『天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す 下』

天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す(下)―――偶然を支配した男のギャンブルと投資の戦略

 

 

ふと思ったんだが、流動性が低いために低価格に据え置かれているものを、気長に売買すれば利益を上げられるのではないだろうか?
今、利益が必要ではないわけで。
しかし、場所等のコストが掛かるなら損だから、やはり証券などということになるか?
そういう手口であれば、インデックスを上回ることも可能なのでは?

 

長期では正しくても早く儲けすぎると短期で吹き飛ぶ。ケインズの言う通りだ。不合理な相場の方が人の懐よりも長続きすることもある。ページ216

 

ある段階では彼は深い闇を覗き込み、バークシャー・ハサウェイも含めて全てが崩れ去る可能性も考えた。金融システムを作るためならなんでもする、アメリカ政府がその意思を明らかにしてやっと、私たちが救われたと彼は思い立った。ページ216 

 

大きすぎて潰せないって事は大きすぎるってことだ ページ217

 

アメリカの企業の重役たちは株主の財産でかけをする。勝てば自分が大きな報酬を取れるからだ。で、負けたら卑屈な政治家たちが、大にして公のお金で尻拭いをしてくれる。私たちは利益を私有化、リスクを社会化している。 

 

^_^ 確かに一か八かの賭けをし、負けたらみんなの負け、勝ったら俺の勝ち。そんな風になっている。

 

企業収益に対する経営陣上位5人の報酬の割合が大きければ大きいほど、企業の業績も株価も残念なものになるとの結果が出ている。彼らスーパースターは自社の価値を高めるのではなく飛ばす傾向がある。ページ218

 

こんな結果通論にたどり着いた。人の所得を生産したもので決まるのではなく、交渉力で決まる。なぜ?生産は典型的にチームで行われる……チームのメンバーそれぞれの貢献を他のメンバーの貢献から切り分けることができない アダム・スミス デイビット・リカード ページ219

 

^_^ 世の中の人はお金は大切だといい、お金のために毎日働き、人生を費やしている。しかし、本当に大切ならばなぜもっと学ばないのだろうか?
自分にかかっている税金やもらえる補助金、自分が手にした給料の出どころ、自分の務めている会社の利益、自分が買うものの金額の内訳、買ったものを手放すときの価値など、知るべきことはたくさんあるのに、多くの人がそれらから目をつぶって、自分の人生の大切な時間をひたすら、給料を受け取るために働く。何故なのか僕には理解できない。

 

経済学者が発見したのによると、国の将来の経済成長と繁栄を何よりも予測できるのは、生み出した科学者と技術者の数だ。教育を養わないのは種もみを食い散らかしているに等しい。今増税なくして先の技術革新なし、である。ページ232 

 

^_^ その点は日本も危うい。アメリカには世界中から学ぼうと学生の集まる大学があるが日本にはない。日本は種もみを食い散らかすだけでなく、これから実るはずの果樹を薪にし、米を実る前に藁にして燃やして老人たちが暖を取っている。

 

死ぬときに1番おもちゃを持っている子が勝ちだとほんとに言えるのだろうか ページ233

 

人生の質を保ち、大切に思う人たちと過ごす時間をたっぷり持ち、楽しい考えを追求するために、私はビジネスのチャンスをたくさん手放してきた。ほぼ間違いなくものすごく儲かると言う時もだ。何事が相手にして角になる構想を固め、行動に移して実証したところで、私は別の挑戦に向かいたくなる。ページ133

 

人生は小説を読んだりマラソン走ったりするのに似ている。ゴールにたどり着くのが大事じゃない。そこまでの道のりそのものと、そこで経験することが大事なのだ。ベンジャミン・フランクリンの有名な言葉にある通りだ。「人生は時間でできている」。その時間をどう過ごすかが何よりも大事なのである。
何よりも良かったと思うのは、私は自分が大事に思う人たちと一緒に過ごせた事だ。奥さん、家族、友達、同僚たち。何をするにしても、人生を楽しみ、一緒に人生を歩む人たちと楽しもう。そして後に続く世代のために何か良いものを残そう。ページ235