3章 お仕事編 あなたの仕事は本当に必要な仕事なのか?

 

 なぜ働くのかという問いに多くの人は収入を得るためと答えますが、一方で人は仕事をするべき、神様もそう言ったし、誰かのために働くということは尊いこと、働かざるものは喰うべからずという意見の人もいます。

 

 しかし、本当に世の中にある仕事は本当に必要な仕事なのでしょうか?

 

 あなたが収入を得ている仕事は本当に社会に必要な仕事ですかという、厳しい問いです。

 

『BullShitJobs』(=どうでもいい仕事、クソ仕事)という言葉があります。これは文化人類学者デヴィッド・グレーバー教授の造語です。

headlines.yahoo.co.jp

 消防士、必要です。

 

 ゴミを回収する人、必要です。

 

 学校の先生、必要です。

 

 他にも必要な仕事がたくさんあります。でもいらない仕事も実はたくさんあるのです。

 

 例えば、会計士や税理士。これは代議士と官僚が"仕事"としてつくった法律によって、税金が複雑化して専門知識がなければ対応が難しくなったため、会計士や税理士が"仕事"として客から報酬を受け取って税金の処理をするというものです。

 

 マッチポンプというか、形式的には塀越しに互いに石を投げあっているようなものです。そして社会的には代議士も税理士・会計士も収入の多い立派な仕事と考えられています。面白いですね。

 

 ファッション業界はこんなに巨大である必要があるでしょうか?毎年トレンドを決めてもう十分に洋服を持っている人たちに、大量の洋服を売りつけています。

 

 日本の鉄道事業はどうでしょう?例えばリニア。東京大阪間をこれ以上時間短縮する必要はありますか?

 

 建築業界にも疑問があります。飯田産業は年間46000戸の家を建てた、日本一だと宣伝していますが、365日で24時間、一年は8760時間。つまり一時間に5.25棟ずつ、家を建て続けているわけです。(飯田産業さんには何の恨みもありません、日本一だというのでデータを利用させて頂きました)

www.iidasangyo.co.jp

 

 日本には家が余っています。空き家率は年々昇し、少子化で人口が減る日本で、お客にローンを組ませて新築を建てさせる必要は本当にあるのでしょうか?

www.nikkei.com

 

 もっと言えばセールスマンという仕事は必要な仕事でしょうか?

 

 セールスの仕事と言えば、需要に気づいていない、もしくはそもそも需要がない人から、需要を掘り起こすという仕事です。

 

 例えば、訪問販売や電話セールス。内閣府の調査では96.3%が来てほしくない、電話してほしくないと言っています。

 

訪問販売・電話勧誘販売等の勧誘に関する問題についての検討(内閣府).pdf

 

 これほどまでの人が迷惑だと感じているのに、社会的には彼らは仕事をしているということになっています。(なぜ政府が、段階的にでも、訪問販売、電話セールスを禁止しないのか不思議でなりません)

 

 訪問販売がなくなったら、どうでしょう?少なくとも、ぼくは今日、昼寝の最中に叩き起こされることは無かったわけです。

 

 そう考えるとこの社会は、他人に余計な消費をさせて、仕事をさせるための仕事がどれだけ多いのかと、驚かされます。

 

 じつは不要な仕事は世の中にたくさんあるのです。つまりぼくたちはこんなに働かなくても世の中は回るのです。

 

 ですから、安心して仕事を減らしましょう。そして、もっとお金のためではなく、自分のために時間、つまり自分の人生を使いましょう。