2章 考え方編16 本当に難しいのは「本当にやりたいこと」を見つけること

 この日本で国民年金額で暮らすことはそれほど難しいことではありません。

 

 まず住居ですが、日本では現在でも空き家率15%、将来的には30%を超えるとされます。まぁまぁの地方都市のまぁまぁ普通に暮らせる程度の中古の家は今も激安ですし、これからはもっと安くなるでしょう。私自身も10年ほど前に280万円で買った平屋建てに住んでいます。

 

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 次に食べるものですが、玄米も、納豆も、鶏肉も、バナナも、体に良いとされるベーシックな食材は価格も安定し、格安です。テレビやマスコミに煽られて、高価な南米産の〇〇とか、奇跡の食材〇〇などは必要ありません。日本は健康的で体に良い食材にあふれています。

 

 そして、医療に関しては、国民皆保険が実施され、収入が少なければ保険料も減額されます。さらに高額療養制度があり高額医療の自己負担に上限が設けられています。

 

 この上、治安が良いのですから、日本は少し働いて、本当にやりたいことにたくさんの時間を使うという暮らしには最適と言っていい環境が整っているのです。

 

 では何が難しいのか?

 

 それはあなた自身が本当にやりたいことを見つけること。

 

 音楽、芸術、文学、言論、さらには子育てなどなど、あなたがお金にならなくても、誰かに褒められなくても、やりたいこと。それをやるだけで、それをやること自体が自分にとっての報酬になることを見つけることです。

 

 結果として、お金になったり、誰かに褒められたりするということがあれば、それはもちろん喜ばしいことですが、最初からそれが目当てでは、普通の労働と変わりません。

 

 むしろ好きでやりたかったことが、つらくて、嫌なことに変わってしまうのは最悪です。本当にやりたいこと、本当に大好きなことは、人生においてとても貴重で、この上なく大切な宝物なのです。

 

 より多くの報酬が得られるからとやりたくないことをやっても、それはあなたを幸せにしませんし、他人の称賛を得るためにやりたくないことをやっても、人の称賛というものは脆く儚いもので、たとえ一時、得られても、次の瞬間には裏返って非難と嫉妬に取って変わったりします。

 

 週休5日の国民年金生活で一番大切なことは節約などではなく、本当に好きなことことを見つけること、そしてそれを報酬や、他人の称賛のために歪めてしまわないことなのです。