているが、実は(人間もその一部である)自然界に養われているのだ。ページ20
 
Part1 理想編
Chapter1 カネと言う幻想
    カネなし思想と自己幻想
    カネの文化
    時はカネならず
    本物のコミュニティには相互依存が必要
    消費する物との断絶
    個人・社会・生態系・経済にカネが与える影響
    <規模の経済>とカネの結びつき
    <分業>とカネの結びつき
    カネのもたらすムダ
    価値の保存が生み出す圧倒的格差
    売買と贈与のちがいは売春とセックスのちがい
    新しい物語を選ぶときはいま
 
われわれは、「最後の木が死に、最後の川が毒され、最後の魚をつかまえたときになって初めて、お金を食べられないことに気づく」らしい。ページ33
 
名言
人は(中略)お金を稼ぐために健康を犠牲にしたかと思うと、お金をかけて健康取り戻そうとする。また、将来の心配ばかりして現在を楽しもうとしない。そういう人は結局、現在も将来も生きてなどいないのだ。あたかも死ぬことなどないように生き、本当の意味で生きることなく死んでいく。(ダライ・ラマ)ページ45
 
紹介書籍「ピダハンー「言語本能」を超える文化と世界観」

 

ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観

ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観

 

 

紹介書籍「負債と報いー豊かさの影」

 

負債と報い――豊かさの影

負債と報い――豊かさの影

 

 

紹介書籍「市民の反抗 他五編」

 

市民の反抗―他五篇 (岩波文庫)

市民の反抗―他五篇 (岩波文庫)

 

 

^_^ この章では著者は村社会に基づく相互依存の社会に戻ろうと述べているように思える。若干の懐古主義も垣間見える。
僕個人としては人類は常に良くなってきていると考えているから解雇主義には同意できない。
絶対的な貧困は確実に減少している。だからこそ相対的貧困などと言う新しい言葉が生まれてきた訳で。
僕個人としてはあらゆる問題の解決方法は進むことで得られると考えているのでテクノロジーを否定する著者とは意見が合わない。
貧困も自然破壊もテクノロジーが解決すると思っている。
一方で過剰なお金に対する崇拝を否定する部分には賛同できる。
もっともっととやりたくもない仕事をして、もっともっとと要らないものを欲しいと思い込まされて買う。まったく人生の無駄遣いだと常々思っているので、お金からもう少し距離をとったほうがいいという考えはある。ただ、著者は過激すぎるし、後ろ向きすぎる。世界は確実に良くなっているのだから。
 
Chapter2 カネなしの選択肢
無銭経済とは
無銭経済の定義/贈与経済/100%ローカル経済/資源ベース経済/ペイフォワード
コラム・贈与経済の実例
 
紹介書籍「懐かしい未来

 

懐かしい未来 ラダックから学ぶ (懐かしい未来の本)

懐かしい未来 ラダックから学ぶ (懐かしい未来の本)

 

 

紹介書籍「マジックキングダム 落ちぶれて」

 

マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)

マジック・キングダムで落ちぶれて (ハヤカワ文庫SF)

 

 

紹介書籍「人類の上昇」
 
Chapter3 理念の進化(POP)モデル
 
紹介文書「内なる平和への歩み」
 
紹介書籍「スエロは洞窟で暮らすことにした」

 

スエロは洞窟で暮らすことにした

スエロは洞窟で暮らすことにした

 

 

紹介書籍「終わりなき旅」(サティシュ・クマール)
 
紹介書籍「太陽のヒッチハイカー」
 
紹介映画「お金なしで生きる」
 
紹介書籍「食費はただ、家賃も0円!お金なしで生きるなんて本当は簡単」

 

食費はただ、家賃も0円!お金なしで生きるなんてホントは簡単

食費はただ、家賃も0円!お金なしで生きるなんてホントは簡単

  • 作者: ハイデマリーシュヴェルマー,Heidemarie Schwermer,原田千絵
  • 出版社/メーカー: アーティストハウスパブリッシャーズ
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: 単行本
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Chapter4 課題と移行策
 
名言
朝起きて夜寝るまでの間に本当にしたいことをしている人が成功者だ (ボブ・ディラン)ページ121
 
紹介書籍「自分の力を見つけよう」
 
紹介書籍「アクティブ・ホープ

 

アクティブ・ホープ

アクティブ・ホープ

 

 

名言
多くの人が、そろりそろりと人生を歩んでいく。用心に用心を重ね、何事もなく死にたどり着けるように(ジャーメイン・エヴァンス)
 
Part2 実践編
Chapter5 働きかたと物品の入手
 
紹介書籍「最新SASサバイバル・ハンドブック」

 

最新SASサバイバル・ハンドブック

最新SASサバイバル・ハンドブック

 

 

Chapter6 土地
 
紹介書籍「パーマカルチャーー農的暮らしを実現するための12の原則」

 

 

パーマカルチャー(上巻) ――農的暮らしを実現するための12の原理

パーマカルチャー(上巻) ――農的暮らしを実現するための12の原理

 

 

 Chapter7 住居

 
紹介書籍「シェルター」(ロイド・カーン)

 

シェルター

シェルター

 

 

紹介書籍「ホームワークー家を建てたくなる力がわく」
 
Chapter8 食べものと水
 
畑を簡単に管理するには一年生植物より多年生植物の方が効率が良い。
 
Chapter9 清潔と衛生
 
Chapter10 移動手段と旅の宿
 
名言
腐りゆく俺の骸がビャクシンの木の根やハゲワシの翼の栄養となるなら、十分にするだけで俺は永遠の命を得る。人間にとってそれ以上は望むべくもない。(エドワード・アビー)ページ322
 
紹介書籍「ぼくはお金を使わずに生きることにした」

 

ぼくはお金を使わずに生きることにした

ぼくはお金を使わずに生きることにした

 

 

カウチサーフィン
ウォームシャワー
ホスピタリティクラブ
グローバル・フリーローダー
サーバス
スティ・フォー・フリー
 
Chapter11 オフグリッドの生活
 
Chapter12 教育
 
紹介書籍「脱学校の社会」

 

脱学校の社会 (現代社会科学叢書)

脱学校の社会 (現代社会科学叢書)

 

 

紹介書籍「あなたの子供には自然が足りない」

 

あなたの子どもには自然が足りない

あなたの子どもには自然が足りない

 

 

紹介書籍「教室の戦略ー子供たちはどうして落ちこぼれるか」
 
紹介書籍「学習の戦略ー子供たちはいかに学ぶか」
 
Chapter13 健康とセックス
 
紹介書籍「脱病院化社会ー医療の限界」

 

脱病院化社会―医療の限界 (晶文社クラシックス)

脱病院化社会―医療の限界 (晶文社クラシックス)

 

 

紹介書籍「欲望の植物誌ー人をあやつる4つの植物」

 

欲望の植物誌―人をあやつる4つの植物

欲望の植物誌―人をあやつる4つの植物

 

 

Chapter14 衣類と寝具
 
Chapter15 娯楽
 
名言
時間を売ってカネにしない私は「おかしい」と言われるが、私の時間に値札がついていると考える人の方がおかしい。(カリール・ジブラーン)
 
トップ・ドキュメンタリー・フィルム
 
フィルム・フォー・アクション
 
名言
創造性は制約を要求する。創造的行為とは、制約を課す存在に対抗する人類の努力から生まれるものだから(ロロ・メイ 心理学者)
 
Chapter16 はじまりはすぐそこに