.「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。」ほぼ日刊イトイ新聞・編

 

 【読書メモ】

 

人間はやっぱり、自分のやったことを褒めてくれたり喜んでくれたりする人がいないと、肌には登らないと思うんです。ページ18 

 

 

^_^ 的確でかつどこか優しい言葉だなぁ。

 

非常に興味深いことに、その時態度が高圧的だった銀行さんほど、その後、早く名前が変わりました。それだけ、あちらも深刻だったんでしょうね。ページ25

 

^_^ 高圧的だったから銀行の名前が変わったと普通の人なら言いそうなところを、それだけ向こうの状態が深刻だったと考えられるところに岩田さんの凄さがあるような気がする。

 

「判断とは、情報集めて分析して、優先度をつけることだ」と言うことがわかったんです。「そこで出た優先度に従って物事を決めて進めていけば良い」と思うようになりました。ページ26

 

^_^ ここに重要な肝があるように思えるが、つかみ切れない自分がもどかしい。

 

人は逆さにして降らないと、こんなにもものが言えないのか
ページ28

 

^_^ これは社員と面談したときの岩田さんの感想。人を理解するということが思っているよりはるかに手間のかかることかと言うことを岩田さんは感じたのだろう。

 

私は「人は全員違う。そしてどんどん変わる」と思っています。もちろん、変わらない人もたくさんいます。でも、人が変わっていくんだと言うことを理解しないリーダーの下では、私は働きたくないと思ったんです。ページ28

 

^_^ 「人は全員違う」までは多くのリーダーがたどり着けるだろうが、「そしてどんどん変わる」を理解できるリーダーは少ないのかもしれない。人に対して3次元に+時間の1次元を追加してより多面的に見ているということだろう。

 

言いたい事は言ってもらいますし、言いたいことを言った後だったら、ある程度、入るんですよ、人間て。ページ30

 

^_^ つまり人に話を聞いてもらいたければ、まず話を聞けと言うことだろう。

 

人が相手の言うことを受け入れてみようと思うかどうかの判断は、「相手が自分の得になるからそう言っているのか」、「相手が心からそれがいいと思ってそう言っているのか」のどちらに感じられる日が全てだと私は思うんですね。
ですから、「私心と言うものを、どれだけちゃんとなくせるかが、マネジメントではすごく大事だ」と、私は思っているんです。ページ30

 

^_^ 私心を無くす。上に立つものに一番大切なマインドなのかもしれない。

 

HAL研究所の社長をしていた頃、私は、「もし自分より社長として適性のある人がいたら、いつでも変わりたい」と、心から思っていました。ページ37

 

^_^ これが私心がないということか。

 

自分たちは、何が得意なのか。
自分たちは、何が苦手なのか。
それをちゃんとわかって、
自分たちの得意なことが生きるように、
苦手なことが表面化しないような方向へ
組織を導くのが経営だと思います。
ページ41

 

^_^ これは人生にも同じことが言えるのかもしれない。人生は自分自身の経営と考えれば、自分の得意不得意を理解し、得意を生かし、不得意を表面化しないように対応する。それができればより良く生きられる。そんなことを考えた。よく考えれば、経営に関係ない人などいない。家族を持てば家族を経営することになるし、家族がいなくても、生きていれば自分自身を経営することからは逃れられない。

 

仕事をする時、同じ位のエネルギーを注いでいるはずなのに、妙に喜んでもらえる時と、あまり喜んでもらえない時があるんですよ。自分たちとしては、欠けている手間も黒も同じ位なのに。同じ100の苦労をした時もなぜかこっちの仕事のお客さんは100喜んで、こっちの仕事のお客さんは500喜んだ、みたいなことが起こるんです。
もっと簡単に言うと仕事をやっていてものすごく辛いときと、そうでもない時があるんです。ページ44

 

^_^ なるほど。自分の消費エネルギーとお客様の歓びでより効率的な点を探すということか。

 

苦しそうな事は、本当はやめたほうがいいんですよ。だって、それは向いていないので。ページ46

 

^_^ 苦しい事は全てを避けることはできないが、できるだけ避けて通れるように努力すると言うことも必要なのだろう。

 

あらゆることがそうですけど、仕事って、必ず「ボトルネック」と言われる一番狭い場所ができてしまって、そこが全体を決めちゃうんですよね。逆に、全体をどうにかしたかったら、ボトルネックがどこなのかを見つけて、まずそこを直さないといけません。ボトルネックより太いところをいくら直したとしても、全体はちっとも変わらないんです。ページ48

 

^_^ 改善のポイントを見つけるコツと言うことなのだろう。僕の人生経営のボトルネックはなんだろう?

 

人は、とにかく手を動かしていた方が安心するので、ボトルネックの部分を見つける前に、目の前のことに取り組んで汗をかいてしまいがちです。そうではなくて、一番問題になっていることとは何か、自分しかできない事は何かと言うことがちゃんとわかってから行動していくべきです。ページ49

 

^_^ これは肝に銘じたい。しかし1番の問題と向き合うのには精神力が必要だよね。

 

「今までやってきた仕事の中で1番面白かったことって何?一番辛かったことって何?」と言うことなんです。ページ55

 

^_^ これは是非、自分に聞いてみたい。

 

考えようによっては、仕事って面白くないことだらけなんですけど、面白さを見つけることの面白さに目覚めると、ほとんど何でも面白いんです。この分かれ道はとても大きいと思います。ページ58

 

^_^ なるほどなぁ。なんでも面白いか。まぁ、そういうマインドって大事だよね。

 

自分がものすごく忙しく感じていた頃に、「自分のコピーがあと3人いればいいのに」って思ったことがあるんです。でも、今振り返ると、なんて傲慢で、なんて視野の狭い発想だったんだろうって思うんですよ。だって、人は一人ひとり違うから価値があるし、存在する意味があるのに
ページ62

 

^_^ プロジェクトや会社をパズルとすると、パズルを組み上げるのに同じピースは二つ必要ないということなのだろうな。

 

正しいと言うのは、なかなか扱いが難しい。
ある人が間違っていることがわかっていたとしても、そのことを、その人が受け取って理解して共感できるように伝えないと、いくら正しくても意味がないわけです。ページ79

 

^_^ 正義と言うものに関してとても深い示唆を感じる一文だ。共有できない正義は意味がないだけではなくむしろ害悪でしかないのかもしれない。その点で、我々は正義を打ち立てるよりも、正義を共有することにより多くの力を注ぐべきなのだろう。
「共有できない正義は意味がないだけではなくむしろ害悪である」
「共有できない100の条文よりも、共有できる3つの条文の方がはるかに価値がある」

 

才能と言うのは、「ご褒美を見つけられる能力」のことなんじゃないだろうかと。「成し遂げること」よりも、「成し遂げたことに対して快感を感じられること」が才能なんじゃないかと思うんですよね。ページ82

 

知識は増えるんですけれど、知識が増えるだけだと達成感がないんです。「明日、これが使えるぞ」っていうことがないんですね。そうすると、「ご褒美」が感じられないわけです。ページ83

 

^_^ 面白いと感じられる本の1つのパターンとして、実際に使えると感じられるというのはある。明日これを試してみようと思える本はやはり夢中になって読んでしまう。この本はそういう要素がたくさんある。

 

プログラムの世界は、理詰めです。だから、もしも完動しないとしたら、原因は全部、プログラムしたこっちにある。
私は、人と人のコミニケーションにおいても、うまく伝わらなかったらその人を責めずに、自分側に原因を探すんです。コミニケーションがうまくいかないときに、絶対人のせいにしない。「この人が自分のメッセージを理解したり共感したりしないのは、自分がベストな伝え方をしていないからなんだ」と思うようにすると決めたんです。ページ84

 

^_^ これは深いなぁ。親兄弟家族と話すときも心がけたいものだね。

 

自分が何かにハマっていくときに、
なぜハマったかがちゃんとわかると、そのプロセスを、別の機会に
共感を呼ぶ手法として生かすことができますよね。ページ98

 

^_^ それよりも自分が何者で何を面白いと思っているのかを知ることができるというのは大きな収穫だと思う。

 

「アイディアと言うのは、複数の問題を一気に解決するものである」ページ104

 

^_^ 例えばお金が儲かると言うのはアイディアではなく、お金が儲かる上に人に喜んでもらえると言うのはアイディアなのだろう。

 

宮本さんは何も知らない人を捕まえてきて、本とコントローラー渡すんですよ。で、「さぁ、やってみ」ってね、ページ108

 

^_^ 知らないということの価値について日ごろから考えていたが、ここにもその価値を理解している人がいた。

 

「いっこのことで複数の問題を解決するアイディア」と言うものは、近くから見れば見るほどわからなくなってしまうんです。視点を犯さなければ気がつかないようなポイントだからこそ、普通の人には思いつけない。ページ110

 

山内さんは、「任天堂は喧嘩したら負ける。よそと喧嘩したらアカンのや」なんておっしゃっていましたが、それって、今のビジネスの言葉で言い換えると「ブルーオーシャン戦略」なんですよね。ページ122

 

^_^ なるほど。山内さんはそれを肌感覚で理解していたわけか。すげぇなぁ。

 

私が見つけた「天才の定義」があります。
「人が嫌がるかもしれないことや、
人が疲れて続けられないようなことを、延々と続けられる人」、それが「天才」だと私は思うんです。
考えるのをやめないとか、
とにかく延々と突き詰めていくこと。
それは、疲れるし、見返りがあるかもわからないし、
大変なことだと思うんです。
でも、それは、それができる人にとっては苦行じゃないんですよ。
それを苦行だと思う人は、苦行じゃない人には絶対勝てない。
だから、それが才能なんだと。
自分が苦労だと思わずに続けられることで、
価値があることを見つけることができた人は、
それだけでとても幸せだと思います。ページ136

 

^_^ 人にできないことを延々と続けられるそれが才能、それが天才ということか。

 

新しい人が入り続ける事はとても大事なんです。新しい人が入るようにしておかないと、いつか必ずお客さんはいなくなってしまう。
ページ158

 

ゲームの中に意味もなく置かれている石ころがある。
「どうしてこれを置いたの?」と聞くと、
「なんとなく」とか言うんですけど、
「なんとなく」は一番だめなんですよ。
ページ159

 

エンターテイメントの世界では、
他とどう違うのかを一言で説明できないだけで
人は興味を失ってしまいます。
ページ165

 

「制約はクリエイティブの母」ページ165

 

お互いに得意な分野が違うというのがいいんですよね。(中略)逆に、得意なことが似通っていると、対立も起こりやすいし、どちらかが譲らなきゃいけないと言う場面も増えてくる。ページ176

 

^_^ 才能の凸凹コンビというのは有効なのだね。

 

「その会議で答えを出そうと本当に思っている人(ファシリテーター)」がいることがどんな会議にとっても大事なんだ
ページ185

 

「コンピュータにできる事は、コンピューターにやってもらえばいいんですよ」ページ197 

 

 

^_^ 人工知能にできる事は、人工知能にやってもらえばいいし、他の人にできる事は、他の人にやってもらえばいい。自分は自分にしかできないことをやるべきなのだろう。