『ぼくは猟師になった』書評・目次・感想・評価

【『ぼくは猟師になった』目次と読書メモ】

まえがき
 
第一章 僕はこうして猟師になった
妖怪がいた故郷
獣医になりたかった
大学寮の生活とアジア放浪
「ワナ」と「網」、ふたりの師匠
飼育小屋の匂いがして……初めての獲物
「街の中の無人島」で引っ越す
 
第ニ章 猟期の日々
獲物が教える猟の季節
見えない獲物を探る
ワナを担いでいざ山へ
肉にありつく労力
シカ、シカ、シカ、シカ、シカ……
 
 

『脳は回復する 高次脳機能障害からの脱出』書評・目次・感想・評価

【『脳は回復する 高次脳機能障害からの脱出』目次と読書メモ】

序章 脳コワさんになった僕 
変態登場/おっぱい号泣男/僕と僕の取材対象者たちのこと/面倒くさい彼らの本音 
僥倖というにはあまりにもつらい/「脳コワさん」と定義する! 

第一章 号泣とパニックの日々 
戻らない「現実世界」/「ありがとう」が言えなくて/号泣する準備はできていた 
寝入りばなを襲う窒息感/「免許がなくても死ぬわけじゃない」/知らない人が電話に出る 
このままでは、生きていけない 

第二章 僕ではなくなった僕が、やれなくなったこと 
ガン見と変顔/僕を包む井上陽水/解離と離人/井上陽水の正体 
身体の記憶という財産/架空アイドル現象/導かれることの有り難さ 
三種の神器=耳栓、サングラス、帽子 

第三章 夜泣き、口パク、イライラの日々 
パニックとは何か/夜泣き屋だいちゃん/幼児の気持ち 
聞こえれど、わからず/フリカケじいちゃんとスマホママ/口パク現象と芸人 
「回りくどい」という強敵/頻発する謎のミス/脳の黒板がアホちゃん/必要事項だけ端的に 
イラたんさん/四ヶ月続いた「嫌い」/さらばイラたんさん/「気は持ち様」? 
 
 病前の僕は、いつも不機嫌でその機嫌をなかなか解消できずに拘泥し、周りに当たったり不快な気分にさせている人たちのことを、こう思っていた。「こいつ自分勝手に好き放題してて、さぞや気分がよかろう。ストレスなんかしらねーんじゃねーかこいつは」
 けれどとんでもない自分の不機嫌や不快な気分を自力で払拭できない事は、こんなにも「辛い」ことなのだ。どんなに楽しいことも気持ち良いことも止まらない不快な感情が思想の底流やり続ける状態ではその喜びを享受できない。
 
^_^ 常に不機嫌だったり、怒りに支配されている人間が幸福なわけは無い。それは周りの人間も不幸にする上に、当人も不幸と言うどうにもやるせない状態。それを当人がどうにかできればいいんだけれど。最近は老人にそういう人が増えている気がする。脳の老化とか、孤独による脳の萎縮とかも、関係ありそう。とりあえず、自分自身はできるだけ機嫌よく居よう。できる限り。

第四章 「話せない」日々 
「普通に話せてますよ」/麻痺が回復しても/会話ができない/説明も説得も口論もできない 
怒りがもたらすもの/言葉を失う/ラスボス=初恋玉の登場/強敵の名は 
相槌は難しい/楽しい会話が戻ってきた! 

第五章 「受容」と、「受容しないこと」のリスク 
99%の今/回復する身体、回復しない高次脳機能/リハビリの極意は「日常生活」 
やれた記憶/受容できた! /「何でそこまで頑張るの?」/できないことはしょうがない 
やれなくなってしまったこと探し/「受容」が人生の分岐点/受容できないと起こること 
二次障害のリスクは甚大/加害化・対立・孤立/人生の質/環境調整=「つらくならない」方法 
 
 病前の日常生活に復帰する以上のリハビリ=高次脳機能の再発達トレーニング、は現状存在しない ページ187
 
^_^ 元の生活に戻るろうとすることがリハビリには1番大事と言うことか。そうなると勤め人には難しかろうな。
 
 やはり改めて痛感せざるをえない。僕の病前の日常生活がどちらかと言うと「ほとんど得意なことで占められていたこと」=比較的ストレスフリーでノイズの少ない「戻りやすい日常」であり、そこに戻ることで効率的に高次脳のリハビリをすることができたのは、僕にとってこの上ないアドバンテージだったのだ。
 
^_^ 日常生活が、仕事も含めて得意なこと好きなことをで占められている事はこのような突発的な障害に襲われたときでも大きなアドバンテージになるのだ。やはり得意なこと好きなことをやるというのはこういう点でもとても大事なことなのだろう。

 助けなきゃいけない人たちが、助けたいと思えるような人たちだとは限らない ページ212
 
^_^ これは示唆に富んだ言葉だ。助けたいと思えないような人もおそらく助けなければいけないのだろうけれど。
 
 脳コワさんは二次障害が恐ろしい、障害がさらに鬱を呼んだり、暴力が人を遠ざけたりすれば、孤立、障害、鬱、犯罪となり、どうしようもなくなる。
 高次脳機能障害の人のリハビリは元の生活に戻ろうとする事ではあるが、それは以前の生活がクオリティーオブライフが高くなければならない。
 ブラック企業に勤めていた人が、脳梗塞で倒れて、高次脳機能障害なって、ブラック企業に戻るのは明らかに正しい選択ではない。
 
^_^ この本を読んでいてなんども思ったが、日頃から正しい選択、得意でやりたい仕事をやっていないと脳梗塞で倒れて障害に陥ってもリハビリに苦しむことになるのだ。

第六章 脳コワさん伴走者ガイド 
福祉の対象なのかを鑑別/復帰の前に休ませる/「となりにいてくれるだけ」も支援 
コミュニケーションしよう! /情報を減らす/予定通りでお願いします! /やれることの鑑別 
伴走者の基本姿勢は肯定/医療の支援と断絶した僕/自ら支援の輪を作り上げる/身近な誰か/孤立こそ最大のリスク 
 
 まず福祉の対象となるのか、家庭に、社会に復帰させていいのかを峻別。
 家族全員が巻き込まれて不幸になるのは避けなければならない。
 
 脳コワさんが職場内にいるということは、その他の職員にとっても職場の環境改善のチャンスなのでは?ページ237
 
^_^ 確かにそんな人がいてもちゃんと回る職場というのは普通の人にとっても余裕がある証拠で経営者や上司が優秀な証でもあるわけですよね。
 
 脳コワさんにできそうもない仕事でも細かく分解し、逐一指示を出し、チェックをしてあげればできる仕事になる可能性がある。上司として脳コワさんを使いこなせるようにならなければ有能とは言えないというか無能。
 
貧困問題を取材してきた記者である僕にとって、その記者人生でたどりついた結論はたった1つ。
「社会の中で、最大のリスクとは孤立」である。
 
^_^ 全くその通りだと思う。昨今やたらと孤独を賞賛する文化人もどきが多いが、彼らが本当の孤独を理解しているとは到底思えない。家族に囲まれ、仕事では編集者たちに囲まれちやほやされながらも時々1人になってものを考えれば孤独だと孤独こそが人を作るなどとのたまわっている。全くヘドが出る。あいつらなんとかしろ!
 
 昨今は、「ひとりでいることが自由」と言う考え方もあるし、多くの者にとって対人関係は楽しいことばかりではない。けれども「1人でも大丈夫」なのが、健常者の贅沢だと言う事は、あまり知られていない。そしてその間上なんて、誰しもが一瞬にして失う可能性があるものだ。ページ257
 
あとがき
 
紹介書籍「高次脳機能障害発達障害認知症のための邪道な地域支援養成講座」
高次脳機能障害・発達障害・認知症のための邪道な地域支援養成講座

高次脳機能障害・発達障害・認知症のための邪道な地域支援養成講座

 

 

紹介書籍「ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に働くための本

 

 

紹介書籍「ケアする人も楽になるマインドフルネス&スキーマ療法BOOK1」

 

ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK1

ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK1

 
ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK2

ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK2

 

 

紹介書籍「子ども虐待という第四の発達障害

 

子ども虐待という第四の発達障害 (ヒューマンケアブックス)

子ども虐待という第四の発達障害 (ヒューマンケアブックス)

 

 

紹介書籍「その後の不自由ー「嵐」のあとを生きる人たち」

 

その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち (シリーズ ケアをひらく)

その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち (シリーズ ケアをひらく)

 

 

紹介書籍「発達障害、治るが勝ち!自分の生き方を自分で決めたい人たちへ」

 

発達障害、治るが勝ち! 自分の生き方を自分で決めたい人たちへ

発達障害、治るが勝ち! 自分の生き方を自分で決めたい人たちへ

 

 

 【著者・鈴木 大介さんの気になる著書リスト】

 

 

脳が壊れた (新潮新書)

脳が壊れた (新潮新書)

 
最貧困女子 (幻冬舎新書)

最貧困女子 (幻冬舎新書)

 
最貧困シングルマザー (朝日文庫)

最貧困シングルマザー (朝日文庫)

 
フツーじゃない彼女。

フツーじゃない彼女。

 

 

『シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略』書評・目次・感想・評価

イントロダクションー私のものはあなたのもの
 
紹介書籍「ぼくたちが考えるに、ーマスコラボレーションの時代をどう生きるか?」

 

ぼくたちが考えるに、-マスコラホ゛レーションの時代

ぼくたちが考えるに、-マスコラホ゛レーションの時代

 

 

経済学の根本は市場に関することでは無い。資源配分の問題だ ページ21
 
^_^ 今まで社会は市場こそが資源配分に最も適したシステムだと考えてきた、それに対してもっと根本の部分で市場以外の方法を考えてみようと言うことなのか?
 
パート1  新しいシェアが生まれるまで
 
第1章 もうたくさんだ
「使い捨て生活」の始まり/レンタル倉庫/自分の所有物に所有される
 
名言
ったく……広告につられて車やら服やらを追いかけて、いらないクソみたいなものを買うために好きでもねぇ仕事やりやがって(映画ファイトクラブより タイラー(ブラット・ピット))
 
第2章 ハイパー消費の時代
ハイパー消費/説得の力/ディドロ効果/今買って後払い/ライフサイクルの法則/ゴミをデザインする/「あとひとつ」症候群
 
18世紀のフランス人作家、ドニ・ディドロの「古いナイトガウンを手放す悲哀」による。彼が美しいナイトガウンをプレゼントされ、家にあるあらゆるものがその美しいナイトガウンに不釣り合いだと思えるようになり、椅子を机をタペストリーを買い換える羽目になった悲哀をエッセイにした。そして自分はナイトガウンの奴隷に成り下がったと嘆いた。
 
本当の満足感を得ることではなく、満足げに振る舞う人たちを作ることなんだ ページ50
 
紹介書籍「アメリカ金融革命の群像」

 

アメリカ金融革命の群像

アメリカ金融革命の群像

 

 

紹介書籍「消費をつくり出す人々」

 

浪費をつくり出す人々 (1961年)

浪費をつくり出す人々 (1961年)

 

 

20世紀の間に人の寿命は30年以上のみだが、それとは反対に耐久消費財の寿命は3年から7年縮まっている。企業が製品の寿命をあえて縮める方策をとっているのだ。
 
紹介書籍「なぜ選ぶたびに後悔するのかー「選択の自由」の落とし穴」

 

なぜ選ぶたびに後悔するのか―「選択の自由」の落とし穴

なぜ選ぶたびに後悔するのか―「選択の自由」の落とし穴

 

 

名言
人生でものをため込むことに時間と空間を使えば、その分だけ他者のために使う余裕がなくなる。物質的豊かさの追求は、人間の最も基本的な社会的欲求、つまり家族や地域の絆、個人の情熱、社会的責任と本質的に相反する。ページ64
 
第三章「私」世代から「みんな」世代へ
昔の美徳を取り戻す/ローカル市場の再興/「みんな」世代/快適にシェアする/数の力/インターネットを使ってインターネットから離れる/消費主義を超えてまたつながる
 
紹介書籍「グローバル経済という怪物ー人間不在の世界から市民社会復権

 

 

紹介書籍「孤独なボウリングー米国コミュニティの崩壊と再生」

 

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生

孤独なボウリング―米国コミュニティの崩壊と再生

 

 

紹介書籍「グーグル的思考」

 

グーグル的思考

グーグル的思考

 

 

紹介書籍「雑食動物のジレンマーある4つの食事の自然史」

 

雑食動物のジレンマ 上──ある4つの食事の自然史

雑食動物のジレンマ 上──ある4つの食事の自然史

 
雑食動物のジレンマ 下──ある4つの食事の自然史

雑食動物のジレンマ 下──ある4つの食事の自然史

 

 

名言
より賢い選択をするってだけさ。お金じゃ幸せが買えないってことが、身に染みて、いやもうほんとに身体でわかってるんだ。何が大切で何が大切じゃないかもね。まだたくさん買い物はするけど、必要のないものは買わないよ(クリス・ヒューズ Facebook共同創業者)ページ80
 
紹介書籍「ディープエコノミーー生命を育む経済へ」

 

ディープエコノミー 生命を育む経済へ [DIPシリーズ]

ディープエコノミー 生命を育む経済へ [DIPシリーズ]

 

 

紹介書籍「ウィキノミクスーマスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ」

 

ウィキノミクス

ウィキノミクス

 

 

パート2 グランズウェル
第四章 コラボ消費の登場
コラボ消費のシステム/プロダクト=サービス・システム(PSS)/再配分市場/コラボ的ライフスタイル/コラボ商品の4大原則/社会的承認/余剰キャパシティの活用/共有資源の尊重/他者との信頼
 
 
■コラボ消費の四原則
・クリティカル・マス 
ある程度の規模になり使う人に選択肢を与えられるようになること。多くの人が参加することによって社会的承認が得られる。つまりはみんなやってるならぼくもやろう。
 
^_^ 工具の貸し出しはあると便利だよねー。自分でやるか、図書館とかで貸してくんないかなぁ。
 
・余剰キャパシティの活用
 
車、寝室、電動ドライバーなどほとんどの時間が使われずに置かれたままになっている。特に電動ドライバーなど使う時間はほんの十数分。これこそ余剰キャパシティの最たるものだ。
 
・共有資源の尊重
過去においては、共同の放牧場はその維持を考えない個人によってできるだけ多くの羊を放牧され、食べつくされてしまうとされ、資源は個人が所有するのが良いとされていたが、共有の財産は一定の管理がなされるとされつつある。その共有の財産の最たるものがインターネットである。インターネットではあらゆるものが共有され、リナックスの様に多くの人が手を加えてより価値の高いものにしていくという文化も生まれた。
 
・他者との信頼
ネットには評価システムがあるので、人の信頼を裏切るような行為をすればあっという間にコミュニティに広がる。
 
第5章 所有よりもすばらしいープロダクト=サービス・システム
「脱所有」/レンタル革命/メンバーみんなの集合知/P2Pレンタル/シェアへの抵抗感をなくす/サービス・ エンヴィー/カーシェアを「かわいそう」から「かっこいい」に/「搾取し、製造し、廃棄する」サイクルを止める/大規模なシステムを作り直す
 
紹介書籍「エイジ・オブ・アクセスーあなたは「アクセス富者」か「アクセス貧者」か」

 

エイジ・オブ・アクセス―アクセスの時代

エイジ・オブ・アクセス―アクセスの時代

 

 

名言
概して、持つことより使うことに、はるかに大きな豊かさがある(アリストテレス)ページ132
 

 

「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)

「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)

 

 

紹介書籍「サステナビリティ革命ービジネスが環境を救う」

 

サステナビリティ革命―ビジネスが環境を救う

サステナビリティ革命―ビジネスが環境を救う

 

 

第6章 因果応報ー再分配市場
「取引コスト」がなくなる日/需要と供給のマッチング/脱消費/私があなたを助ければ、誰かが私を助けてくれる/邪魔をしない/心の中の「公平さ」の物差し/未来の影/中古品の価値/君にこれをあげるから、僕にあれを頂戴/スワップトレードの6次のへだたり
 
「世の中に入らないものなんてない。使えるものが、ただ間違った場所にあるだけ」という考え方が基本にある。
 
紹介書籍「ヒトデはクモよりなぜ強いー21世紀はリーダーなき組織が勝つ」

 

ヒトデはクモよりなぜ強い

ヒトデはクモよりなぜ強い

 

 

紹介書籍「一流のプロは「感情脳」で決断する」

 

一流のプロは「感情脳」で決断する

一流のプロは「感情脳」で決断する

 

 

^_^ 6次のへだたりを超えてものを交換するシステムがあるが、どうしても送料がかかる。ではどうするか?ダウンロードソフトや映画のストリーミングの権利などは現在譲ったり、譲られたりできない様になっている。それができるようになれば恐ろしく便利になる。しかし、運営側は利益を減らすのでわざわざそんなことはしないだろう。それができるようになればちょー便利なんだがなぁ。
 
第7章 みんな一緒 コラボ的ライフスタイル
取引しよう/コミュニティ通貨/ソーシャルレンディング市場/eBay + PayPal +マッチ.com/別々に同じ場所で働く/シェアをカウンターカルチャーではなく、カルチャーのコアにすること/バーチャルなこみにティーをリアルな世界で実現する
 
^_^ 今後はアパートが新しいコミュニティにならないだろうか?シェアハウス?シェアハウスならできるコスト削減がある。例えば通勤・通学に車を出すのも定員いっぱいまで、インターネットも共有できるだろうし、アマゾンやHuluなどの動画の見放題のアカウントも共有できる。自転車も共有できるし、買い出しも共有できる。まぁ、法律的な兼ね合いもあるけれど、さまざまなコストを削減できるだろう。学生さんなどには最適なのではないだろうか?その中での仮想通貨を発行してもいいだろう。トイレ掃除とかにいくらとか。これからはアパートを買って親族で住むというのもアリかもしれない。新しい二世帯住宅だ。もちろん、空き部屋は貸し出せるし。なんにしてもコラボ消費をするには最初からつながりのある人同士が協力した方が効率的かもしれない。
 
パート3 何が起こるか?
第八章 コラボ・デザイン
最初にシステムを作る/これがほんとの一生モノ
 
紹介書籍「自然資本の経済ー「成長の限界を突破する新産業革命

 

自然資本の経済―「成長の限界」を突破する新産業革命

自然資本の経済―「成長の限界」を突破する新産業革命

 

 

ティンバーランドの靴は一生モノ?
 
第九章 コミュニティはブランドだ
ブランド伝道師たち/自由にさせる/ノーブランドと言うブランド
 
紹介書籍「つぶやき進化論ー「140字」Googleを超える!」

 

つぶやき進化論 「140字」がGoogleを超える! (East Press Business)

つぶやき進化論 「140字」がGoogleを超える! (East Press Business)

 

 

第10章 シェアの進化
消費者のマインドセットを変える/評判の口座/価値を定義し直す/歴史的なターニングポイント
 
生活の中で、誰かと意見が合わず、仲違いすることがある。その「誰か」は、他の人にあなたの悪口を言うかもしれないが、長い目で見ればあなたの評判が傷つく事はないだろう。「だけど、カウチサーフィンの中だと、誰か1人に言うんじゃなくて、みんなに言うことになる。だから影響の大きさが全く違うんだ。て事は、本当にすごく気をつけて人と接する必要があるってことなんだ」ページ271
 
^_^ オンラインコミュニティの中と外の違いを端的に表している言葉だと思う。オンラインコミュニティの中ではそれは半永久的に残り、喉に刺さった骨のようにそのコミュニティにいる限り、苦しめられ続けることになる。
 
名言
歴史的な事の最中にいるときには、その重大さに気づかないものだ(トーマス・フリードマン ベストセラー作家)
 
謝辞
 
日本語版解説 小林弘人
 
^_^ 動画やゲームなどのデジタルデータをネットで個人間で取引させる方法としては一週間とか、起動何回とか、プレイ時間◯時間などに限定しておけば、ファイナルファンタジー3です、あと3日、8月15日までプレイできます250円や風の谷のナウシカあと1回通して視聴できる権利ですなどとしてキーを送るという方法が取れる。すると送料は一切かからず、楽しめる。そういうゲームや動画のプラットフォームが欲しいかも知れない。
 
原注
 
参考文献
 
 

『女は人生で三度、生まれ変わる―脳の変化でみる女の一生』書評・目次・感想・評価

【『女は人生で三度、生まれ変わる―脳の変化でみる女の一生』目次と読書メモ】

はじめに
 
1 女性の脳の誕生
 
 生物学的事実は、私たちの個性や行動傾向の基本である。
 自由意志の名のもとにーまた「政治的公正」にこだわってー生物学的事実が脳に及ぼす影響を否定しようとすれば、自分自身の自然を敵にまわすことになる。
 
^_^ 事実よりも、綺麗事を優先する声の大きい輩がどこの世界にもいて、害悪撒き散らしている。事実を事実として受け止めて対応を考えることが何より重要であるのに。
 
(女性には)、人とのつながりやコミニュケーションを切実に求める価値観がありこの価値観は実はホルモンが女性の脳に影響を及ぼして作られる。ページ28
 
1 女性の脳の誕生
表情読み取る
音声を聞き取る
同調し、共感する
母親のストレスを取り込む
争わない
男の子とは遊ばない
生まれも育ちも
ジョージの横暴さ
 
男性は一人当たり翌7千語を使うが、女性は2万語である。ページ36
 
^_^ この差は大きいなぁ。男の俺は1話したら3は聞かなければならないわけか。
 
 女児は生後2年間の母親の情動を取り込み、その影響は数世代にわたって続くこともある。男児においてはそこまで母親の神経システムを取り込む事は無いようだ。
 
^_^ 女児と言うのは母親に大きな影響を受けやすいらしい。にわかには信じられないが。
 
 男児と比べて女児は平和的で友好的な存在であるとされがちだが、実は男児とは異なった形での攻撃性を持っている。
 仲間外れにされるの嫌い、絆を維持しつつ、そのコミュニティーを支配しようとする。
 女児は男児よりはるかに複雑で社会性に富んだ攻撃性を持ち合わせているのだ。
 
^_^ なるほど。単純なステレオタイプに陥らないようにしつつ、読み進めていけばなかなか面白い内容だ。自分が過去に男児であったが人の顔色ばかり伺っていた気がする。まぁ大雑把な傾向と考えれば納得いく部分は多い。
 
2 十代の女の子の脳
日によって違うストレス
人とのつながりが快楽
男の子は話さない
孤立することを恐れる
睡眠サイクルと気分の変化
10代の脳は波瀾万丈
脳が衝動をコントロールできない
うつのリスクは男の子の2倍
女の子同士の闘い
 
 ヒヒは社会的なつながりが最も濃いメスは生き残っている子供が1番多く遺伝子を伝えることに成功していると言う。
 
^_^ 出産と何より子育てをしなければいけない女性は社会的つながりを重視せざるをえないし、社会的つながりを維持した個体が子孫を残してきたと言うことか。
 
原始的な脳は言う。「つながりをしなったら、お前も子供もおしまいだ」ページ81
 
 10代の女の子の脳はトラフィックを処理できないモデムのようなもので度々、暴発する。彼らの問題を解決するには教育よりホルモン剤が有効な場合がある彼女らの暴走に対しては親が代わりに正しい判断をしてやる必要がある。
 
 ロミオとジュリエットももう少し大人になってホルモンバランスが安定すれば、情熱も冷めると周りが理解していればあの様な事にはならなかっただろう。女性の方が先に成熟するのでジュリエットの方が先に冷めるだろう
 
^_^ 十代の自由恋愛というものがいかにリスキーなものであるか思い知らされる内容ではある。思春期の暴走した脳でパートナーを、時には生涯のパートナーを決めてしまうわけだから。
昔のお見合いや、トルコなどで行われている取り決め婚などの方がはるかに合理的ではあるようだ。何しろ、経験豊かでホルモン的にも安定している年長者が話し合ってパートナーを決めるわけだから。他の本にも、お見合いや取り決め婚の方が当初は恋愛結婚に劣るとは言え、5年後、10年後の幸福度は恋愛結婚に勝ると言うデータもある。
ある程度、大人になってから結婚すると言うのは合理的ではあるようだ、結婚が遅くなりすぎると妊娠出産に問題が生じるということもあるが。
何事もほどほどがよろしいようで。
 
^_^ 避妊薬の一部が女性の性的衝動を減らすと言う皮肉なものだ。
 
3 愛と信頼を求めて
理想的なパートナーの条件
男性が求めるもの
彼は信用できるか?
恋する脳
ロマンティックな絆
ストレスが及ぼす影響
一夫一婦遺伝子
失恋に苦しむ脳
 
 女性が配偶者候補に対して重視するのは、社会的地位や経済力である。それは残念ながら女性が自立した経済力を持っていても変わりは無い。金持ちの女もそうでない女と同様に、やはり金持ちの男を選ぶ傾向は変わらないのだ。
 それはやはり原始時代からの傾向が、ここ数十年女性が自立するようになったからといって急に変わらないからである。
 
 恋愛中の脳の回路は、強迫観念、躁状態、中毒、渇き、飢えなどと共通した状態になっている。
 
^_^ マジでヤバイ状態ですよねこれ。
 
 オキシトシンは人に対する信頼を促進する効果が認められている。
 
^_^ 詐欺集団が、加湿器にオキシトシンを混ぜてセミナーを開けばとんでもないことになりそうですね。
 
 抱擁に関する実験から、オキシトシンは普通1人の相手と22回の抱擁の後に脳内に放出される。
 
^_^ 22回ってやたらリアルな数字ですね。とりあえずお金払ったり、土下座して22回抱擁して貰えば、、、。
 
小話
一夫一婦制の哺乳類は哺乳類全体の5%に過ぎない。
 
 男性の浮気性であるか否かの沢、少なくとも17種類あるバソプレシン受容体の遺伝子次第と言う部分がある。
 
^_^ 自分が遺伝子的にどうなっているのか知ってみたい気もするが、結果が悪ければ相方には知られてはいけない。手軽に薬局で調べられるような時代が来るのも恐ろしい気がする。
 
小話
 失恋して自殺する確率は、女性より男性の方が3倍から4倍も高い。
 
4 へその下の脳
女性にはムードが必要
オーガズムの真の目的
女性の浮気の生物学
愛の燃料はテストステロン
セックスに関する男女格差
 
 女性は扁桃が非活性化して安心感に包まれなければオーガズムには達しない。その点でも女性のオーガズムに達する過程は男性より複雑で条件は厳しい。
 
^_^ つまりはアダルトビデオのレイプもので女性がイキまくるなんてのはファンタジーに過ぎないということか、、、知らんかった。恥ずかしい。
 
 女性がバイブレーターを好むのは余計な不安を排除できるからである。相手にどう見えるかとか、はやくイキすぎてはいけないとか、余計なことを考えないで済む。
 
 多くのセックス・セラピストが、女性にとってはペニス挿入に先立つ24時間の出来事すべて前戯だ、と言う。ページ141
 
^_^ つまりは男性は1日かけてムードを作り女性をその気にさせろ、ということか、、、
 
 男性はハンサムであるほど(左右対称であるほど)女性はオーガズムに達しやすい。オーガズムに達しやすいと妊娠しやすい。そして、ハンサムほどデートに金と時間を掛けず背信行為を行う傾向が高い。つまり、ハンサムは女性をイカせやすく、妊娠させやすく、浮気しやすい。
 
^_^ なんとなくわかっていたこととはいえ、ハンサムでない男のコとしては非常にシビアか結果だ。やはり非ハンサムは誠意で勝負するしかないのだろう。それで女性が誠意を返してくれるかはわからないが、、、。
 
 決まったパートナーがいる女性は妊娠しやすい時期になるともっと支配的な男性を好む。つまり浮気のスイッチが入るのだ。これはシングルの女性には見られなかった。つまり、女性は安定的なパートナーが存在すると、より遺伝的に有利な遺伝子を求めるスイッチが入るのである。
 
^_^ うぎゃあ、闇深い。人類は男性も女性も完全には一夫一婦制に本能的に合致しているわけではないんだね。
 
 女性もテストステロンが多い傾向の人ほど性衝動が強い。
 テストステロンは男性ホルモンと呼ばれるが男女ともに持っている。しかし、男性の方が10倍から100倍多い。
 
 男性の脳はセックスに関与するスペースと処理能力は女性の二倍もある。
 女性は感情の処理用として片側八車線のスーパーハイウェー思っているのに、男性のそれは細い田舎道のだが、セックスに関する思考の処理については、男性にはオヘア空港級のハブ空港があって、女性には小さな自家用の離着陸する近隣空港しかない。ページ153
 
20歳から30歳までの男性の85%は52秒ごとにセックスのことを考えるのに、女性は1日に1度 ページ154
 
^_^ こう書かれると男って本当にしょーもないなぁ。否定できないし。
 
5.ママの脳
脳の中の赤ん坊
ママの脳の誕生
パパの脳で起こること
赤ん坊が快楽回路をハイジャック
授乳とぼんやり脳
良いママの脳は連鎖する
子育てと仕事のバランス
ママの脳にとって理想的な環境
母親業にはサポートが不可欠
 
 妊娠中に女性の脳は縮む。これはママの脳に変化するために準備しているものと思われる。
 
 少なくとも一度仔を産んだことのあるメスのラットは、脳の不安中枢の活動が低下していて、記憶力が向上して迷路テストの成績が良くなり、獲物をとらえる能力は5倍も高くなる。ページ169
 
^_^ ラットでも母は強しか。
 
 未来のパパがツワリに似た症状に陥ることがあるこれは、クヴァード症候群という症状でこれは65%の割合で起こる。これは配偶者のフェロモンが影響していると思われる。
 
^_^ 知らなかった。パパも子供の影響を生物学的に受けるんだね。
 
 残念ながら育児に関心の低い母親に育てられた女の子は同じように育児に関心の低い母親になる可能性が高い。これは動物でも人間でもその傾向は強い。遺伝ではなく、脳の成長時にどの様な影響を受けたかで変わる。
 
^_^ 厳しい言い方をすれば男がパートナーを選ぶときは母親の愛情を受けて育った女性を選ぶべきということか、、、辛い育ちをした女の子は大人になってもそれが自分の中に残るのか、、、それを乗り越える手法がもっとしっかり確立すれば良いのだが、、、。
 
 野生の霊長類は滅多にフルタイムの母親にはならない。多くの間が子育てと不可欠の「仕事」である最終や摂食行動、休息をバランスさせている。ページ183
 
 人間でも母親業は必ずしもひとりでしなければならないものではないし、都会的な環境で実母がするとは限られているわけでもない。子供の方からすれば、誰であろうと愛してくれて安心感を抱かせてくれる育児者がいればいい。ページ184
 
^_^ 育児と仕事のバランスというのはもっと保育園をという声が多いが実はもっと仕事を減らせというのが正しいのではないかと個人的には思っている。女性にも働いてもらえばGDPが上がるので政府はその方向で動いているが、それが親や子供にとって幸せな選択なのかは疑問だ。育児だけに専念させられるのは間違いだと思うが、仕事と育児をもっと仕事を減らす方向でバランスすべきではないかと思う。それでは収入が足りないと言う人も多いと思うが、消費社会がお金を使うようにせきたてている幻想に過ぎないのではないか?まわりにもっと低収入でもあなたより幸せそうにしている人は居ませんか?
 
 アカゲザルの母親に1「餌が毎日豊富に与えられる」2「餌が少ないが毎日与えられる」3「餌が不定期に与えられる」と言う3つの条件で子育てをさせたところ、1.2.の条件ではほぼ適切な子育てが行われたが、3.の条件では母猿からの虐待や子供への攻撃すらあった。
 
^_^ これを読むと子育てに必要な条件は裕福ではなく安定であることがわかる。貧しくても安定的に食べていけると感じることがどれだけ育児に大事なことがわかる。
 
^_^ 母親業にはサポートが必須なのだから、核家族化はマイナスには違いない。その点でも母と娘の仲良し化はその傾向に対する女性の本能的に抵抗なのかも知れない。核家族化はから二世帯住宅やURの親のそばに住むサポートなどの中家族化が必要なのかもしれない。その方がお互いサポートできるのだから。距離の取り方は難しいと思うが。
 
6.感情を汲み取る
体感的直感の秘密
男性の脳を理解する
彼が無神経に見えるわけ
感情的な出来事の記憶
怒りを避けようとする回路
女性は不安になりやすい
脳の性差が誤解を生む
 
 男性も女性も幸せな人のそばにいると心地良いが、悲しんでいる人のそばにいても落ち着いていられるのは女性だけだ。ページ202
 
^_^ そう考えるとセラピーは女性だけの天職だと思える。男性にできるのか?
 
 男性は自分が辛い思いをしているときに渡したとの接触を避けようとする。彼らはトラブルを1人で処理しようとするので、女性も同じだろうと思う。
 
女性は男性の四倍も不安になりやすい。ページ212
 
7,熟年女性の脳
動乱の始まり
性的関心の急低下
私の妻はどこへ?
誰が夕食を作るのか?
自分の仕事で満たされる
夫婦のルールを書き換える
閉経後の脳を守る
おばあちゃんの重要な役割
人生をより良いものに
 
 すべてを投げ捨ててやり直したくなると言う物語は閉経後の女性にはごくありふれた通過儀礼なのだ。
 
 原始時代の人類が生き延びる人口増やすことができた鍵の1つだおばあちゃんなのではないかと言う。ホークスは、石器時代閉経後の元気な女性たちが余分の植物を集めたおかげで孫たちの生存率が上がったと主張する。おばあちゃんたちが食物を提供して助けをしたから若い女性は短期間に大勢の子供を産むことができ、人類は多産になり繁殖に成功した。典型的な狩猟採集社会の寿命は40歳未満だったとしても、成人女性の3分の1はこの寿命より長生きで、多くが60代70代まで生産的な人生を送っただろう。ページ245
 
^_^ 人類繁栄の鍵がおばあちゃんというのはなんとも言えない温かい気持ちになれる学説ではある。
 
人生をより良いものに
 
エピローグ 女性の脳の未来
 
 性差に基づく差別への不安は根強く、女性が男性との平等を主張できなくなるかもしれないと言う恐れから、性差に関する推定を科学的に検証できない状態が長年続いてきた。しかし女性と男性を同じだとするのは、男性にとっても女性にとっても有害で、結局は女性を傷つける。ページ251
 
^_^ 確かに平等とは違いを無視することだという誤った考えが未だに蔓延っている。同時に社会は配慮を求めることは甘えだという考えも同時にあり多くの人々を追い詰めている。我々はまだ奪い合いをしなければならないほど貧しいのだろうか?
 
付録1 女性の脳とホルモン療法
 
付録2 女性の脳と産後うつ
 
訳者あとがき
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

『WILLPOWER 意志力の科学』書評・目次・感想・評価

 

【『WILLPOWER 意志力の科学』目次と読書メモ】

はじめに 幸せと成功の鍵
意志力の再発見
子供の頃の違い
無意識の脳、意識的なコントロール
自己の新たな理解へ
 
紹介書籍「こうすれば必ず人は動く」
 

 

 

紹介書籍「思考は現実化する」
 

 

 

紹介書籍「自由への挑戦」
 

 

自由への挑戦―行動工学入門 (1972年) (Bestseller selected)

自由への挑戦―行動工学入門 (1972年) (Bestseller selected)

 

 

紹介書籍「I am OK you are OK 幸福になる関係、壊れていく関係」
 

 

Yo estoy bien tu estas bien / I am Ok You are Ok

Yo estoy bien tu estas bien / I am Ok You are Ok

 

 

紹介書籍「一瞬で「自分の夢」を実現する法」
 

 

一瞬で「自分の夢」を実現する法

一瞬で「自分の夢」を実現する法

 

 

紹介書籍「自制心の喪失」
 
子供の頃、我慢できずにマシュマロ食べてしまった強大人になると犯罪者になる可能性が高く社会的にも成功しにくい。
神経学者が入れる事はほぼ無意識が支配しているとしたが、それはあらゆる事柄を細切れにしすぎているから。選択を行うときは意志力が働いている。
 
^_^ おやおや今まで読んできた本、否定されてるぞ。
 
第一章 意志力とはなんだろう
 
デュオニソス
ぶどう酒の神?
 
小話
赤色で緑と書いてある字を読ませるストループ問題は冷戦期間中、アメリカの諜報機関でも使われていた。ロシア語を読めるのに読めないと言い張るスパイ容疑者はロシア語で緑と書いてある赤色の文字を見て、文字色を赤と答えるのにいつもより余計に時間がかかるのだ。読めてしまうロシア語の緑の文字が邪魔をするからだ。
 
リビング・スタチュー
 
アマンダ・パーマー 
 
1.意志力の量には限界があり、それを使うことで消耗する。
2.すべての種類の行動に用いられる意志力の出所が1つである。
 
人は意志力を温存しようとする傾向もある。さらに課題が用意されていると知れば、今やっている課題に意志力を全て注がない。
 
意志力を使うことがら
 
・思考のコントロール
・感情のコントロール
・衝動のコントロール(正確には衝動への対処のコントロール)
・パフォーマンスのコントロール(物事への集中、やめたいと思っても続ける力)
 
意志力の出所は一つ。だから意志力を使う目標の設定は1つに絞るべき。禁煙なら禁煙、ダイエットならダイエット、禁酒なら禁酒。元旦だからといって、禁煙してダイエットして禁酒するという目標を立てるのは合理的でない。
 
^_^ なるほど面白い。習慣になるまでは意志力が使われるから人生の改善は一つに絞るべきなんだね。
 
第二章 意志力の元になるエネルギーを高める 
グルコースなくして、意志力なし
「内なる悪魔」をコントロールする
GI値の低い食べ物を取ろう
 
小話
女性がPMSを発症するのは前回の排卵期に妊娠しなかった場合に限る点から生殖能力のない男性に不満を抱いて他の配偶者を探すよう、自然淘汰の法則によって仕向けられているのではないかと考えられている。
 
意志力の回復にはグルコース(単糖類)が有効だが、GI値の高い物を取るのはオススメしない、摂取後一時的に血糖値が上がりその後、急激に加工するので、総合的に悪影響が生じやすい。GI値の低いナッツや果物などを取ることをお勧めする。
 
第3章 計画を立てるだけで効果あり
 短期的な目標か、長期的な目標か
 大まかな目標か、細かな目標か
 水のような心
 頭の中の猿を追い出す
 ゼロ地点に達する幸せ
 
 タバコ、アルコール、その他の薬物(マリファナを除く)に依存している人はそうでない人に比べ将来に対する認識は著しく短い。
 平均的には人が将来と言うと4年程度の未来を考えるが、依存症患者は9日程度先のことしか考えられなかった。
 
紹介書籍「初めてのGTD ストレスフリーの整理術」
 

 

全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

全面改訂版 はじめてのGTD ストレスフリーの整理術

 

 

ザイガルニック効果
仕事や目標が途中のままで終わっているとそのことが意識に登り続ける効果。しかし実態は無意識が意識的な脳に計画を立てるように求めているのだ。
 
2分ルール
2分以内に終わる作業はリストに入れてはいけない。すぐ取り掛かって終わらせてしまうのだ。
 
^_^ 五分ルールだったら、歯医者に連絡して、健康診断の申し込みして。
 
「庭を作る、写真を撮る、本を執筆する、何をするにしても、創造性溢れた乱雑さは、生産性が高い状態を示すものだ。アイディアをそこら中にばらまきたくもなるが、はじめはきちんと片付いた状態から始められるようにならなければいけない。めちゃめちゃの状態は1度に1つが限界だ。混乱が2つあったら頭がおかしくなってしまう。あなたは神を見いだすと言う壮大な仕事をしようとしているのかもしれないが、キャットフードがなくなりそうなら、それに対処する計画を立てておいた方が良い。そうでないとキャットフードにばかり気をとられて、神を探す作業からは遠ざかってしまう」ページ117
 
^_^ 何かを決断すると言う事はそれ以外の選択肢を殺す切り捨てると言うことでその負担は計り知れない。
 
第4章 決定疲れ
 
物事を決定すると言う事は決定疲れと言う症状を発生させる。
楽しい選択であったとしてもそれは長くは続かないやがて決定疲れが訪れる。
自分に影響がない他人の家の家具を決めるなどの作業であれば決定疲れは生じにくい。
 
選択疲れの証拠として、イスラエルの裁判所での仮出所の決定がある。判事が元気な午前中の最初に検討される仮出所は高い確率で仮出所が認められ、食事前で空腹であったり午後の遅い時間であったりする仮出所の検討は拒否されることが多いその差は歴然としている。
 
1000ドルのワインは100ドルのワインはの10倍の価値があるだろうか?
1000万円の車は100万円の車の10倍の価値があるだろうか
 
人は選択を続けると選択疲れして判断力が鈍る。
 
^_^ そうなると車のディーラーでは客がグルコースを取って判断力を回復しないようにノンカロリーのコーラとか、ノンシュガーのお茶を提供すべきだね。  
 
^_^ 様々な選択肢が人に選択疲れを起こさせるなら、選択するのやめると言う選択肢を選んでみよう。
中古で動作確認済みの1番安いものを選ぶとかすれば少なくとも疲れない。
車なら色もホイルもハンドルも選べないが少なくとも疲れないし、間違いなくお金を節約できる。
 
←働く
使う→
いってこい。行ったり来たり。
 
第5章 自分を数字で知れば、行動が変わる
鏡が見えるか、見えないか
活動を数字で確かめる
記録を友人達と分かち合おう
 
 倹約家はお金を使おうと考えている時、脳では不快なことを見たり聞いたりしたときに活性化する部位が活性化したが浪費家ではその反応はなかった。
 
^_^ 節約家と浪費家では脳のシステムが違う?
 
 データを公開したり、共有したりすることで自己コントロール能力が高まり行動を変えることができる。
 
^_^ とにかく1日一冊本を読むを維持しよう。
 
第6章 意志力はこうして鍛える
すぐできる強化トレーニング
1つうまくいけば、あらゆる面に及ぶ
自制心を長期間、保ち続けるには
 
 意志力を維持する訓練、例えばエクササイズ、背筋を伸ばすでも、やり続けられれば他の面でも、意志力を利用でき、あらゆる面で良い影響がある。
 
 過酷な試練に耐えうるパフォーマーも、日常の誘惑に陥ることもある。ギネスの書類の提出を先延ばしにして、申請し損なうことすらあるのだ。
 
第7条 探検家に秘訣を学ぶ
「感情移入ギャップ」に要注意!
プリコミットメントから始めよう
脳が自動操縦するスイッチ
高レベルの思考を身につけよ
 
紹介書籍「闇の奥」
 

 

闇の奥 (岩波文庫 赤 248-1)

闇の奥 (岩波文庫 赤 248-1)

 

 

紹介書籍「スタンリー:偉大なアフリカ探検家のありえない人生」
 
 無意識に行われるとして行動起こした行動が習慣と結びつき、意思でコントロールする行動は日常的でない、いちどきりの行動であるものが多かった。自己コントロール能力が最も効果を発揮するのは、悪い習慣を断ち切りよう習慣を確立する時だ。ページ201
 
毎日書くことをお勧めする。自己コントロール能力を発揮して毎日の習慣にしてしまえば、長い目で見たとき、無理をせず多くの仕事ができるようになる。ページ203
 
紹介書籍「暗黒の地 アフリカにて」
 
^_^ つまりは意志力を持って良い習慣を確立し、習慣化することで意志力を不要な状態にし、意志力を温存する。
 
 人は高レベルの思考を持ってすると、高い自己コントロール能力を示す。また低レベルの思考を持ってすると自己コントロール能力を失う。
高レベルの思考を誘導する方法としては「歌手とは何か」「why」、低レベルの思考を誘導する方法としては「歌手と言えば誰か」「how」がある。
 
^_^ つまりはレベルの高い信念のある人は高い自己コントロール能力を得ると言うことか。
 
第8章 特別の力
アルコール依存症から抜け出す
集団の力を借りる
宗教が自己コントロール力を高めるわけ
「明確な一線」を引く
 
紹介書籍「うそつきくらぶ」
 

 

うそつきくらぶ

うそつきくらぶ

 

 

アルコール中毒者更生会のモットーは「その日一日のことだけを考える」
 
^_^ これは今日1日だけアルコールを口にしない事を続けることでそれが一週間になり一ヶ月になり、一年になるということだろう。最初からこの我慢が一生続くと思えば耐えられない。今日1日だけは文章を書こうでやがて物書きになれるだろうか?
 
 逆説的に考えれば、酒は初めての人にとって決しておいしいものではないし、初めてのドラックを体に入れるのは恐ろしいことだ。しかし彼らはそれを乗り越えてしまう。なぜなら仲間からのプレッシャーがある恐怖を感じずにそれをクールにやって退けなければ仲間から認められない。悪い方向に働くピア・プレッシャーなのだ。
 
^_^ 何かの趣味の集まりで、何かの趣味をやる人を集めるのではなく、酒を飲まないとか、タバコを吸わないとか、ギャンブルをしないとか、ソシャゲをやらないとかの会を行えば社会的に良いのではないだろうか?もちろんそれらの悪癖を辞める意思で入会する人も歓迎する。良いピア・プレッシャーが働くのではないだろうか?酒を飲まないバーベキューサークルとか、タバコを吸わない麻雀の会とか、ギャンブルをやらない野球ファンの集いとか、ソシャゲをやらないママさんの会とか。絶対需要はあると思う。
 
ゼロ・トレランス、非寛容は効果的。例外なく絶対禁酒は効果がある。
 
^_^ 昔読んだ記事で、校則を明確にし、ゼロ・トレランスにしたところ、学校が良くなったというのを読んだ。罪と罰を容赦なく明確にすることで温情の入る余地が無くなり、校則を守るようになったらしい。温情があると思うと生徒がまず自分を甘やかせてしまうところがあるのだろう。試験休みなんだから、これぐらい先生も許してくれるだろうということで悪癖に入り込むこともあるだろうから。
 
第9章 能力を伸ばすには、自尊心より自制心
自尊心が高いと、成績が下がる
アジア系の子育て法に注目!
厳しい罰よりも、素早い罰を
自分との約束
大切なのは「見守る目」
目覚ましい成果を達成したプログラム
 
 過去において自尊心はあらゆる問題を解決すると考えられていたが、それは誤りであったことが実証されている。自尊心が高い人間が成績が良かったのは成績が良かったから自尊心が高くなっていたのだ。
 自尊心の意見として現在も認められているのは、自主性が高まること、機嫌よく過ごせる事の二点である。
 
紹介書籍「タイガー・マザー」
 

 

タイガー・マザー

タイガー・マザー

 

 

 アジア系の移民が優秀な理由は、彼らは良い行いを良い行いとして評価され育ったからである。
 無条件であなたは素晴らしいと言う自尊心を育てるやり方ではなく良い行いをしたときに褒めると言う当然と言えば当然のやり方であった。
 
^_^ アジア系の自殺率の高さを考えると、アジア系の子育てにも大きな問題が存在するとも考えられる。結果に報酬が与えられれば結果が出なければ自分に価値を見出せない。就職できなかった若者の自殺する理由がここにあるのではないだろうか?
 
 重い罰よりも、素早い罰が効果を発揮する。また大切なのは一貫性。
 ある時は許されてある時は許されないと言う状況は子供を混乱させる上、バレなければ許されると言う思考回路を育ててしまう。
 一貫性を持ったしつけをするには親には負担がかかるがその価値はある。
 
 父親のいない家庭で育った子供が、自己コントロール能力が低いのはデータとして現れている。
 しかし社会的に片親で子供を育てていると声を非難することになりかねないので誰もそれを声に出さない。
 家を出たと言う理由以外で父親がいない家庭ではその傾向が半減しているので、遺伝的要因があるのは確実。
 
^_^ 母子家庭で育った人間としては非常に衝撃的な内容。遺伝的要素の半分はあるという事なので、、、。しかし現実を認めないというやり方は非常に問題があると思う。多くの場合、母子家庭での教育に問題があるということを事実ならば認めた上でその対策を練るべきであり、社会的批判が怖いからと言う理由で社会全体が目を背ける事は母子家庭に育つ子供たちにとっての裏切り行為ですらある。
 
 多くの親が根拠に子供を称賛する一方、子供たちは難しいテレビゲームに努力が報酬を求めていた。
 より良い武器を買うために節約し、敵を倒すために何度も失敗を繰り返しつつ練習し、成功すれば即時に賞賛される。
 このゲームのようなシステムを現実世界にとりあえず入れられないか研究している人々がいる。
 
^_^ 現実世界をゲーム化するという発想は面白いと思う。お金ならないが確実に良いことを報告すると褒められるゲームを作ってみてはどうだろうか?作れるかな?プレイヤーは毎日コインを与えられる。そのコインを人の善行報告に投入して投入された人はゲーム上メリットを受けられる。善行は5から10報告されてその中から選ぶ。従って仲間内でコインを回すことはできない。
 
第10章 ダイエットせずに減量を成功させる
一線を超えると、歯止めがきかなくなる
意志力を保つためには、食べる必要も
驚くほど効果的な方法
こまめに監視する
「絶対やめる」から、「いずれできる」へ
 
 過激なダイエットをすればするほど体はそれに抵抗しようとし、逆に太りやすくなる。
 普通の体型の人が肥満に陥る原因は多くはダイエット。
 アメリカ人はいつでも食事の実験ができるが、ヨーロッパ人は食事の時間を決めているので時間にならないと実験ができないその点でもアメリカ人が肥満に陥りやすい理由が見えてくる。
 パーティーなどでビュッフェに行く場合は事前に行動を決めていくと良い。フライドポテトには絶対に手を出さない、赤身の肉と白身魚の味を食べるなど。
 
 ダイエットにはこまめな監視が効果的、毎日体重を計る、食べたものを記録するなど。
 人は同じメニューでもlow-fatのクラッカーがついたら全体のカロリーが下がったような錯覚に陥る。当然クラッカーの分カロリーが増えているのに。
 
^_^ やはり何でも大盛りに見える皿、茶碗が売れそうな気がする。
 
 人は「食べない」「後で食べる」では「食べない」と決めた方が後で食べる段になって大量に食べてしまう。しかも我慢する苦痛は「後で食べる」の方がはるかに低い。
 
^_^ つまりは減量するのであれば、月に1度程度日を決めて、食べたいものを思いっきり食べる日を決めておけば、それ以外の日に食べ物を我慢する苦痛が大幅に減るというわけか。
 
結論 守りよりも、攻めの戦略
意志力を使わないようにする
悪しき運命を避ける
過程は、結果より重要だ
かすかなサインを見逃すな
気に病まないためのリスト
計画錯誤
あとでやろう戦略
代わりのことをやらない
記録は細かい方が良い
小さなご褒美をたくさん
 
 最初から意志力を使わなくていいように生活する。
 意志力が低下しているときは周りの音が大きく聞こえたり、感情の起伏が激しくなるので自覚できる。
 
^_^ ポケモンをやりに行こうか迷ってる時点で意志力を消費しているわけか。
 
 何か気の乗らない作業する場合は、時間を決めて行う。そうしないと1日を食いつぶす上、1日やらなければいけないと思えばやる気になれない、その結果やらなければいけないことに手をつけることができない。
 
 TODOリストは気にやまないためのリスト。早速作るか。
 
 目標を3つ設定し、この3つのうちいくつでも達成することを目指す、しかしこの三つを達成しないうちは他のことをしてはいけない。
 
 やらなければいけないことがあるから、それ以外はやらないと言う時間を作ると良い。それ以外の事はやってはいけないのだ。文章を書かなければいけないなら文章を書くか黙って座っているかと言う時間を作れば良い。
 
 オンラインゲームが普及したおかげで、どんな報酬が人のやる気を高めるのかを正確に把握できるようになった。それは小さな報酬を頻繁に、そして大きな報酬を時々出すことだ。
 
 小さな報酬は何でも良い、例えば毎日の水泳1時間の間に5分だけ休憩を入れても良いなど。
 
解説
紹介書籍「スタンフォードの自分を変える教室」
 

 

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

 

 

紹介書籍「ヤル気の科学」
 

 

ヤル気の科学―行動経済学が教える成功の秘訣

ヤル気の科学―行動経済学が教える成功の秘訣

 

 

紹介書籍「ずる」
 

 

ずる――?とごまかしの行動経済学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ずる――?とごまかしの行動経済学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

紹介書籍「なぜ意思の力はあてにならないのか」
 
・ 意志力は筋肉のように疲労し、また鍛えることができる(糖分をとると回復するが、できるだけGI値の低い食べ物を取ろう)
・意志力の出所が1つであり、そのエネルギー量には限りがある(目標は1つに絞ろう、難しい決断は意思力のあるうちに)
・ 意志力が弱まると、かえって刺激や欲望を感じやすくなる
・大切なのは意志力をいかに使わないかだ
・ 意志力をすぐ強くできる方法がある
・自己コントロール力は、記録を公開したり、友人と共に進める方が高められる。
・計画は立てるだけで効果あり
・「絶対やめる」ではなく「後でやろう」と思うとやめられる
・先延ばしを防ぐコツとして、明確な一線を引く、代わりのことを絶対やらない。
・ 1つうまくいけば、あらゆる面に及ぶ
・記録はこまめにつける、ご褒美もこまめに。
・良い習慣をつける、コツコツ続ける。コツコツ続ける派の方が成功しやすい
 
紹介書籍「間違いだらけの子育て」
 

 

間違いだらけの子育て―子育ての常識を変える10の最新ルール

間違いだらけの子育て―子育ての常識を変える10の最新ルール

 

 

 

『インサイドボックス 究極の創造的思考法』書評・目次・感想・評価

 

98点
読了まで5時間
 
 今まで良いとされてきたブレインストーミングに相対する思考法がインサイドボックスである。
 突拍子もないパーティーのようなブレインストーミングに対して、地味である事は否定できないが、1人でもできる上、創造性は制限の中でこそ花開くと言う科学的根拠も揃っており、きっと読めば身に付けたいと誰しも思うテクニックが紹介されている。

【『インサイドボックス 究極の創造的思考法』目次と読書メモ】

序章 創造性は誰もが習得できる技能だ
 イノベーションを生み出す「創造性」には、枠からはみ出た発想「アウトサイドボックス」が必要と言われる。だが本書の考え方は逆だ。創造性は自分のよく知る世界の「ヒナ形」から生まれるのだ!
 
 ビートルズの楽曲も、アガサ・クリスティーの推理小説もヒナ形から誕生した。
 ヒナ型から生まれたとしても創造性が奪われていると言うこともない。
 
イノベーターが用いている5つのヒナ形
・引き算
・分割
・掛け算
・一石二鳥
・関数
 
1章 イノベーションは制約の中にこそ潜んでいる
「枠外」思考の代表例と言われる「背面跳び」は、一見それまでの技術と真逆だが、実は開発者の得意な技術の中から発想されていた。自分の内側の制約の中「インサイドボックス」が創造性を生む
 
紹介書籍「創造的認知ー実験で探るクリエイティブな発想のメカニズム」

 

創造的認知―実験で探るクリエイティブな発想のメカニズム

創造的認知―実験で探るクリエイティブな発想のメカニズム

 

 

 肝に銘じるべきなのは、パニックにならないと言うこと。
 人はストレスにさらされているときは、創造的にものを考えるのは難しいからだ。
 次に、目の前の問題に対する解決策を聞いた覚えがないか、通常の論理や常識で問題を解決できないかを考える。
 それでも解決策が見つからなければ、いよいよ内側をを見るー自動車の内側を、枠の内側を、あなた自身の内側を。外に目を向けるのはよそう。
 ブレインストーミングのように片っ端から大量のアイデアをひねり出そうとしたり、
 連想思考試みたり、マインドマップを描いているすることをお勧めしない。
 この類のアプローチを行うと、思考が問題からどんどん遠ざかってしまう。ページ53
 
ブレインストーミングを行ったグループが、同じ人数の人たちがそれぞれ1人で考えたグループより大きな成果をあげると言う事は無い。
ブレインストーミングを行ったグループは、個人単位で考えてグループに比べて生み出すアイデアの数が少ない
・生み出されたアイディアの質や創造性は、ブレインストーミングを行ったグループの方が低い。
・人数が多ければ多いほど好ましいと言う常識に反し、ブレインストーミングをに最適な人数は4人である。
 
ブレインストーミングが結果を出せない理由
1騒がしい場に身を置いていると集中してものを考えにくい。
2アイディアの発見に貢献しようとせずただ乗りを決め込む参加者が出る。
3最大の原因はおそらく批判されることへの恐怖。批判や評価を行わないと言う建前にはなっていても。
 
名言
制約は、創造性と相容れないどころか、創造性を発揮しやすくする作用がある。制約を全て取り払うのは、想像思考の可能性を壊すのと同じことだ。行き当たりばったりの入れ方では、たとえ面白いアイディア思いついたとしても、それは風変わりで珍しいだけのものに終わる。常識を覆すようなものは生み出せない。(マーガレット・ボーデン)
 
定性的
質的な
量的な
 
第二章 引き算のテクニック
世界中のイノベーションは5つのヒナ形に分類できてしまう。インサイドボックス思考法が駆使する5つのテクニック、最初は「引き算」だ。汚れを落とす成分を引き算した千歳が起こした革命とは?
 
名言
豊かになるための近道は、欲望をいくらか取り除くことである。(ペトラルカ14世紀イタリアの詩人、学者、人文主義者)
 
引き算テクニックを進め方
 
1.製品やサービスの内部の構成要素を洗い出す
2.不可欠の要素を1つ選び、水流音取り覗くとどうなるかを考えてみる。部分的にもしくは完全に。
3.取り除いた結果どうなるかを想像してみる
4.取り除いた結果どのようなメリットが生まれるかを考えてみる
 
注意点
単に好ましくない要素を取り除いただけで終わらないようにする。
・あえて欠かせない要素を取り除く
・削除した要素の代替え物を慌てて決めない
・認知的不協和には屈しない
・単なる簡略化に陥らない
 
第3章 分割のテクニック
選択肢を制約することが、創造的解決策を生む。2番目のテクニックは「分割」だ。要素を切り分けて組み合わせ直すと、新たな可能性が見えてくる。自社が冷蔵庫分割すると何が起こったか?
 
1.内部構成要素を洗い出す
2.機能的分割、物理的分割、機能維持した縮小化を試す
3.分割を行った結果どうなるかを想像する。
4.その結果生まれたサービスに価値があるかどうかを検討する
 
注意点
・要素を空間と時間の両面で並べる
構成要素に分解すること自体がほぼ分割になるということを理解する。
・うまくいかない場合は対象との距離感を検討する
 
第4章 掛け算のテクニック
「枠の中」の様子をとにかく何倍かに増量すると思いもよらぬものが生まれる。「掛け算」のテクニックの応用範囲が広い。超高層ビルの建築法、髭剃り、便器、試験問題にまでこれで変革が起こった
 
1.構成要素を洗い出す
 
^_^ これは毎回同じだな
 
2.1つの要素を選んでコピーする。コピーすれば適当に決めて良い。ただしコピーしたものは必ず若干の修正を加える。
 
3.要素が増えた結果どのような状況が生まれるか考える
 
4.その結果生まれたサービスや製品価値があるかどうか考える。
 
5.実現可能か考える。
 
掛け算が成功した例
遠近両用メガネ、両面テープ、3段切替電球、住宅ローン
 
注意事項
・新しい要素を増やすだけでよしとしない。
・コピーした要素を必ず変更する
・単に特性をコピーするだけで終わらせない
・掛け算する場合は複数のコピーを作ることを目指す
 
第5章 一石二鳥のテクニック
1つの特徴や部品に、それまで別々だった昨日担わせる。いわば「一石二鳥」のテクニックはシンプルゆえに強力だ。このテクニックで顧客が社員研修の講師になり、市民が科学調査スタッフになった。
 
1.構成要素を洗い出す

2.
a.外部の要素に新しい役割を与える
 
b.内部の要素に新しい役割を与える
 
c.内部の要素に外部の要素が担ってきた役割を担わする
 
3.一石二鳥にした結果どういう状況が生まれるか想像する
 
4.その結果のサービスを評価する
 
5.アイディアが実現可能か検討する
 
注意すべきこと
・相性の良さそうな要素と課題ばかりを組み合わせない
・当たり前の要素を見落とさない
・複数の機能を束ねる事と一石二鳥混同しない(アーミーナイフは一石二鳥ではない)
・一石二鳥のテクニックの3つの方法全て試す
 
第6章 関数のテクニック
ここまで学んでくれば、より高度な「関数」のテクニックも使いこなせるだろう。一見無関係の2つの変数を連動させて、一方が変わればもう一方も変わるようにすることでメリットを生み出すのだ。
 
関数のテクニックの進め方
 
1.変数をリストアップする。
2.表を作り縦と横に変数を割り振る。横は完了できない変数(気温など)、縦は自分が関与できる変数(製品の色など)。
3.市場の状況について表に記入する。当初は0、該当する場所に製品がすでにある場合は1。
4.どのような関数を生み出せる可能性があるかに基づいて、表に記入する。
 
注意点
・要素と変数を混同しない
・時間を惜しまず適切な表を作成する
・ 1つのマス目について複数の関数を検討する(Aが強まるとBも強まるに限らずAが強まるとBが弱まるなどのパターンも検討する)
自分でコントロールできない変数同士の間に関数を見出そうとしない。(天気と時間など)
 
第7章 矛盾を見出せ
複数のニーズがぶつかる「矛盾」状態では、人はどうにか妥協しようとする。だが妥協しないことが創造的解決の鉄則だ。例えば交渉の場で妥協なしに矛盾を創造的に打破するテクニックを紹介しよう。
 
矛盾が発見されたら、むしろ歓迎すべき。矛盾に見えるものはほとんど偽物の矛盾。
 
安易に妥協するな。妥協では不満が残る。
 
お互いにオレンジを欲しがっていても、自分は実に相手は皮かもしれない。
 
第8章 人間の思考パターンを活用して変革を起こせ
起業家たちは皆イノベーションは素晴らしい、と口にするが、実際にはなかなか変革を起こせない。だがインサイドボックス思考法は、小学生でも使いこなして創造性を発揮できる究極のメゾットだ。
 
紹介書籍「アイディアの力」
 
1.目新しいアイデアに注意を払う
2.ランダムに対象を選ぶ
3.ランダムにテクニックを選ぶ
 
エピローグー子供たちを発明家にしよう ドリューの経験
 
 
 
 
 
 

『スモール イズ ビューティフル (講談社学術文庫)』書評・目次・感想・評価

【著者・F・アーンスト・シューマッハーさんの気になる著書リスト】

 

スモール イズ ビューティフル再論 (講談社学術文庫)

スモール イズ ビューティフル再論 (講談社学術文庫)

 

 

【『スモール イズ ビューティフル』目次と読書メモ】

第一部 現代世界
 
第一章 生産の問題
 
 人類は地球から受け取っている資源を資産ではなく所得として考えている。
 しかし実際は量が減っていく資産である。資産を食いつぶしているのである。
 地球経済が企業であるとしたら、経営者は企業に大きな問題が生じていると考えるであろう。
 
 また資源の問題として期待されている原子力の毒性の高い物質が後世まで残ることを考えるとより重大な問題を抱えていると言える。
 
第ニ章 平和と永続性
 
 金持ちは喧嘩しないのだから、何よりもまず経済発展させ、世界中が金持ちになれば平和が実現するだろうというのは欺瞞である。
 金持ちになっても、より金持ちが存在しそれに対しての嫉妬などは消えず平和になるとは言えない。
 ケインズは経済が発展しさえすればやがて精神的にも安定した世界が現れるとしたが世界中の人が現在の先進国のような生活を求めれば地球は支え切れない。
 
名言
大地は一人ひとりの必要を満たすだけのもの与えてくれるが、貪欲は満たしてくれない(マハトマ・ガンジー)
 
第3章 経済学の役割
 
^_^ 経済学には奇妙なところがある。仕事をしている企業などはとにかく経済的でなくてはならないし、合理的でなければならない。しかしその企業構成する1個人が帰宅した途端に消費者と言う存在に変化し、消費を楽しむ、と言うより消費を楽しまなければならない存在に変わる。
それは次々と生産される機能的には何も変わらない洋服を買い替え、僅かずつバージョンが変わる電化製品を買い替え、人からの評価が高いと言うという理由だけで高級車を買い、一晩住んだだけで中古住宅と呼ばれる新築の家を数十年ローンを組んで買うことが正しいとされる。
 
 経済計算の適用できる範囲には限界があることに気づいていないままでいると、彼は物理学の問題を聖書の引用で解こうとした中世の神学者に似た過ちを犯すことになろう。
 どんな学問もその限界の中でこそ役に立つのであって、その限界を踏み越えれば悪となり害を及ぼすことになる。ページ61
 
^_^ 経済成長に変わる指標としてゼロ成長でも構わないので、悪しき経済をより良い経済と入れ替えることに力を注ぐと言うのはどうだろう。指標の作り方としては研究が必要ではあろうが、同じ罪を生み出すにしても、より環境負荷が少ないとか、犯罪者が減って刑務所が閉鎖になる一方で幼稚園が建設されるなどよりよいGDPに入れ替えられていくならばゼロ成長でも問題はないと思う。
実際、戦争や自然災害でもGDPは上昇するわけで、、、。
 
第4章 仏教経済学
 
紹介書籍「豊かな社会」

 

ゆたかな社会 決定版 (岩波現代文庫)

ゆたかな社会 決定版 (岩波現代文庫)

 

 

 消費は人間が幸福を得る1手段に過ぎず、理想は最小限の消費で最大限の幸福を得ることであるはずだからである。ページ74
 
紹介書籍「人類の未来の課題」
 
 仏教をベースにした経済学を考えてみる。
 通常の経済学では区別をしない、再生の効かない化石燃料環境負荷の高い原子力等より、再生可能な風力、太陽光、薪等に価値を置く。
 労働分業制にして人間性よりも生産性を重視する経済学と違い人間人間性を重視したまま労働できることを重視する。
 
^_^ 確かに現在の経済学では、働く人の満足度は計算には入れず、生産性だけを重視する。楽しく働いて5生産するよりも、苦痛に満ちた労働して10生産したほうが価値が高いのが現在の経済学。
 
^_^ 現代社会では労働と消費がワンセットとなっており、労働で右に行った分消費で左に行く、トータルで移動していない状態に多くの時間が費やされている。その、新しい考え方としては、その行為自体から幸福をえれば、労働で最大限幸福を得る。消費で最大限幸福を得る。どちらでも果実を受け取ることができる。
 
第5章 規模の問題
 
 大国においては特に人々は巨大都市に集中し、地方は荒廃する。
 国家内の移動が外国へ移動することと比べて、たやすいからである。
 規模が大きければいいという盲目的な信仰に近い意識が蔓延している。
 もし逆に小さければいいと言う盲目的な信仰が広がればそれはそれで対応しなければならない。
 どちらも行すぎが問題なのだ。
 もしデンマークがドイツに支配されたままであり、ベルギーがフランスに支配されたままだったとして、彼らが独立を求めれば、それは空想的、理想主義的、日和見主義的、彼らは規模が小さいので成り立たないと叩かれたことだろう。
 人々が集まり独立したいと言う意識を持ったと言う事は独立してやっていく気概があると言うことで彼らを止める理由は無い。
 物を中心とした経済を止めて、人を中心とした経済を推し進めるべきである。ものは後からついてくる。
 
第二部 資源
 
第一章 教育ー最大の資源
 
 世の中の問題には拡張する問題と収斂する問題がある。
 拡張する問題には答えはなくただ耐えるしかない。
 収斂する問題は答えがある。
 政治や結婚など現代人が直面する問題の多くは拡張する問題である
 
^_^ 正直、抽象的すぎて半分ぐらいわからなかった。

第二章 正しい土地利用
 
紹介書籍「土と文明」

 

土と文明 (1975年)

土と文明 (1975年)

 

  土地は自然から預けられたもので、人間が作ることができる自動車のように扱うべきではない。何しろ土地は人間に作ることができない。

 農業生産を経済の観点から就業者を減らし、工業生産へ移行させる政策がとられているがそれが正しいこととは思われない。
 農業に対するGDPの負担は3%、年3%成長するヨーロッパで衰退産業である農業そのような金額を拠出することができないと言う。
 
^_^ 自然を扱い、食べると言う生き物として根本である事柄に対して、全く経済学思ってして無駄であるとか改革が必要であるとか言うことに関して個人的にも疑問がある。
しかも土地を汚染してしまえば、元に戻すことができない。農業工業と同列もしくはその下位とみなして扱って良いものだろうか?
例えば全ての人々が体の後を持って、自分の食べるものの全部もしくは1部を生産する社会はきっと豊かな社会だろう。心の奥底にそういう願望があるから、余裕のある人は郊外に引っ越し、家庭菜園を営むのだろう。
 
第三章 工業資源
 
 イギリスが石炭坑を閉鎖してしまったのは誤り、石油は地政学上の問題があり、原子力は汚染物質が生じる。
 そのリスクを考えれば石炭坑を維持しておくのが正しい。
 
^_^ この後イギリスは北海油田を見つけて、石炭なんて全く不要になるんだよね。
 
第4章 原子力ー救いか呪いか
 
 原子科学者が自分たちの世界に与える影響について述べる際になぜ楽観的なのかと言えば、それにが強い個人的な事情があるのだ。
 つまり角による破壊兵器の製造に携わっていることを誰もが自分自身に納得させなければならないからだ。(我々原子炉関係者でさえ、核兵器の関係者よりほんの少しだよ感が薄いだけだ)」ページ185
 
^_^ 何度考えても、原子力発電を擁護する人々を理解ができない。あの福島原発の破壊を目の当たりにしたこの日本でも原発が維持され再稼働が続いていることが不思議でならない。やはり核兵器開発の手段として、原子力利用を続けていく必要性があると言う政治的な理由だろうか?
 
第5章 人間の顔を持った技術

 生産力強化によって、機械化され人が喜んでできない仕事が細切れの仕事が大量に生まれている。
 その一方で管理など実際には直接生産していない仕事が増えている
 それよりも人間として手を使ってものを生産する喜びに満ちた生産活動を再開しするべきである。
 それはもはや仕事とは言えないかもしれない。
 そのような喜びに満ちた生産活動は現代社会においては豊富な資産を持つ富裕層が楽しむものになってしまっている。
 
^_^ まず、現代人はは他人のために働きすぎなのではないだろうか? 自分と家族のために料理を作り、自分と家族のために畑を作る。自分と家族のために洋服を縫い、、、。うーん、これじゃただの懐古主義か、、、。
 
第三部 第三世界
 
第一章 開発
 
 援助をする側の先進国で良い事は、援助を受ける発展途上国側でも良いことだと言う発想は誤りである
 
 技術移転だけが援助ではない。富の中心は人なのであるから、援助は人に分け入って行わなければならない。
 
第二章 中間技術の開発を必要とする社会・経済問題
 
 独り立ちできる人たちを助ける方が、できない人を助けるよりも常に容易だからである。ページ226
 
 援助は莫大な資本を用いて一人当たりの生産力の高い最新技術をもって行うより、多くの失業者雇用できる中間技術を開発しそれを持って援助する方が良い。
 なぜなら、途上国では多くの人を雇用することが大切であって、1部の人間に援助が集中しては意味がないからである。
 さらにそこで働く労働者が、10年貯蓄すれば同じような施設を購入できるような規模であれば、労働者のモチベーションにもなる。
 それを先進国が賃金100年分以上の施設を導入しても、もともとそこにあった生産力の低い労働者からやる気と仕事を奪うだけの結果に陥る。
 
^_^ 先進国の技術と言うのは、賃金が高い故に、最低限の労働者で最大限の生産を行う技術革新が行われている。それをそのまま発展途上国に持ち込めば、発展途上国の都市の1部が豊かになるだけで、多くの人に仕事やる恩恵を与えることにはならない。その点で技術の枝分かれを少し戻って、労働者は多く必要だが、生産性は最大ではない生産技術を見直し、それを導入するというのは非常に面白いやり方だと思う。
これは今話題の、マイクロクレジットでも実践されていることでは無いだろうか?労働者自体が生産手段を手に入れる助けになっているわけだから。
 
第三章 200万の農村
 
 援助を行うには都市ではなく農村に注目しなければならない。
 善意に基づいた新植民地主義は善意に基づいているが故に悪質にもなりうる。
 発展途上国の上位層が先進国に憧れ、先進国のものを欲しがり、同胞の貧困に目を向けない。
 先進国に依存し、先進国なしではやっていけなくなってしまう。
 例えば貧困層のために低コストで作れる住宅のマニュアルを作り、地元の大工たちにその手法を伝えるなど。

第4章 インドの失業問題ーロンドンでのインド開発グループへの講話
 
 世間には、物事をまだ始めてもいないのに、その効果を最大限にする名案をあれこれ考える人がいる。
 私の考えでは、「少しでも実行すれば、しないよりはマシだ」とつぶやく愚かな人の方が、1番有効な方法がなければ何事も手をつけようとしないお利口さんより、ずっと賢い。ページ283
 
 インドが生んだ賢者の1人である釈尊は、その教えの中で、良き仏教徒は例外なく、少なくとも5年に一本木を植え、これを育てるべきだと説かれた。
 この教えが守られていた間は、広いインドの国土は木で覆われ、汚れを知らず、水と緑陰と食料と様々な原料が豊かにあった。ページ285
 
第4部 組織と所有権
 
第一章 未来予言の機械?
 
 基本的には人間の自由意志が入る事柄はは未来予想はできない。
 したがって経済学はコンピューターを用いたとしてもたいして役には立たない。
 予定表を見るより、常に現状把握しようとする努力のほうがはるかに役に立つ。
 
第二章 大規模組織の理論
 
名言
現場へ出かけて現場の人たちから学び取れ。次に彼らの経験と原則を理論にまとめよ。再び現場に戻り、彼らに呼びかけてその原則、理論を実際に応用して問題を解決し中と幸福を実現するように努めよ(毛沢東)ページ329
 
第三章 社会主義
 
狂信と言うものは、例外なく知的な弱さの表れ
 
第4章 所有権
 
 自ら生産手段を用いて労働し利益を得る小企業の所有権と、資本家が規制する形で利益を収奪する中大企業の所有権は区別すべきである。
 中大企業の所有権は害悪でしかない。
 
^_^ なかなか過激な理論である。まぁ実際、株式市場と言う淘汰システムが公金でズブズブになっている以上、資本家の役割はその利益ほどには社会の役には立っていないような気もする。
 
第5章 新しい所有の形態
 
 法人税を廃止する代わりに、会社の所有権を半分、会社の存在する自治体が保有する形にする。
 すると、株主配当増やせば、当然自治体の受ける収益も増える。
 また地元の人はその会社が利益はあげれば自分たちの利益ともなるので地元の商品を使うようになる。
 
^_^ これはなかなか面白い発想だな25年経った今でも実行されていない。