『幸せな選択、不幸な選択』幸せとは快楽とやりがい。

幸せな選択、不幸な選択――行動科学で最高の人生をデザインする

 

幸せな選択、不幸な選択――行動科学で最高の人生をデザインする

幸せな選択、不幸な選択――行動科学で最高の人生をデザインする

 

 

 

「幸福」とは、喜びとやりがいの両方が得られる経験に満ちた生活のこと ダニエル・カーネマン ページ8

 

幸福を感じるかどうかは、自分の行動が招く影響について、自分自身が受けるフィードバックなのだ。ページ12

 

有意義なメッセージを与えてくれる人と言うのは3つの特性を備えている−信頼できる人物であること、エキスパートであること、そしてあなたと似ていること。ページ13

 

ウォームアップ
2新たな経験 7
7たっぷりの睡眠 3
16健康的な体 3

もう一つが思い浮かばない。

 

自分の行動が感情にどう影響するかと言うことに注意を向けるのは、何があなたを幸せにし何があなたを幸せにしないかを理解する上でとても重要なことなのだ。ページ19

 

行動を変えて、幸福を高める事は、ポジティブなことに注意を向けるとともにネガティブな事から注意をそらすことでもある。ページ20

 

幸福は「自分の注意を何にどう割り振るか」で決まる。あなたが注意を向けるものが、あなたの行動を決定し、あなたが幸せになるかどうかも決める。ページ20

 

幸福の鍵は日々の生活の中に快楽とやりがいを見つけ出すこと ページ24

 

人生において今の幸福と将来の幸福をトレードオフすること(将来の幸福のために今の幸福を犠牲にする、あるいはその逆)は少なく、それよりも快楽とやりがいを様々なタイミング、様々な割合でトレードオフしているのだと考えている。ページ50

 

どんな瞬間も特別扱いするべきではない。死ぬ間際だって特別扱いしてはいけない。いまわの際で自分は人生をどう振り返るんだろうと心配している人も多いだろうが、人生の価値は生涯にわたっての快楽とやりがいの経験で決まるもので、あるタイミングで判定するものではないページ54

 

注意しなければいけない事はある。収入は、生活満足度に影響を与える他の要素に影響することで、間接的に幸福にも影響している。幸福な人たちは概して友人が多く、結婚しており、健康状態が良いなどの傾向がある。すべて生活満足度を高める要素だ。よって、収入を単独で考えないで-経済学者がやりがちなことだが−他のすべての要素にその影響を分散させて考えるべきだ。ページ74

 

^_^ 逆に考えれば、友人が多く健康状態が良く結婚していれば別にお金は必要がないと言うこともできる。

 

収入や健康状態といったインプットを幸福に変換してアウトプットする製造プロセスがある。では幸福の製造プロセスとは一体どのようなものだろう?幸福を長期的に見た快楽とやりがいの糧と捉えた場合、この問いの答えは時間の使い方に関係しているとすぐ思い出すだろう。あなたは収入や健康状態といったインプットを取り入れ、あなたの時間を様々な活動に振り分けることで、これらのインプットを工夫に変換する。だが、時間は何をやることだけに使われるのではない考えることにも使われる。実際のところあなたの時間の大部分は、愛犬あなたが取り組んでいる事とはほとんど関係のない刺激に注意が向けられている。ページ87

 

^_^ 人間をインプットから幸福をアウトプットする製造プロセスとする考え方は面白い。

 

幸福になるための鍵は、自分を幸福にしてくれるものに多くの注意を払い、そうでないものにはそれほど注意を向けないことだ。ページ90

 

^_^ これは禅や哲学のいう今を生きるという事に戻ってくるのではないだろうか?そう考えると対して新しい発想でもないかも。

 

^_^ 人はエクササイズをするとそのご褒美としてより多くのカロリーをとってしまう傾向がある、そのためエクササイズのみに頼ったダイエットはあまり効果が出ない。

 

学生たちに、不採用の通知を受けたらどの程度気分が落ち込むかを予想してほしいと要請する。学生たちは、10段階評価で、今の気分より平均2ポイント落ち込むと推定した。これとは対照的に、実際に不採用通知を受けた場合の影響は、同じ10段階評価でわずか0.4ポイントの低下だった。こうした影響も、すぐに消えてしまう。通知から10分後には被験者の幸福度レベルは通常の状態に戻っていた。ページ114 

 

^_^ これは人が不幸を過大評価していることの表れではないだろうか?つまり実際に不幸が訪れても大したダメージらないのにその前の想像の段階で実際よりも大きなダメージを受けてしまっている。

 

人生の悪い出来事に関する24傘を解決することは、ひょっとするとあなたの幸せに役立つかもしれない。あなたの注意は、起こるかもしれないし起こらないかもしれないことへの不安(さらには、それに伴うあらゆるストレスや緊張)からそれで、きちんと計画・管理され得る未来へと向かっていく。後理解すれば、別離が迫っていくにつれ生活満足度は著しく落ち込むものの、離婚した途端にまで跳ね上がる理由が説明できるだろう。ページ119

 

^_^ この点は示唆に富んでいる。つまり答えが明確に出ていない問題は人を不幸にする。修理費用のわからない車、何の病気かわからない体の痛みなどだ。だからそれらはサッサと見積もりを取ったり、病院で検査するのが幸福度を高めるやり方なのだ。

 

目標達成すると言うのは、「評価する事項」を幸福にするものであり、それ自体とても気分の良いものだ。ページ125 

 

何かを達成したいと言う願望は特定の目標達成する意味では役に立つだろうが、それは同時に工夫と言うもっと重要な目標を犠牲にしていると言う事実を消して忘れてはならない。仕事で成功したいと言う意欲を持つのは良いことだが、そのために健康や人間関係を犠牲にしたのでは意味がない。ときには、その対象に熱中するあまり、目標達成することだけが重要になってしまう。何かを成し遂げるために極端な犠牲を払う人だっている−エベレスト登頂と言う思いに取り付かれ、山頂で命を落とした多くの登山家のように。こうしたケースでは、目標達成のために幸福と言う大きすぎる代償を払ったことになる。ページ128

 

未来の幸福で現在の不幸を埋め合わせる事は本当の意味ではできないと、心しておこう。失った幸福は永遠に失われたままなのだ。ページ129 

 

あるものが自分の幸福に大きく影響すると思っているのは、あなたがそれに注意を集中させているからなのだ。ページ144

 

^_^ 認知的不協和は人を不幸にする。自分もそれにとらわれないように注意したい。

 

相手を思うままに操る最も効果的な方法は、自発的にするをやっていると相手に思わせることだ。強制されていると感じたら、大抵抵抗するだろう。相手が自分自身であっても同じだ。ページ162

 

完璧な人間なんて1人もいない。どんな人との関係においても幸せになりたいなら、相手の欠点も全てひっくるめて受け入れるか、さもなければ離れていけばいい。もちろん、あなたは自分自身とは永遠に離れられない。つまり、あなた自身の不完全なところも、買われる部分も全部受け入れざるを得ないと言うことだ。ページ164 

 

 

5章 幸福を決断する

 

日々の活動の多くは、音がよく聞こえないままピアノを弾いているようなものだ。つまり、快楽ややりがいを経験していても、その経験にきちんと注意を向けていない。しっかりとインプットに注意を向け、どう感じるかに気づくことで、音が耳に入ってくる。171

 

^_^ つまり幸福ややりがいをきちんと意識的に味わうと言う事か。

 

不確かで辛い事態に直面しているなら、それを適用できる現実に変えることが得策だ。あなたが今、封がされたままの請求書に悩まされているなら、封を開けてしまえばいい。その問題について、いずれ何かやらなければいけないなら、それをやってしまえば、あなたの幸福に影を落とす影響が薄らぐ。あなたを辛い気持ちにさせる不確かさを解消し、すぐにでも適用プロセスに入るにはその不確かに正面から立ち向かうべきだ。不確かで辛い時代を解決できたと言うことを自分にフィードバックすれば、どんなことでもさっさと乗り越えられると思えるだろう。173

 

^_^ これは正に不確かな不幸が人を不幸にするということだ。不幸も実は確かなものになってしまえば不幸の力は弱くなる。殴られる予定があるならさっさと殴られて病院に行った方がいい。殴られる恐怖が人を不幸にするのだ。

 

実際の経験は自分の願望よりも信頼できるものだ。レディー・ガガのようなスターになれば幸せになれるだろうと思い、その思いを叶えようと試みたところで、その過程であなたが経験するのは惨めなことばかりだ。仮にその思いを叶えたところで、スターによって幸せになれるかどうか不確かで、その過程で快楽もやりがいも経験していないなら、不幸になるかもしれない未来のために、今の幸せを手放すことになる。あなた自身の経験から得たフィードバックに耳を傾け、幸福と言う最終目標に目を向けて欲しい。ページ173

 

^_^ 空想や妄想よりも自分で体験した幸福に目を向けろということだろう。歌って幸福なら歌うがいい。名声を得て幸福になれると思っても名声を得たことがなく、自分が名声を得て幸福になれるかわからないならそれを追い求めるのは、賢い選択とは言えないのではないか。ということ。

 

食事に注意を向けていないと、工夫のためのフィードバックがあまり顕著でないので、食べることからあまり快楽が得られなくなり、その結果もっと快楽を得ようと、食べ過ぎてしまうのだ。理論的に言うと、食事に注意を向けると食べるのはゆっくりになり、食事をより楽しむことができ、その結果食事の量が少なくて済む。176 

 

^_^ こんなところにさりげなくダイエットのコツが書いてある。

 

(いずれどこかのタイミングで取り戻せるだろうと言う誤った信念に固執して)あまりに長い間たくさんの幸福を諦めていてはいけない。今日体験できる幸福は明日に先延ばししないこと。178

 

ある行動を続けるには、ポジティブなフィードバックが必要になる−しかも今すぐ必要なのだ。ある行動によって幸せを感じていて、彼もそれに気づいているなら、それを続けていけるだろう。180

 

選択肢についてほんのわずかの間考え、その後しばらく意思的に考えるのをやめ、再びわずかな間考えるようにすると、より良い決断ができると示す調査結果がある。197

 

^_^ よくよく悩み、寝てしまって起きてから決断すると言うやり方が実験結果でも良い結果を出すというのは面白い。今後は実践しようか。

 

第6章 幸福を設計する

 

^_^ 事前に会う約束をしてしまう。そしていけない時は断りの電話を入れると参加率が上がる。

 

^_^ 事前に自分が使う金額を前約束をしておくとお金を使う罪悪感が減るらしい。これはいいかも知れない。お金を使うたびに辛い思いをしなくて済む。

 

新しい仕事や住む場所を考える際には、家族や友人が近くにいるかどうかを考慮に入れると良い。つまり、住む場所を選択する際に、最初に問いかけるべき基本的な質問は、「私の幸福に最も貢献してくれる人たちはどこに住んでいるか?」と言うことになる。220

 

^_^ 面白い考え方だ。真剣に幸福について考えていて面白い。

 

第7章 幸福を実行する

 

物品よりも経験の購入を多めにする方が良いのは確かだ。ページ233

 

比較的快楽が得られる活動において幸福感が薄らぎ始めたら、比較的やりがいが得られる他の活動すればいい233

 

^_^ 限界収穫低減の法則は人はあらゆる場所に存在している。

 

人は実際の環境よりも、本人が注意を向けているものから強い影響受けていると言うことが、再び明確になった。254 

 

^_^ 客観的に不健康であることよりも、不健康であると言うことを自分で考えることが人を不幸にするのだ。

 

お金は経験に多く使い、物にはあまり使わない。快楽を得られる活動とやりがいが得られる活動の間で切り替えをする。音楽を聴く。毎日今よりもう少しだけ長く、気の合う人と会話を交わすと自分に誓う。PCや携帯電話にかじりついている時間を1日少しだけ減らす。注意が散漫になると自分自身が消耗し疲れて幸せを感じなくなるので、1時に1つだけのことに集中する−そして、EメールやFacebookの更新を絶えずチェックするのやめよう。262 

 

^_^ ゲームをしながら本を読んでしまうボクって、、、。

 

自分を元気づける1番良い方法は、他の誰かを元気付ける事だ マーク・トゥエイン 280

 

結論

 

自分の行動を決定する際に、私たちは「経験する自己」よりも「評価する自己」の意見を聞きすぎる294

 

^_^ 評価よりも実際に体験する自分の意見を聞こう。立派な本よりも面白い本を読むべきだということだ。


89点

感想
やや理屈っぽいが読む価値はある一冊。つまりは幸せとは快楽とやりがい。そのバランス。幸せになりたければ幸せになれる行動を取れということ。