5章 買い物編03 買い物は新品より中古品の方がずっと面白い

 服や家電製品、高いものでは車などの買い物は、断然、中古がお勧めです。

 

 まず第一に、新品はどこで買っても、基本的に同じ型番なら同一のものですから、比較できるの価格ぐらいのものです。

 

 ところが、中古品は人の手を経て来ているので、一つして状態が同じものはありません。

 

 だから中古品の買い物は楽しいのです。

 

 私もそうですが、たいていの人は買い物が大好きです。

 

 お金を払うのが好きという人はあまりいないのでしょうから、欲しかったものを手に入れる喜びと、もう一つ、恐らく人は選ぶのが好きなのです。

 

 中古品は一つとして同じものはないのですから選ぶ喜びも、掘り出し物に出会ったという満足感も、新品よりもずっと大きいものです。

 

 さらに、見た目の状態は?中身は?自分はどこは妥協できて、どこが譲れない?中古品を買う時は、自分の嗜好や用途を改めて確認する必要があります。

 

 それが面倒くさいと思う人もいるでしょうが、それも大切なことです。そうして物と自分の関係を考えることで「本当にそれが必要か?」という根本の疑問に立ち返ることにもなります。

 

「必要ない」という結論になれば、それはそれで無駄な買い物をせずに済んだという訳で、お財布にも、地球環境にも(主にお財布)に良い結論が出たということになります。

 

 新品をやめて中古品を買うことで同じ予算で、一段も二段もグレードの高いものを手に入れることができるということもよくあることです。

 

 もしあなたが割高なお金を払って新品を手に入れても、あなたが箱から取り出した時点で新品は中古品に変わります。

 

 新品の魔法は一瞬のものです。

 

 新品と中古品の価格差を知ると、箱を開けるという行為にこんなにもお金が掛かるのかと愕然とすることもあります。(Apple社のように箱をあけるという行為に価値を与えている会社もありますが)

 

 もちろん、何もかも中古品というわけにもいかないのも、よくわかります。

 

 私の相方は古着は買いませんし、私自身も中古で靴を買おうとは思いません。

 

 それでも何かを買おうと思い立った時、何も考えず新品を選ぶより、選択肢に中古品を含めることで、同じお金でもっと豊かに生きることができるのです。