『RE:THINK 答えは過去にある』

RE:THINK(リ・シンク):答えは過去にある

 

RE:THINK(リ・シンク):答えは過去にある

RE:THINK(リ・シンク):答えは過去にある

 

 

1 はじめに−再発見の時代
必要なものを、必要な時に
下衆の後知恵

 

私たちの時代からは、どのような社会通念が後世の人々に決まり悪い思いをさせてしまうだろうか。ページ21

 

^_^ これは一度考えてみるべき面白いテーマだ。畜産や肉食?貧富の差?一部の過激なスポーツ?性的嗜好(ロリコンや死体を愛する人、近親相姦)に対する差別?

 

第1部 テーゼ

 

2 古きものの衝撃
状況に応じて
最先端の吸血動物
ストイックな姿勢

 

^_^ ストア派は常に出てくるなぁ。

 

3かけていたピース
ベルリンの壁
フランスの進化の父
さぁ、手を洗おう

 

エピゲノム
生物の後天的な変化が子孫に反映されること。例えば心的迫害を受けた親の子が、親とは遺伝子以外に関わりがなくても親が受けていた心的迫害の影響を受けるというもの。マウス実験で実証され、人間でも、ユダヤ人迫害などを受けた人の子孫などのデータから証明されつつあるが、認めない学者も多い。

 

瞑想もエピゲノムを変化させる方法の1つだと言う。「同じタイプのアイディアですから− 人は自分の脳を使って潜在的な問題を解決できる、と言う」。ページ65

 

どうして正しいのか理解できないけれど正しい古いアイディアが、他にない方が驚きだ。作用する仕組みがわからないからといって、作用しないと言うことにはならない。そういうわけで、思考する人間が見捨てられた古いアイディアから着想を得て、それが確かに作用することを示す重要な欠落したピースを探し求めることもある。ページ70 

 

^_^ 確かにそうだ。笑うことの効用とか、運動の効用、森林の効果とか、よくわからないが、確かに効果のあることはそこにある。

 

4 ゲームチェンジャーたち
偽情報は自由を求める
ベーコンの保存と復活
探査機
トリップ

 

「多くのアイデアは、それが芽吹いた頭の中よりも別の頭に移植された方がよく育つ」オリバー・ウェンデル・ホームズ ページ71

 

あなた方は予測しているのではない。むしろ可能性の空間について考えているのです。ページ83 

 

抑うつ状態や依存状態にある人は、決まりの形に沿った考え方をするとよく言われる。繰り返しにより強く固められた心理的な“轍“である。そのような轍から、どうやって抜け出せば良いのだろうか。すでに述べられたように、心理学的な教えでは繰り返しがちな良くない考えを認識し無意識の思考パターンを断ち切ることを勧めている。幻覚剤の働きとは、脳内のニューロンの発火パターンの構成全体を遮断できることである(これは“広帯域にわたる皮質の脱同期化“として知られている)。恐ろしげに聞こえるかもしれないが、ともかくこれが必要な人もいるのである。“轍“がニューロン発火の固定されたパターンであれば、パターンを遮断するものがそれを平らにならす、あるいはリセットするのを助けるだろう。ページ91

 

^_^ 思考の轍というのはとてもいい表現だ。我々は思考の轍にはまり込まないように注意しなければならない。

 

5 まだ追いつかないの?
電子タバコの再登場
欲望の原子
コオロギを評価しないのはフェアじゃない
ホッパー准将なくしてiPhoneなし

 

新しい科学的事実が勝利を収めるのは、反対派を説得し啓発するからではなく、反対はがやがて死にたえ、その事実に慣れ親しんだ新しい世代が育つからである。マックス・プランク ページ94

 

^_^ 今、受け入れられていない科学的事実とはなんだろうか?実は子の育ち方には親の影響は少ないこととかかな。あとは昆虫食とか。

 

「人は「ずっとこうやってきた」と言いたがります「ホッパーは言った。「私はそれと戦うつもりです」。そして、確かに戦った。ページ115 

 

 

^_^ 意味のない伝統を探してみよう。

 

第2部 アンチテーゼ
6 太陽の下には新しいものもある
巨人の肩に乗る
新しくて古いガジェット
相互確証破壊
たくさんの世界
現実に戻る
永遠のインフレーション
誤りでない
プラトンへの回帰

 

行動主義科学のイメージを決定づけるものとして、行動主義の代表的な理論家の1人、B・F・スキナーにちなんで名付けられた“スキナー箱“がある(正式には“オペラント条件付け箱“)。スキナー箱には様々なタイプがあるが、典型的なものは電気を通下床と2つのレバーを備えている。ラットは箱に閉じ込められ、特定のライトがついたときに正しいレバーを押すことを強要される。ラットが正しいことをすれば、餌が与えられる。誤ったレバーを押せばブービートラップが仕掛けられて床から、痛みを伴う電気ショックを食らう。すぐにラットは毎回正しいレバーを押すことを学習する。だが、試験者が前触れなくレバーの機能を変えると、ラットは混乱して消極的になり、抑うつ状態に陥る。ページ129

 

私たちは自分自身を、オペラント条件付けによって改善すべき対象として扱っている。つまり自発的に巨大なスキナー箱に入っているのである。ページ129

 

^_^ 違いは自分の意思であるかどうか、しかし、結果的にはどうなりたいのか。良い消費者?笑える。

 

7 陪審はまだ外で審議中
ソックスに話しかける
ベートーベンをぶっとばせ
なぜ光はともるか、
「驚いた!あらゆるものは知的だ!」
選択点
妥当な選択
長髪の連中の言う事
心のブラックボックス
地球の終わり
永劫回帰
橋からの眺め

 

芸術におけるアイデアは、決して論破されて弁明されたりする事は無い。単独の達成が全てである。ページ153 

 

 

^_^ 物質には意識がないとすると、我々も意識がないことになる。何故なら我々も物質でできているからである。それともあなたは魂の存在を信じるのだろうか?

 

8 ゾンビの攻撃
ゾンビたち
世界は平面である
陰謀の市場
真実はそこにある
西喧嘩、消滅家
出版バイアス
抵抗
賭けをしろ

 

^_^ あらゆる研究論文は半分しか公表されない。失敗した、あるいは意図した結果の出なかった論文は発表されないからである。そのような論文は机の中に仕舞われるが、それら残りの半分の研究結果を公表しようと言う運動がある。メリットとしては同じ実験を他の人は繰り返す必要がなくなる。また、意図した結果を得られなかったと言う事は失敗ではなく意図した結果を得られないと言う実験結果を得られたと言う実験の成功でもあるからだ。

 

後に正説となるアイデアを拒絶した過去の人々を指さして笑うのはあまりにも短絡的だ。拒絶されたことにより、新しいアイデアはいっそう強い説得力を持つよう改良されたのであり、むしろ拒絶した人々は非の打ち所がのないやり方で、科学を実践していたことになる。ページ200

 

9 間違える方法
因果はめぐる
原理に反する
パラダイムを壊す
フィールドに戻る
足がかり
誤り再び
ますます奇妙

 

10 プラシーボ効果

 

妄想とは“他の十分な数の人たちが信じないことを信じること“としか言いようがありません ページ252

 

研究者の多くは、精神病者と“普通の“人の2つしかいない区別ではなく、誰もがどこかに位置づけられる精神障害スペクトラムと言う観点で捉えている。ページ252

 

^_^ 史実ではなくてもプラシーボ効果で、その名の通り効果的なことがある。例えばこれは練習だと思って本番に挑めばうまくいく。そんなことである。

 

人々が考える“プラシーボ効果“とは、実は数々の、それぞれが固有の生化学的機序を持って別々の効果が一まとめにされたものである。ページ253

 

例えば何らかの宗教の教えに従うかどうかを決める妥当な方法は、その宗教が正しいか否かと思いをめぐらせることではなく、その教えに従えば自分自身の人生をより良くすることができるかを自問することだ ページ262 

 

 

第三部 予測
11 戻ってきたユートピア

 

経済的自由とは、経済からの自由−経済的な力関係によるコントロールからの、そして日々の生存競争からの、生計を立てることからの自由を意味する ページ282 

 

^_^ ベーシックインカムの反対論によくあるのは、誰もがテレビを見て働かなくなるだが、あなたは?と尋ねると私はもっと有意義に暮らすが、多くの人はただの怠け者になると述べる。自分だけは特別で他の人はダメになるという、まぁ、呆れた論理になるのだ。

 

金額が十分であれば、障害のある人が常に自分の病状の重さを強調し続ける必要はなくなります逆に、前向きに物事を行うようになり、自分に何ができるのか強調し始めます。ところが現在は、“自分の症状がどれだけ重いかを証明しなくてはならない“のです。人々の健康状態は給付金を得るための過程を一通り終わるまでに悪化するのは見ていてわかるんです。ページ290 

 

^_^ 確かに金受け取るためにはできる限りできないことを証明しなければならない。それがどれだけ人を傷つけるか。

 

^_^ ベーシックインカムの財源は不労所得著作権特許権の巨大なものに優先的に的を絞るべき。土地は本来みんなのものだし、アイデアは一人で考え出したものではない。

 

メッセージを送った人が気に入らないからといってメッセージを拒絶すべきではないと言う原則の、考える最も極端なケースである。ページ318

 

^_^ ドラックの合法化も、ベーシックインカムの導入も、反対派の言い分は私は合法化されてもドラックには手を出さないし、生活できるだけのお金をもらっても怠け者にはならないが、世の中の多くの人は私よりも愚かなので、ドラックを合法化すればドラックに耽溺し、生活できるだけのお金をもらえば、すっかり怠け者になって、日がな一日テレビを見て過ごすようになるというものである。
これは、自分は人より優れていると思い込む悲しい人間の心のバイアスの発露なのかも知れない。
ほとんどのドライバーは、自分は平均よりも優れたドライバーだと思い込んでいるのだから。

 

12 善悪の彼岸

13 信じるのはちょっと待って

 

役立つトリックが1つある。それはクーリングオフ期間である。アイディアは、誕生した時はほぼ必ず素晴らしいと感じるものなので、新しいアイデアを少なくとも24時間は実行してはならない ページ343

 

私たちは新旧のアイディアについて考えるための、様々な方法について論じてきた。そしてそれらの方法がうまくいくかはどれも、信念の保留を維持できるかにかかっている。そうすることによって1つのアイディアを、もしかしたらもっと有意義かもしれない角度から眺める時間が生まれ、おそらくその継続的な力を再発見することになる。アイディアを手に取り、それがブラックボックスでないかどうかを確かめよう(ラマルク主義)。アイディアの成功は気にせずに、プラシーボ効果が働く可能性を考えてみても良い(ウィリアム・ジェームズの感情についての議論)。あるいは、もし間違っているとしても、それは必要な足がかりではないだろうか(暗黒エネルギー)。アイディアが拒絶されたのは馬鹿げているからではなく、パワーアップアイディアだからではないかと問い掛けよう(多言語プログラミング)。馬鹿げている度合いが1番低い選択肢に真剣に目を向けよう(汎心論)。私たちが知らないと知っていることを明らかにして、好奇心を刺激するのも良い。常識を捨てて市場に逆張りを仕掛けてみよう。簡単すぎてうまくいくように思えないことを、もう一度見直そう。“明日からの眺め“を取り入れて、啓発された視点から今の思考を見てみよう。信念の留保は発見の、そして再発見の強力なエンジンなのである。ページ352

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