憂鬱な仕事を辞めて、月額6万5千円で暮らすと、世界中の人に支えられて生きていることを実感できる。
9.世界中の人に支えられて生きていることを実感できる。
月額6万5千円で、世界中から集めたグローバルな食材で作った食事を食べることになる。世界中の人に支えられて生きていることを実感できる。
月額6万5千円で暮らすとなると、食へのこだわりを二つの方向に深く考える必要があります。
一つは健康に良いとされるものを食べること。これは仕事を大幅に減らした以上、仕事が忙しくて食生活をないがしろにしてしまったという言い訳はできないですし、健康こそが幸福のカギであり、最大の節約だからです。
もう一つはもっと単純に食材コストの話です。食材を国産、オーガニックにこだわれば食費は必然的に上がります。
しかし、海外の農家より、日本の農家が信用できると考える根拠はありませんし、オーガニックと書かれた食材が他のものより体に良いという医学的根拠もありません。
そもそも、オーガニックの定義も各社バラバラです。日本人としては日本人を信用したいと思う気持ちはわかりますが、では食物の輸入に関わる商社や、税関で働く日本人の職員は信用できないのかという点でも国産へのこだわりはに一貫性がありません。
まぁ、理屈はともかく、健康にいい食材を少しでも安く買おうとすると、結果的にそれはグローバルなものになります。
多くのものは中国から入ってきていますし、納豆の大豆はカナダ産、冷凍ホウレンソウは台湾産、トマトジュースはトルコ産、ダークチョコレートはドイツのもの、鶏肉はブラジル産が激安です。
そうやって世界中のものを食べていると世界中の人々に支えられ、繋がっているなぁとつくづく感じます。
僕は海外に行ったことはありませんが、僕の食卓はとてもグローバルです。そんな僕の食卓を支えてくれる人々のことを思えば、一部の海外の人々を蔑むような論調とも、距離を取ることができます。
自分の口に入るものを用意してくれる人、つまり命を預けている人を口汚く罵ることはとても賢い行動とは言えません。
日本人でも外国人でも悪人は確実にいますが、たいていは善良な人です。国籍で人が善人になったり、悪人になったりするわけではありません。たとえその国の政府に問題があっても、そこに住む人々が悪人というわけではありません。
我々日本人も日本政府の方針に賛成の部分もあれば、不満がある部分もあるわけですから。
と、言うわけで、憂鬱な仕事を辞めて、月額6万5千円で暮らすと、世界中の人に支えられて生きていることを実感できます。