自分の生かし方を学べる一冊『スタンフォードの自分を変える教室』書評・目次・感想・評価

[読みやすさ 8/10] 翻訳が優秀なのもあってとても読みやすい。
[何度も読む 9/10] 10週間のチャレンジ用なので手元に置いて何度も読みたい。 
[読後感 8/10] 色々試したいテクニックが満載。
[学び 9/10] 自己コントロールについて色々なテクニックが学べる。
[斬新さ 7/10] 色々な実験データを集めて紹介するタイプの本。 

【Q1】どんな人にオススメ?

 自己のコントロールは根性で何とかなると思っているあなた。
 やっちゃいけないことをやっちゃって、やらなきゃいけないことをやれなくてしょっちゅう自己嫌悪になっているあなた。 

【Q2】この本の弱みは?

 基本的には著者自身の研究結果による本ではないのでオリジナリティの高い本では無い。

 

【Q3】この本の強みは?

 様々な研究結果の上に、受講者によるトライ&エラーの結果などが蓄積してより実践的で磨かれた自己コントロールテクニックが掲載されている。自分という誰もが最も興味深い存在について新しい視点と生かし方を学べる価値ある一冊。

 

スタンフォードの自分を変える教室 イメージ

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スタンフォードのストレスを力に変える教科書

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図解でわかるスタンフォードの自分を変える教室

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スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

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【『スタンフォードの自分を変える教室』目次と読書メモ】

introduction「自分を変える教室」へようこそ
 
一章につき、1つずつ試してみましょう。すごい人気の講義だったんですよ。
 
!本の使用説明書みたいな内容!
 
第1章 やる力、やらない力、望む力
 
 意志力とはやる力、やらない力、そして望む力。脳はひとつだが心は2つある。衝動的な自己と自己コントロール
 衝動的な自分に名前をつける。なまけもの?1日5分瞑想する。リラックスして呼吸に意識を合わせる。吸って吐いて。
 
!瞑想はやってみるかな?!
 
第2章 意志力の本能ーあなたの体はなチーズケーキを拒むようにできてい
 
 呼吸回数を1分あたり4回、できなくても12回に減らせばストレスが減り意志力の保有量も増える。
 5分以上運動するのも効果的、抑うつ反応も低減し、脳も強化されます。
 睡眠不足も意志力の敵。
 仰向けに寝てリラックスするのも意志力の回復に有効。
 
!ストレスが害だという内容はのちの著作で否定されている!
 
第3章 疲れていると抵抗できないー自制心が筋肉に似ている理由
 
 自己コントロール能力は筋力に似て疲れたり、使うと強化されたりする。
 自己コントロール能力は使うと減少するが、カロリーを摂ると回復する。ナッツなどがオススメ。
 自己コントロール能力は時間によって変動する自分の自己コントロールの能力がいつ強いのか把握する。
 何かに自己コントロール能力を使ってしまっている人は暴走しがち。残業で疲れていたり、ダイエットしている人は浮気に走りやすい。
 
ダイエットで自己コントロール能力を使っている人が浮気しやすいのは笑った。恋人がダイエットしてたら要注意w!
 
第4章 罪のライセンスーよいことをすると悪いことをしたくなる
 
 意志力を使って何かをする際、よいことをする、もしくはよいことをした気分になると、その分、悪いことをしてもいいという気分になりがちである。
 後で取り返せると考えがち。今日やらかしたら明日もやらかすと考えよう。
 
!確かにそれは大いにある。健康にいいと鶏肉ばかり食べていたら牛肉食いたくなって味濃いめの油たっぷり牛肉を食べてしまいました。ごめんなさい。ってか、一定のルールに則っていれば逸脱する日があってもいいのかも。
後は今日やらなきゃ明日もやらないというのはある。やばい。毎日、ちゃんとやるということが大事で明日二倍やるという考えが危ないんだろうな。毎日、毎日だね。!
 
第5章 脳が大きなウソをつくー欲求を幸せと勘違いする理由
 
 ドーパミンは実は幸せのホルモンではなく、報酬を期待させるホルモン。
 幸せになれると思い込まされて買い物、食事、異性などを目の前にドーパミンが放出される。実は電気ショックのスイッチを倒れるまで押し続けるネズミと変わらないのかもしれない。
 世の中には欲望を刺激する罠だらけ。その手口を知ると面白く観察できる。
 欲望は同時に焦りももたらす。
 ドーパミンを逆に利用して滞っていることを前に進めることもできる。
 
ドーパミンを利用してやりたくないことをやることで報酬をぶら下げるという作戦もある。例えば甘いもの、例えばクジなどなど、やってみますかね、、、うーんと。仕事終わったら、、、〇〇見ていいとかかな!
 
第6章 どうにでもなれー気分の落ち込みが挫折につながる
 
 人は意志力の問題で失敗すると自暴自棄になって欲望に身を任せてしまう傾向がある。それを「どうにでもなれ効果」と呼ぶ。
 また、ニュースなどで自分の死など良くない事を連想させる事柄をみると人は不安定になり力を欲してブランド品を買ったり欲望に流されたりする。
 また、よし生まれ変わろうという決心だけで人は快感を得られるので決心⇨挫折⇨決心⇨挫折を繰り返す傾向がある。
 
!どうにでもなれ効果は良くわかる。寝坊した日はもうそれ以降やる気が出なかったりして。
決心⇨挫折⇨決心⇨挫折も身に覚えがありまくり。
ニュースの話は実はニュースなんて見ない方がいいのかも知れないね。実際に解決できるわけでもないんだし。んなこと言ったら怒られるんだろうけど。個々、自分の問題を解決しなきゃいけないのに、どうにもならない問題を延々と聞かされるんだもの、いい影響があるわけないよね!
 
第7章 将来を売りとばすー手軽な快楽の経済学
 
 人は現在の報酬を将来のそれと比べて低く見る傾向がある。特に食べ物に関するそれは強烈で「今」手に入る食べ物には強力な吸引力がある。
 人は今日はダメだけど明日の自分ならきっとという明日の自分を過大評価する傾向がある。そしてもちろん明日の自分も今日の自分に成り下がる。
 今は強烈な誘惑も10分後にはその力を大幅に弱める。だからとにかく10分我慢してから手を出しましょう。
 自ら背水の陣を敷くことも良策。締め切りを設定するなど。
 将来の自分について考えることも将来報酬の割引率を下げるのには良策。
 
!やはり揚げたてカレーパンのおみせとか、ドーナツのおみせとか、やったら絶対うまくいきそう。例えば揚げ上がる時間をカウントダウン、揚げている手元の画像をライブで大画面に表示。やばそう。
オヤツを床下にしまうのも良策かも知れないね。
誘惑も10分我慢してみよう。ドーナツだと冷めちゃうかも知れないけどw!
 
第8章 感染した!ー意志力はうつる
 
 自己コントロールは自分の人間関係の影響を受ける。相手が親しいほどその影響は大きい。自分の悪癖に関して誰が感染源が考えてみよう。
 できるだけ努力を当然のものとする集団の中にいよう。すると自分も努力できる人間になれる。
 悪癖はその痕跡すら感染力を持つ。
 自分の目標を再確認することで悪癖に対する免疫になりうる。
 また、自分が尊敬する人物(イチローとか)だったらどうするかを考えても悪癖に対する免疫になる。
 そして、恥、プライドもまた悪癖に染まるのを阻止してくれる。
 ただ、恥は実際に恥をかいてしまうと「どうにでもなれ効果」を発動してしまうことが多く危険な面もある。
 
!感染源は特定できるwまあ、仲間内でタバコを吸う奴がいないのも1つの感染だったのかも知れない。酒飲みは酒飲みで集まるし、うーむ。自分がいい方の感染源になれるように頑張りましょう!
 
第9章 この章は読まないでー「やらない力」の限界
 
 「シロクマ」の事を考えないでという注文はほぼ達成できない。なぜなら禁止されるとその禁止事項を考えてしまう「皮肉なリバウンド効果」があるから。
 嫌なことも同じで考えないようにと思うほど頭の中はそれで占められ最悪のパターンを想像してしまう。
 禁止事項を思ってしまう内的思考はコントロールできないので「ああ自分はシロクマのこと考えているな」と冷静に受け止めましょう。そのまま悪癖に走るのとは別で内側はコントロールせず、外側をコントロールするのです。
 欲求は波のようなもので呑まれても受け流してもどちらにしても去ってゆくもの。
 目標は〇〇しないにすると禁止事項としてそればかり考えてしまうので〇〇するに変換すること。遅刻しない⇨5分前に着く
 
町内会の仕事がいやでいやでそればかり考えてしまうのがいやだったのだか、このテクニックを使って取り敢えず考えるのを禁止しないようにしようと思う。!
 
第10章 おわりにー自分自身をじっと見つめる
 
 あなた自身の結論を導き出してください。
 
91点
読了まで3時間