7章 娯楽編04 無制限時代、美術館と動物園もディズニーも
「働いているうちは遊ぶ時間がない。働かなくなってからは遊ぶお金がない」
定年を迎えた人がよく口にするセリフです。私の祖母もよく言っていました。
しかし、それも考え方次第だと思うのです。必要最低限しか働かない週休5日の国民年金額生活ではお金はありませんが、遊ぶ時間だけはたっぷりあります。
そしてそんな我々のために神は年間パスポートを使わされました。
有名なところではあのディズニーランドとディズニーシーにすら年間パスポートがあります。ちょっと調べてみたところ、以下のようになっていました。
東京ディズニーランド年間パスポート 61,000円
東京ディズニーシー年間パスポート 61,000円
東京ディズニー2パーク年間パスポート 89,000円
ワンデーパスポートが7,400円ですからこれは破格の安さです。月額に直せば5000円ちょっとで東京ディズニーにほぼ毎日、通えるわけです。これはほぼスポーツクラブと同じような金額です。
あとの問題は交通費ですが、東京ディズニーリゾートに自転車で行ける距離に住んでいれば、交通費はかかりません。
いっそ、自転車で通える距離に引っ越してしまうのもありかも知れません。本当にやりたいことであれば。
もう一つは東京ディズニーリゾートか、その近隣で週2日の仕事をするという方法です。さすがに週2回の勤務では定期券全額は負担してくれないとは思いますが、2日分の交通費は負担してもらえるので、その分と合わせれば、定期券分の負担は減ります。
あとは毎日、お弁当と飲み物を持っていく。(持ち込みのお弁当は、一旦、パーク外のピクニックエリアに出て食べるルールになっています)
さらに本物のミッキーに会えるのだから、グッズは買わないというか、買う必要がないという気持ちになれるかどうかです。
自分が本当にディズニー好きであれば、毎日、東京ディズニーに通い詰める。そんな一年間があっても良いのではないでしょうか?
毎日、東京ディズニーに通っている人が書いているブログや本なんかもきっと需要があってそうやって、本当に好きなことに浸って、それが仕事になって暮らしている人もいらっしゃるでしょう。
他にも動物園、水族館、博物館、美術館など、年間パスポートはたくさんあります。動物園なら上野動物園2,400円、水族館なら葛西臨海水族園2,800円。博物館なら国立博物館4館共通で2,000円。美術館なら上野の森美術館3,000円。
東京ディズニーリゾートにくらべれば破格の安さです。こちらの年間パスポートならば、複数持って今日は博物館、明日は動物園と遊びまわることもできるでしょう。
絵を描くことが大好きならば、晴れた日は動物園に行って動物とそれを眺める人の絵を描き、雨の日は美術館に行って観ることで絵を学ぶという人もいらっしゃるでしょう。
遊ぶというのはとても奥深い行為です。今の時代、時間に急かされ、お金を使うだけで遊んでいる気になっている人が多いような気がします。
東京ディズニーリゾートに行って、ディズニーグッズを買いあさるのではなく、ミッキーのアップリケをトレーナーに刺繍してそれを着て歩く人や、ドナルドダッグの絵かき歌を自作する人が本当のディズニーマニアだと、私個人はそう思うのです。
そしてそういう人たちはたいてい本当に幸せそうにしています。
7章 娯楽編03 何でも無制限時代、週休5日で娯楽三昧
インターネット関連のサービスには月額一定、利用無制限サービスがたくさんあります。もっともベーシックな部分では家庭の固定光回線は一カ月定額の利用無制限サービスです。
つまりは毎日が日曜日で、一日中、ネット動画を見ていても、フルタイムで働いて寝る前に毎日30分だけネットサーフィンをする人も料金は一緒です。
そしてエンターテイメントも一カ月の料金で無制限に視聴できるサービスがたくさんあります。
一番、知名度があるのがAmazonプライムでしょうか。
毎日毎日、映画を、アニメを、バラエティを見まくっても、税込400円。(他にも「お急ぎ便」無料などのサービスが付きます)
これだけでも、やりたくない仕事なんてやってる暇なんてないと思えるぐらいのコンテンツがあります。
人によっては、娯楽費は月額400円税込で済んでしまいます。家族や恋人など大切な人と一緒に映画を観て、感想を語り合うのも、素敵な時間です。
しかも、月額料金で楽しめるネットの動画サービスはこれだけではありません。
amazon prime 月額400円 30日間無料
Hulu 月額933円 14日間無料
NETFLIX 月額800円 30日間無料
U-NEXT 月額1990円 31日間無料
TSUTAYA TV 933円 31日間無料
DTV 月額500円 31日間無料
Dアニメストア 月額400円 31日間無料
auビデオパス 月額562円 30日間無料
楽天TVプレミアム見放題 月額2149円 31日間無料
パラビ 月額925円 30日間無料
フジテレビ・オン・デマンド 月額888円 一ヶ月無料
ちょっと調べただけでもこれだけありました。無料期間を渡り歩くだけで一年近くは無料で週休5日のエンタメ三昧ができそうです。
過去にも書きましたが、週休5日の勝手にベーシックインカム生活(国民年金額額で暮らす)は夢を探す人、夢を追う人にとって特にお勧めしたい生き方です。
映画を作りたい、映像に携わりたいと言う人には一年間で過去の傑作映画を1000本の観るという生活も可能です(よほど好きでなければ厳しいですが)。その偏った一年は自分の夢への気持ちの確認になり、同時に実現の力にもなるでしょう。
逆に映画などの映像作品を見まくっているうちに自分でも作りたい、携わりたいという気持ちになって夢が見つける人がいるかも知れません。
それはきっと映画に限らないでしょう。映像全般、小説、漫画、絵を書き始める人もいるでしょう。
人生は100年時代に向かおうとしています。やりたい事を諦めて暮らすにはあまりに長い。
少しでも多くのお金を得るために人生の行く先を選択し、できるだけ多く稼いで、できるだけ多く使うという消費社会に、ただ巻き込まれて生きるのでは私は悲しすぎるとおもうのです。
私たち日本人は経済的にはもう十分に豊かです。私たちひとりひとりが自分のやりたいという思いと向き合って、自分の楽しみと可能性を追求する。
それがきっとこの日本をもう一段、文化的に、場合によっては経済的にも、飛躍させるカギになるのではないか。私はそんなことを思うのです。
『世界天才紀行――ソクラテスからスティーブ・ジョブズまで』書評・評価・目次
- 単行本(ソフトカバー): 448ページ
- 出版社: 早川書房 (2016/10/21)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4152096454
- ISBN-13: 978-4152096456
- 発売日: 2016/10/21
- 88点
20行×46字×446ページ= 410,320文字
図表や改行分を計算に入れて3/4を掛けると=307,740文字
日本人の平均的読書スピードを毎分600文字として512分
平均的な読者で
読了まで約8時間半
【『世界天才紀行――ソクラテスからスティーブ・ジョブズまで』目次】
はじめにーゴルトン・ボックスをめぐる冒険
1章 アテネー天才は単純(シンプル)
2章 杭州ー天才は新しくない
3章 フィレンツェー天才は高価
4章 エディンバラー天才は実際的
5章 カルカッター天才は混沌(カオス)
6章 ウィーンー天才は無意識のうちに 完璧な調和を求めて
7章 ウィーンー天才は伝染しやすい 長椅子の上で
8章 シリコンバレーー天才は脆弱
エピローグー天才は脆弱
【『世界天才紀行――ソクラテスからスティーブ・ジョブズまで』極個人的読書メモ】
7章 娯楽編02 みんなが図書館に行かない理由がわからない
私は皆さんが図書館に行かない理由がわからないのです。
第一に図書館は入館無料の公共施設で冷暖房が完備されていて、絵本コーナーに放し飼いにされている子供たちと、やたらせき込んでいる不機嫌そうなお爺ちゃんの群れを避ければとても快適な空間です。
第二に皆さんご存知ないかも知れませんが、なんと無料で本を貸してくれます(笑)。条件は様々ですが、住人である市町村、勤め先がある市町村であれば、図書館カードを作って本を借りて帰ることができます。
国民年金額で生活していれば当然、図書費の捻出は厳しいものです。しかし、地域の図書館を利用すれば費用ゼロで読書三昧に浸れます。
図書館に読みたい本が無いという人もいると思います。しかし、多くの図書館では住人が相互に利用できるように近隣の市町村の図書館と提携している場合が多いので、実際はかなりの蔵書が利用できます。
さらにはドキュメンタリーや古い映画が多かったりしますがDVDをレンタルしてくれる図書館もあります。
図書館の利用には指定した図書館の蔵書を検索できる「カーリル」というネット上のサービスがお勧めです。
近隣市町村まで足を伸ばして自転車で本を借りに行くというのは経済的で、健康的ありながら、知的という非常に素晴らしい休日の過ごし方なのです。(何せ、国民年金額で暮らす人には最低でも週休5日です)
最後に図書館で借りた本には当然、返却期限があります。これが嫌だという人もいるのですが、新刊を買っては積んでおくような人には返却期限は本を開いて読み始める良い動機となるでしょう。
考え方としては「返却しなければいけない」ではなく、無料で貸してくれる上に、「読み終わったら無料で引き取ってくれる」と考えればいいのです。
本のために広い家を買ったり、借りたりしなくても良いし、新しい本棚を買う必要もない。しかも税金で新しい本を次々と揃えておいてくれる。図書館通いは国民年金額で生活する人には絶対おすすめの生活の楽しみの一つなのです。
6章 健康編04 玄米、納豆、豆腐、鶏胸肉、バナナ、そして旬は体にいいしお財布にも優しい
厚生労働省が何度も低所得者層は食事が炭水化物に偏りがちで栄養バランスが悪いと警鐘を鳴らしています。
それに対して所得が低いから肉や野菜を買えないのだ。
厚生省の理屈は「パンがなければケーキを食べればいいじゃないか」という理論だという批判がありますが、私はそうは思いません。
日本のスーパーには体に良く安価な食品がたくさん並んでいます。しかも世界が羨ましがるような日本人が長年食べてきた健康によいとされる食品です。
例を挙げれば、玄米、納豆、豆腐、鶏むね肉、バナナ、そして四季折々の旬の野菜・果物・魚などです。これらは健康番組でもお馴染みの医師のお墨付きの食品ばかりです。
つまりはお金の有り無しではなく、より良い選択ができるかということなのです。
多くの場合、食事が炭水化物に偏りがちになるのはやはりワーキングプアの人々です。食事に時間もお金も掛けられないという人々は出来合いのもの、白米のみ、パンのみという食事をすることで、結果として栄養バランスが悪くなります。
一方で私がやっている「勝手にベーシックインカム生活」ではお金はありませんが、週休5日なので時間はあります。健康のためにきちんと自分の食事と向き合う時間があるのです。
豆腐や鶏むね肉のおいしいレシピは常に求めています。この生活を始めてからは野菜・果物・魚の旬に敏感になりました。旬のものはおいしいだけでなく、流通量が増えるので値段も安価になります。
サンマの時期にはサンマが一尾100円を切るとサンマが毎日食卓にのぼります。冬は大根や白菜が大活躍です。
「勝手にベーシックインカム生活」でも決して貧しい食生活というわけではありません、むしろ、自分の食に向き合うことができる分、フルタイムで働いている人よりも豊かな食生活と言えるかも知れません。
健康こそはお金に換えられない人生の宝です。健康を支える食にきちんと向き合う。それこそが「勝手にベーシックインカム生活」の大切な柱の一つなのです。
6章 健康編03 最も体にいいお肉、鶏肉が最も安価であるという現実
結論から言えば安いので鶏肉(チキン)を食べようということです。
鶏肉は、豚肉・牛肉と比べてもわかる通り、とにかく安いのです。牛肉が100gで100円を切ることはほとんどありません、豚肉でも安くて80円程度、そんな中、鶏肉の胸肉などは100gで40円程度で買えることもあり「勝手にベーシックインカム生活」では肉の主力なのです。
もちろん牛・豚は一切、口にしないというわけではなく、あくまで家庭で食べる肉のメインは鶏肉(チキン)ということです。
その分、時々食べる牛肉はありがたみが増します。外食で食べる牛丼などは300円程度でこんなにおいしいのかと感動すら覚えます。
さらに鶏肉には健康面でのメリットがあります。赤い肉とされる牛、豚の肉には疫学的に病気を誘発する要素があるとされているます。
せっかくあまり働かずに楽しく暮らせる「勝手にベーシックインカム生活」をやっているのですから長生きしたい。それも健康に。
ですから、家庭で食べる肉のメインは鶏肉(チキン)なのです。
鶏肉を選ぶメリットはまだあります。
鶏肉は地球にやさしいという点です。鶏肉はエサの穀物3Kgで肉1kgを生産できます。豚は7kg。牛はなんと11kgだそうです。
つまり鶏肉を選べば地球環境への負荷を軽減できるわけです。実際に何かを手にできるわけではありませんが、地球のために良い選択をしているという満足感を得ることができます。
つまり貧乏だから鶏肉(チキン)ばかり食べているのではなく、健康でありたいと願い、地球を愛しているから私は鶏肉(チキン)を選んでいると言うことができるのです。
まとめると、鶏肉はお財布にやさしく、体にやさしく、地球にもやさしい。だからなるべく鶏肉を選ぼうということです。
もちろん、楽しく生きるために、強迫観念に縛られるのは愚かなことです。牛・豚は一切口にしないということではありません。
時々、思いっきり食べる牛や豚のおいしさと言ったら・・・もうたまらない訳です。これも日頃、鶏肉ばかり食べている効用です。
04 国民年金(額)生活が日本を滅ぼす?
国民年金(額)で生活するような人が増えたなら、日本は破滅すると批判する人もいると思います。しかし私はそんなに心配していません。
こうしてブログをやりながら言うのも何ですが、まず国民年金(額)で暮らそうという考え方が簡単に浸透するとは思えません。拝金主義、経済成長原理主義ははとても根深いものです。
資本主義の歪みが大きくなり、世界に多くの問題を生じさせているのは多くの人が気付いていることです。
しかし、気づいていても変わらない。システムの更新、パラダイムシフトが起きるのは、お金を得ることこそが幸せにつながっていた時代に教育を受け、豊かになった人々(日本でいうと団塊の世代)がいなくなってからのことでしょう。
多くの学者が言ってることですが、新しく、より正しいとされる考え方が登場しても、それが浸透するためには古い世代が死に絶え世代交代をしなければならないのです。
天動説から地動説、神の創造から進化論など、実際に新説が世の中に浸透するパラダイムシフトが起きるには、新説が発表されてから長い年月が必要でした。
ではこれから起こるパラダイムシフトは何か?
私はそれはベーシックインカムの導入だと思っています。それは「働かざるもの食うべからず」という価値観が破壊されなければ受け入れられません。
では、次回はこのベーシックインカムについて少し語ってみましょう。