「今こそ知りたいシェアリングエコノミー」長田英知

 

いまこそ知りたいシェアリングエコノミー

いまこそ知りたいシェアリングエコノミー

  • 作者:長田 英知
  • 発売日: 2019/09/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

【目次】

はじめに

第1章
シェアの歴史と今を知る

なぜ今、「シェア」が評価されるのか?
私たちの暮らしを支え、豊かにした3つの「シェア」
これからの時代に役立つシェアの形
新しいシェアを支えるもの①〜進化するテクノロジー
新しいシェアを支えるもの②〜安心・安全の仕組み

第二章
シェアの可能性を知る

新しいシェアを定義する
新しいシェアの種類①〜音楽・映像のシェア
新しいシェアの種類②〜不動産と移動手段のシェア
新しいシェアの種類③〜個人のスキルのシェア
新しいシェアが実現する新しい経済システム

第3章
過去の働き方とこれからの働き方

高度経済成長を支えたこれまでの働き方
これまでの働き方の崩壊
なぜ、新しい働き方が求められているのか?
「シェア」が働き方の理想と現実のギャップを埋める

第4章
シェアが可能にする幸せな働き方

「幸せ」を叶える働き方とは?
シェアなら「稼ぐ」と「幸せ」を両立できる
シェアでもっと自由に生きる
シェアが企業と社会に与える影響

第5章
「利用者」としても「提供者」としても、シェアを活用するために

シェアには想像以上の活用法がある
シェアサービスの「提供者」になるための戦略を立てる
Win-winになるサービスのルールを作る
トライ&エラーを繰り返す

第6章
シェアが与える日本企業へのインパク

シェアは日本に馴染むのか?
シアリングエコノミ市場の参入フレームワーク
企業間連携によるシェア

終わりに

 

【読書メモ】

 

これからの時代の新しいシェアは、「共有=ともに所有する」ではなく「共用=ともに利用する」と言うところに本質がある
ページ35

 

^_^ 共に持つのではなく、あくまで利用を共にするということね。

 

新しいシェアのサービスは、見知らぬ企業、個人間の双方向のやりとりを「低コスト・低リスク」で実現しているところに、大きなイノベーションがあるのです。
ページ46

 

誰かが所有し、普段利用しているものが、利用されず「余剰」状態にあるときに他の誰かがアクセスし、利用できる店が新しいシェアの大きな特徴です。
ページ47

 

所有権は常に提供者にありますが、所有権を超えて利用されることでリソースの最適化を図ることが新しいシェアの狙いなのです。
したがって新しいシェアは、新たな投資を行わなくても、既存のインフラやリソースの余剰で市場が成立し得るサービスであるといえます。
ページ48


ホストとゲストのレビューは同時公開を原則とすることで、相手のレビューに影響されたコメント(低い評価を受けたことに対する報復的な評価など)を回避できる仕組みを導入しています。
ページ73

 

^_^ なるほど賢い。ヤフオクなんかもそうすればいいのに。

 

定額住み放題アドレス
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一方、社会的教養サービスは、物の所有権を移転するのではなく、自分が余剰としているものへのアクセス権を提供することを事業とします。
サービスの対象となるコンテンツ・リソース・スキルは、提供したからといってなくなる事は無いので、多くの人への反復・継続的なサービス提供が可能です。
このような事業の仕組みでは、継続的に仕入れをする必要がなく自分が使っているものをそのまま貸し出すことで価値を見出せるのです。
ページ127

 

共用とは、「自分が持っている余剰を他人に分け与えること」です。そしてその養生とは、提供者の「豊かな部分」であるともいえます。
ページ171

 

^_^ なるほど。では僕の豊かな部分とは何だろう?時間?

 

コンテンツの教養サービスでは評価の質を上げる「評価に対する評価」の仕組みが、今後の課題になっています。
ページ173

 

^_^ 評価に対する評価をできるようにし、一定のレベル以下の評価に関しては、削除するのではなく、合計評価に換算しないと言うシステムはどうだろう?

 

【感想】


シェアの利用を考える側、シェアの提供を考える側、両方に向けて書かれた本。
シェアという新しい選択肢を利用して、人生をより豊かにというコンセプトのもとに書かれている。
読みやすく、軽く読める。
マズローの欲求ピラミッドなど、既に否定的な見解が出されている学説を元に説明しているなど、やや古い知見が見受けられる。
また、この手の本の常套句なのだが、いちいち終身雇用の崩壊で読者を脅すような話や、業界がうなぎ上りなのをアピールするためか、売り上げがここ数年で何倍という話が目立ってしまって、出来の悪い営業マンのような印象も。
この手の本を書く人はそろそろサラリーマンは危ないぞって読者を脅してくるパターンもう辞めません?
どの本にも同じ内容が書かれていて無駄です。
その分、本筋の話を。