あなたの愛車の年間時速は何キロですか?

 

 あなたの愛車は時速何キロですか?

 

 そう聞かれれば大抵の人はまぁ、俺の愛車はポルシェだから最高速度で250kmぐらいは出るとか、ポンコツの軽トラでいつも30kmぐらいで走っているとか、ママチャリでいつも15kmぐらいで走っていると、様々な答えが返ってくるでしょう。

 

 ところが、ある学者の先生が考え出した計算方法だと、自転車が最速を叩き出すこともあるのです。

 

 それはその愛車の為に掛かるコストを時給換算するというユニークなものです。

 

 まず計算を簡単にするために持ち主の時給を1000円に統一します。

 

 最初に最高速度250km出せるポルシェで考えてみましょう。日本で最高速の250kmを出すことは法律上できないので、年間の平均速度を60kmとして、週末に2時間ずつドライブするとして52週で乗っている時間は104時間、年間の走行距離が6240kmとなります。

 

 こんどはコスト計算です。年間の減価償却や保険、ガソリン、整備に200万円ほど掛かるとして、オーナーが働いた時の時給1000円とすると、オーナーは2000時間働く必要があります。

 

 つまり年間の走行距離6240kmの移動に労働2000時間+104時間で2104時間掛かっているということになります。

 

 時速に直すと2.965779kmで、徒歩の平均時速の4kmを下回ります。

 

 次に平均時速30kmのポロい軽トラで考えてみましょう。年間の減価償却と維持費、ガソリン代を多めに見積もって15万円。

 

 5km先の畑への往復で毎日10km走るとして年間走行距離は3650km。平均時速30km

として年間約122時間乗っていることになります。

 

 コスト計算してみましょう。15万円を稼ぐのに時給1000円で150時間。+実際に軽トラに乗っている時間122時間を足すと277時間。

 

 時速で計算すると13.17km。なんとポルシェ4倍以上の時速を叩き出しました。

 

 最後はママチャリです。ママチャリで毎日、通勤に買い物にと一日1時間乗ると考えると、毎日15km。年間5475km。ママチャリの年間の経費を1万円とすると、ママチャリのためにオーナーが働かなくてはいけない時間は年間10時間。それに実際にママチャリに乗っている時間、365時間を足すと、375時間。

 

 時速にしてみると、14.6kmということになります。なんとママチャリが最速です。

 

 ここでさらに学者先生の考えに、ぼくの考えを上乗せしてみます。

 

 オーナーは健康の為にフィットネスクラブに毎日1時間、フィットネスサイクルを漕いで健康を維持しているとします。

 

 ところがママチャリに毎日1時間乗っている場合はその一時間は不要になります。

 

 同じ自転車での運動ですからね。

 

 つまりママチャリオーナーは自動車ユーザーがフィットネスクラブに行って費やしていた時間が一日1時間、年間365時間の自由な時間が与えられます。

 

 ママチャリオーナーには、さらにスポーツクラブの会費を一ヵ月1万円とすると年間12万円も不要になります。そこでさらに時給1000円で12万円稼ぐだけの時間、120

時間の自由な時間が与えられます。

 

 フィットネスクラブ代を稼ぐための時間と、フィットネスクラブに通っている時間のトータル485時間が自由な時間として得られるわけです。

 

 もはやこうなってくると、圧倒的にママチャリが速いし、得。ということになります。

 

 あなたもあなたの愛車と、ママチャリの年間時速を比べてみませんか?